hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

オオカワ先生について その2

その1で書いたように、僕が研究主任をしている間はオオカワ先生に来てもらって、みんなで勉強してきた。

 

それは異動しても同じだった。これもサカグチ先生の項で書いたがサカグチ先生の勤務校にオオカワ先生を招いた時に誘われ、思いっきり参加させてもらった。しかし自分が勤務している学校には来てもらえない。研究主任でもないし、学校研究の教科が違っていたからである。

 

そうして2年が経ち、サカグチ先生も僕も異動となった。オオカワ先生との縁は切れたかに見えた。しかし、ある夜妻が家に電話してきて「オオカワ先生を紹介してくれないか」と言うではないか。よくよく聞くと妻の学校でも算数の研究が手詰まりとなっているらしい。

 

恐る恐る電話をかけてみた。オオカワ先生の奥さんは僕のことを覚えていてくれた。そしてすぐにオオカワ先生に繋いでくれた。オオカワ先生に経緯を話し、妻に変わった。その後、妻たちは僕たちがしたこと(事前にどうしていきたいか、何に困っているかを打ち合わせる)と同じ事をして、オオカワ先生を招聘した。

 

その日(オオカワ先生が来た日)妻は帰ってくると少し高ぶった調子で僕に話しかけた。「すごく分かりやすかったし、納得できた」。それ以降妻の学校は3回ほどオオカワ先生を招いて研究会をしたようだ。

 

僕はと言えば、異動した先で、なかなかオオカワ先生を招くだけの地位を築けずにいた(←すげー生意気な言い方)。しかし、3年目に特別支援学級の担任をしながら学校研究のサブをしてくれないか、と校長に言われた。「よしっ」と思った僕は、オオカワ先生を招く算段を心の中でしていた。

 

そして研究主任の了解も取れたある日に、久しぶりにオオカワ先生に電話した。オオカワ先生の奥さんは今度も僕のことを覚えていてくれた。オオカワ先生の懐かしい声が聞こえた。「私はもう年だし、そういう研究会に出るのは辞めようと思っていたんだけど、hamaniさん、あんたの頼みなら引き受けざるを得ないな」と言ってくれた。ほんとに有難い、身に余る言葉だった。

 

そして例によって研究主任と一緒にオオカワ先生に会いに行った。研究主任が一生懸命喋っている。その横で僕は何とも言えない幸せな気持ちを抱いていた。おそらくオオカワ先生とこういう形で会うことはもうないだろう。でも、ずっと会いたいと思っていた人に会えて、今研究主任と喋っている。

 

僕は2年目の先生に「当日は午前中に授業を見てもらうといいよ」と言ってあった。そして僕も少しの時間参観した。2年目の先生には、「昼休みに話を聞いておいで。俺も一緒に行くから」と言っておいた。2人で昼休み校長室でオオカワ先生の話を聞き、掃除の時間も「こんな機会はないから」と校長が言ってくれてそのまま話を聞いた。

 

5限目、研究主任の授業が終わり授業整理会になった。オオカワ先生は変わっていなかった。僕達が遠慮していると見るやすぐに本題に入り始めた。これが最後の幸せな時間だった。整理会が終わり、校長室で例のように喋って、帰っていった。残念ながら校長はオオカワ先生のことをあまり評価していなかったようだった。

 

 

これが僕とオオカワ先生との付き合いの全てだ。得難い時間を作ってくれたサカグチ先生にも感謝している。

 

(自慢っぽくなってないよね?)