2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「ガダラの豚」再読

中島らもである。 それまでに読んでいた中島作品は、小説では「お父さんのバックドロップ」(1989)「今夜、すべてのバーで」(1991)「永遠も半ばを過ぎて」(1994)「水に似た感情」(1996)「空のオルゴール」(2002)「酒気帯び車椅子」(2004)、エッセ…

ヒガシ先生

ヒガシ先生との出会いは半分は僕が引き寄せたものだ(自慢)。 例によってサカグチ先生と一緒の時である(1年目)。4年担任として苦労したことは書いたが、そのクラスの中にアスペルガーの男子児童が1人いた。その子はクラスのいろいろな友だちに心無い言…

「ブルース・ブラザース」を観て元気になろう!

英語版でも吹替え版でもイケる映画、それが「ブルース・ブラザース」(1980)である。これを観るときっとみんな元気になるよ。ブルースやR&B、ソウルミュージック主体の「音楽コメディ映画」(監督はジョン・ランディス)だが、曲を聴いたことがない人も観て…

オオカワ先生について その2

その1で書いたように、僕が研究主任をしている間はオオカワ先生に来てもらって、みんなで勉強してきた。 それは異動しても同じだった。これもサカグチ先生の項で書いたがサカグチ先生の勤務校にオオカワ先生を招いた時に誘われ、思いっきり参加させてもらっ…

オオカワ先生について 

サカグチ先生と一緒に働いている時に関わることができたのが算数の大家であるオオカワ先生(仮)と特別支援教育の世界で影響力を持つヒガシ(仮)先生である。そしてマチダ先生(仮)という超カリスマ教師に授業を見てもらった。サカグチ先生には「これを人…

高野寛とミヤは印象がかぶる(少し)

何の拍子だろうか。高野寛のことを思い出してしまった。 高野寛。トッド・ラングレンがかつて目をつけた(それとも高野寛の方からアプローチしたのかな?)アーティスト。彼についてはデビューアルバムからしばらくは聴いていた。確かミニコンサートにも出向…

「カモン・アイリーン」のイントロを聴くと・・・

ディキシーズ・ミッドナイト・ランナーズというバンドをご存じだろうか。知らないと言う人も「カモン・アイリーン」のイントロを聴けば「ああ・・あれか」と思われるご年配の方もおられるかもしれない。 ディキシーズ・ミッドナイト・ランナーズは1978年に結…

ブームタウン・ラッツはもう少し評価されてもいいのでは?

このバンドのことについては1回書いたことがある。高校時代、僕の地元にやってきてコンサートを開いた(調べたら1980年のことだった)。その時のことをこのブログに書いたのはもう大分前になるな。 この前、JUNさんが「たまに聴きたい」枠の1曲としてブーム…

サカグチ先生とのこと その2

もう少し、同じ職場で働いていた時のことを書こうかな。 3年目に大変な6年生を受け持つことになったが、そのための策の一つとして、算数をサカグチ先生とTTでするということになった。当時まだ自分の授業を見られることに慣れていなかった僕は心の中で「参っ…

全てはサカグチ先生との出会いから始まった

僕の教員人生「本格的に真面目になった編」はサカグチ先生(仮)と出会ったことから始まったと言っても過言ではない。その時僕はもう40歳を少し超えていた。遅すぎる出会いだったが仕方がない。これも運命だ。それより出会えたことの奇跡を喜ばなければいけ…

なかにし礼の小説「さくら伝説」

なかにし礼をはっきり意識したのは、テレビドラマ「兄弟~兄さん、お願いだから死んでくれ~」を観てからだ。1999年3月10日にテレビ朝日の開局40周年記念スペシャルとしてドラマ化され話題となった。豊川悦司演じるなかにし礼がロクデナシの兄(北野武が演じ…

ニール・ヤング「アーカイブVol.2」を聴く

惨劇は学校で起こった。 アップルミュージックからニール・ヤングを紹介された僕はそのリストを見てビビった。139曲、8時間46分である。一体いつ聴くんだよと思い、これは十分吟味しセレクトしなければ、と思い1曲目から聴いていった。 3曲目を聴いている時…

「たま」はロックか?

「たま」については前々から書かねばならないと思っていた。そう。あの「さよなら人類」(1990)の「たま」である。「たま」はロックか?と書いたがこの答えは明白である。ロックである。世間の風に立ち向かっているからである。 僕が「さよなら人類」後のた…

ジャパンは嫌いじゃない

1年に数回くらいだが、無性にジャパンを聴きたくなる時がある。そして気づいたらデュラン・デュランの「プラネット・アース」まで聴いてしまっている。ロック硬派路線の僕としては忸怩たる思いなのだが、聴きたいものは聴きたい。仕様がない。 ジャパンはイ…

高橋克彦の歴史伝奇ものは荒唐無稽?いやいや説得力あるよ

高橋克彦は、岩手県釜石市生まれで現在は盛岡市在住である。歴史伝奇もの以外にたくさんたくさん小説を書いている。僕はその「たくさん」の中でも特に歴史伝奇ものを愛読してきた、というわけだ。東北出身の高橋はそこ(東北の歴史)にも拘って仕事をしてい…

