hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

ジャパンは嫌いじゃない

1年に数回くらいだが、無性にジャパンを聴きたくなる時がある。そして気づいたらデュラン・デュランの「プラネット・アース」まで聴いてしまっている。ロック硬派路線の僕としては忸怩たる思いなのだが、聴きたいものは聴きたい。仕様がない。

 

ジャパンはイギリスのニュー・ウェイブ・バンド。デヴィッド・シルヴィアンを中心に1974年に結成され、1982年解散した。

 

発表したアルバムは、「果てしなき反抗」(1978)、「苦悩の旋律」(1978)、「クワイエット・ライフ」(1979)、「孤独な影」(1980)、「錻力の太鼓」(1981)、「オイル・オン・キャンパス」(1983)(ライブ盤)のスタジオ盤5枚、ライブ盤1枚である(後に何枚かベスト盤のような作品がリリースされた)。

 

初めてジャパンを聴いたのは多分渋谷陽一の「サウンドストリート」だったように思う。そこで2枚目に収録されている「郊外ベルリン」を聴いた。デヴィッド・シルヴィアンの思い切りボウイやブライアン・フェリーを意識した歌声には「ん?」と思ったものの、その暗めなサウンドは気に入った。

 

当時「ミュージック・ライフ」で、大々的に取り上げられていたせいか(妖しいメイクも彼らの売りの一つだった)、ミーハーチックな女子がジャパンに飛びついていた。クイーンも「ミュージック・ライフ」で人気に火がついたように思うが、そこら辺はミーハーチックな女子に勝るものはない。そういえばチープ・トリックもそうだったよな。

 

アルバムを買うところまでいかなかった(何となく恥ずかしかった)が、その後シングル盤「ジ・アート・オブ・パーティ―」という曲を聴いて「これは買わねば」と思い購入したのが最初で最後のジャパン購入だった。この曲は、確か4枚目前後にリリースされたものと思われるが、これもラジオで聴いたのが最初だった。

 

その後、時を経て、結婚した僕は妻が持ってきたジャパンのCDを1枚目から聴くことになる(1枚目から3枚目)。そしてアップルミュージックで4枚目5枚目を聴くことになる。

 

デヴィッド・シルヴィアンのボーカルはアルバムを追うごとにだんだんと鼻につくようになったが(初期の方がまだよかった)、ミック・カーン、スティーブ・ジャンセンのリズム隊にはしびれたな。このリズム隊あってこそのジャパンサウンドだったと思う。特にラストアルバム「錻力の太鼓」では大活躍だ。

 

しかし1枚目から5枚目までのスタジオ盤を聴くと、3年間でよくここまで来ることが出来たなあと思う。5枚目は完全にジャパン独自の世界を構築している。でも僕が一番好きなのは1,2枚目だったりするんだよな。ニュー・ウェイブと言われつつも一所懸命黒人音楽っぽいこともやろうとしたデビューアルバム。「ローデシア」等でそれをさらにそれを進めつつ「郊外ベルリン」のような陰鬱な世界にも手を広げようとしている2枚目。これがもう青春な感じがして瑞々しい。

 

というわけで、決してヘビーローテーションすることはないが、時々無性に聴きたくなるのが僕にとってのジャパンだ。