「話を聞く」姿勢を身につけると授業が動き出す

「ベルスタ」についての取り組みをしているうちに、自然と「話を聞くこと」「友だちに注意する事」についても触れることになるところまでだったな。

 

うーん、そうだなぁ。「話を聞くこと」についてはいつも意識していることなので、その時その時の状況を見ながら対応しているから上手く書けるかなぁ。

 

例えば、僕の話を集中している時には、ほとんどといっていいくらい「話は目で聞く」ことに触れる。そしてクラス全体を評価する。「体で聞く」ということについては、意図的に後ろから子ども達に話しかけることはよくするかなあ。これは体全体をこちらに向けて聞いている子に対して個別に思いっ切り評価する。これを繰り返すと(教室のいろいろな場所からクラス全体に話しかける)、結構な割合で僕の話を「体で聞く」子が増える。

 

僕の話を目と体で聞くことができることをメインに子ども達に伝えていくと同時に、授業では友だちの発言に対しても同じようにできるように仕向けたいと思うのはどの先生も一緒だろう。

 

僕の場合は、この時期には授業で子どもが10人前後挙手する場面を1時間に1回は意識して作る。単に答えを言うのではなくて「自分はこう思う」と答えられる発問だ。「発言をつなげて話す」のは次の段階と考えて、とにかく「続けて」発言させる。「同じでもいいから今思っていることをそのまま言ってみて」と言って。その時に聞く態度の指導を入れるのである。

 

こんな感じである。まずは椅子を動かしたり、体を動かしたりした時に出る音に集中する。音が聞こえる、ということは体の向きを変えているということであるから、発言する前に「ちょっと待って」と言い、「今、音が聞こえたね」と言う。すると子ども達は身構える。何か悪いことをしたと思い、注意されると思うからだ。

 

僕は「音がするっていうことは体で聞こうとしているって証拠だよ」と言い、思いっ切りほめる。そして発表しようとする子に「音が鳴りやんだら喋ればいいよ」と言う。そして(さっきも書いたが)発言のつながりはとにかく置いておいて、「なるほどね。続けて」とか言いながら、発言させるのだ。

 

言い忘れていた。僕はこんな場合「じゃあ、最初の人は先生が指名するから、その後は自分で考えて立って発表してね」と言う(4~6年の場合)。それで2人目の子が立った時に「いいね。自己決定しているね」と言い評価する。これが上手くいかない時は(よくあるように)発表した子が次の子を指名するやり方に変える。

 

最初は僕の方でこれだけのことを話すのでちょっとテンポが悪くなるが、少しずつ僕が言うことを少なくして発言にリズムが生まれるようにする。時々「いいね」とか「なるほど」と短い合いの手を入れることは忘れずにする。途中で僕が発言に割って入ることも知っておいてほしいからである。

 

発言に割って入る、ということは「聞きを入れる」ということである。つまり、友だちの発言を聞いているかどうか確かめるのである。それは「今〇〇さんは何が3つあるからって言った?」というような全員に挙手を求めるものから、「今〇〇さん、何て言った?」というようなレベルの高いものまで様々である。この問いに答えられたら「聞くことレベル2の『再現する』ができたね」とほめる。

 

大事なことは、「続けること」だ。前回も書いたが子どもも先生も「続けること」が苦手だ。先生の方は子どもに1回言えばできると思っているからだ。最初に言っただけで、取り組みを続けないと子ども達はだんだんこちらの要求レベルに応えなくなってくる。「この先生は『体で聞く』ことを要求している、結構本気で」と子どもに思わせないと子どもの姿はなかなか変わらない。するとどうなるか。「先生が子どもに不満を感じるようになる」のだ。これはまずい。

 

だから、本気で取り組もうと思ったことは、すぐにできるとは思わないで徹底して、淡々と続けることが大事だと思う。そして4月は子どもの学習する姿勢を身につける大きなチャンスでもあるのだ。とういうわけで、この時期は学習内容7、「勉強の仕方」を勉強する3、くらいの割合で授業をすることになる。

 

これが実現できてこそ「授業が動き出す」と僕は考えている。つまりいろんな子を巻き込んで行う授業だ。

 

 

                               (多分続く)