今楽しくないものはきっと来年だって楽しくない by 今敏

前日に引き続き、今敏監督の言葉である。 病気で入院した時に「死」を意識しました。そしてだんだん元気になると同時にもうちょっとポジティブに考えられるようになったんですよ。今までぐずぐずして仕事に必ずしも積極的になれなかった部分というのは、その…

個性個性って言わない方がいいんじゃないかな(by今敏)

個性を尊重するとか個性を伸ばすとかもっと個性を出してって言い方ってすごくしますよね。それで、こういう言葉を繰り返し聞かせ続けられるとですよ、個性って何か内蔵されてる、自分に埋蔵されているようなものとして思ってしまうじゃないですか。 個性を表…

どんとの煽り文句はサイコーだ

「どーもありがとー オーイエー オー せっかくあったかくなったのに 汗だらだらかいて 一人で帰るのはさびしいぞー イエー だけど 忘れちゃいけないのは 熱い心だぜ 楽しいばかりが人生じゃねえよ イエー俺たちの一番大事なのは 熱い心なんですけど みなさん…

平沢進と僕 2

ほんとに平沢にどっぷりハマったのは2009年、つまり発病後のことだった。きっかけは「白虎野」というアルバムだ。例によって最初は「ふうん」だった僕は、ある日タイトル曲を聴いてぶったまげた。これは超名曲じゃないか、と大いに反省した僕は平沢作品を買…

平沢進と出会った僕

しつこいようだがもう少し平沢進に付き合っていただきたい。 平沢進について、楽器やライブについて書いているけれど、そもそも平沢進ってどんな人でどんな活動をしてきたのかという基本情報をほとんど書いていなかったことに気づいた。僕の悪い癖だ。読者は…

平沢進の使う機材というか変な楽器 その2

今日は「グラヴィトン」「レーザーハープ」「テスラコイル」の3つを紹介しよう。まずは「グラヴィトン」からだ。 手の平で押せるくらいの大きめのボタンが10個ほど並んだボードを想像していただきたい。立って押せるくらいの高さと角度に調整されている。ボ…

みんな頑張っていたよ 1組編

今日火曜日の5限目に「本当の頭のよさってなんだろう?」のグループ発表をした。どの子もとても頑張っていた。何よりも僕の投げかけた命題を真摯に受け止め、考え、そして今日みんなの前で堂々と話していたことが素晴らしかった。どんなことを話したのか少し…

「恋人たち」と「はましぎ」

「恋人たち」というテレビドラマを観ていたのは、いつ頃だろうか。高校生あたりだろうか。根津甚八、桑名正博、大竹しのぶ、いしだあゆみ、田中裕子等が出演していたドラマだった。向田邦子ドラマよりもっと露骨な内容だったように思う。それを家族みんなで…

感謝フォーユー&本当の頭のよさってなんだろう? その2

半年ほど前に「感謝フォーユー」と題して2人に謝意を述べさせてもらったが、今日は3人目である。 それは、1月まで一緒に働いていた人だ。残念ながら2月に辞めることになったが(その辺の経緯はどこかに書いてある)、僕は2月から「その人ロス」で悩まされる…

平沢進が使う変な楽器 その1

平沢進について書くのはいつ以来のことだろう。「インタラクティブ・ライブ」についてと「実は肉体派(身体性を重視している)」だということについて書いたと記憶している。その時に触れることのなかったのは、彼の使う変な楽器についてである。 なぜか?あ…

1曲1000字以上歌ってる(ラップしてる)のか

一体ラップってどれくらいの字数を歌っているのだろう、と思い1曲確かめてみたら1000字以上だった。僕のブログの字数と変わらないじゃないか。しかも僕の書いた文章より1000倍も言葉が尖っている(当たり前か)。今日の写経はブルー・ハーブの「サイの角のよ…

本当の頭のよさってなんだろう?/齊藤孝著

先週の土曜日に主治医から「これを読みなさい」と言われて渡されたのがタイトルの本である。「子ども用に書かれた本だけど、これは大人も読むべき本よ」という言葉も添えて手渡された僕は早速病院と薬局の待ち時間に読んでみた。 構成は 第1章:本当の「頭の…

「ベリーベリーストロング」という言葉を選んだ斉藤和義

伊坂幸太郎について書く日が来た。とはいっても僕はそんなに熱心に彼の作品を読んでいるわけではない。読んだのは初期に限定されている。そして今日は斉藤和義に着地しなければいけない。難しそうだな。 僕にとって伊坂作品の一番のピークは映画化もされた「…

今日は「孤高の人」

2回目の白山登山は日帰りだった。先に書いておくと、次の日は2人とも筋肉痛で少しも動くことができなかった。 同僚のおばちゃん先生(50歳代)に誘われて、行くべきかどうか逡巡したが、まぁいつも目をかけてもらっているので妻に頼み込んで一緒に行くことに…

「銀嶺の人」までいくかな?

僕は登山と呼べるものを2回している。どちらも白山だ。1回目は大学生の時に父と義兄と僕の3人で、2回目は学校の同僚の先生夫婦と4人で登った。 勿論自分から登りたいと言ったわけではない。誘われたのだ。 義兄は本格的に登山をする人で、僕と義父との交流を…