平沢進の使う機材というか変な楽器 その2

今日は「グラヴィトン」「レーザーハープ」「テスラコイル」の3つを紹介しよう。まずは「グラヴィトン」からだ。

 

手の平で押せるくらいの大きめのボタンが10個ほど並んだボードを想像していただきたい。立って押せるくらいの高さと角度に調整されている。ボタンを押すとシンセの音が出る。効果音的なものが多い(しかしあるとないではかなり曲の印象が違うという微妙な立場の効果音)。そのボードの横に自転車の車輪が付いている。それを手で回すと発電され、シンセに電流が流れ音が鳴る仕組みになっている。車輪を回す→ボタンを押す→車輪を回す・・・と実に演奏するのにせわしない楽器だ。

 

これは結構長い間愛用していたな。今でも使うのを見たいと思う。初めて使ったのは、(多分)2001年のSolar Liveの時じゃないかと思う。このライブは必要な電力のすべてを発電機、乾電池のみでまかなう野外コンサートであった。

 

1曲目のド頭にボタンを押したときには勢いが付きすぎて、ボードが後ろに傾くほどだった。あの時はそれくらい気合が入っていたんだろうな。以来改良を重ねて長きにわたって使われていた。MIDIキーボードで出せるだろうにわざわざこんな楽器を作り、ライブで「肉体性を見せる」。そういう楽器だった。

 

 

次は、今の平沢を知っている人にはもうおなじみの「レーザーハープ」だ。MIDIキーボードの周りに何本もの棒が立っているところを想像して下さい(最近は角みたいになっているし、上方にもある)。棒は2本で1セットになっていてその間にはレーザーが流れています。そのレーザーを手で遮ることによって音が流れます。この音もあるとないでは印象が違って聴こえる微妙な立場の音である。

 

基本的には上で述べたような構造になっていると思われます。それでレーザーを遮る遮り方だけど、手の平でレーザーを遮る、下からすくう、上から降ろすなど様々です。この手の動かし方がまた芸術的で笑える。それにホントに鳴っているのか怪しい時もある。だからライブの最初に平沢は、レーザーハープに手をやり、「ホントに鳴ってるでしょ?」ということを観客に知らしめてから演奏を始めていることが多い(と思う)。この楽器が初めて出現した時の衝撃は凄まじかった。「何だこれ?」「平沢は何をやっているんだ」ってなもんだ。これが今のところ平沢の使う変な楽器最新バージョンだ。これもある意味「見世物」である。レーザーハープを操る平沢の姿はまるでオーケストラの指揮者だ。

 

最後は「テスラコイル」か。これを楽器というのかな。「テスラコイル」は「エジソンのライバル」だった二コラ・テスラによって開発された装置で、非常に高い電圧を発生させることができる。その高電圧によって、テスラコイルからは雷のような目に見える稲妻が流れる。

 

そして「『テスラコイル』が欲しい」と思った平沢が購入して大きな物置に入っていた(と思われる)。その間に何とかこの巨大な機械をライブで使えないか考えていたのだと思う。そしてその日はやって来た。「夢の機械」という曲で、ギターと連動させてテスラコイルの稲妻を流すようにした。観客はもう大騒ぎだ。それ以来「夢の機械」で使われる定番となったが、最近ではほかの曲でも使いまくり状態のようだ。

 

「グラヴィトン」「レーザーハープ」は、前回の「チューブラHz」「Miburi」同様に肉体性を表現するために考案されたものだ(きっと)。しかも、こんなの誰も思いつかないしやってもいない(レーザーハープ自体はオリジナルのものがあったらしい)。だから平沢のライブDVDを観るのは楽しい。笑える。かっこいい。

 

ぜひ、ユーチューブでご覧ください。1回でもいいから。

 

「思う」「多分」「きっと」が非常に多い文章で申し訳ない!