hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

「勉強の仕方」を勉強する時期

4月が終わるまでのあと10日間で子ども達には「勉強の仕方」を学んでほしいものだ。そこで一つの「小さなピーク」を作る。GWが終わったらまたリセットするので5月6日から再び子ども達との戦いが始まる。そのための足掛かりとして、4月中にこちらが求めているもの(価値観)を伝えておきたいものである。そして少しでも子ども達に達成感を持たせたい。これが僕の考える「小さなピーク」である。

 

例えば4年生。

 

4年生は、ベルスタ(チャイムとともに授業を始める)ができない、話を聞けない(先生の話も友だちの話も)、友だちにきつい言葉で注意しすぎなところなどが気になる。

 

まず「ベルスタ」からいくか。僕だったら授業が始まる2,3分前に黒板に「ベルスタできる?」と書いておく。チャイムが鳴っても黙って待ち、当番が号令をするまでじっと待つ。そして評価する。遅くなったら黙って「30秒オーバー」、上手くできたら「ベルスタできる?」の「?」を消す。消すときは「今日は『?』までいかなかったね」と短く評価してから授業を始める。そうして書く時に「ベルスタできる?」という文字数を少しずつ減らしていく。

 

それを授業ごとに繰り返してだんだん「ベルスタできる?」の文字が減っていくこと、つまり自分たちがチャイムが鳴る前に席に着くことができることを自覚させる。ポイントは淡々とやることだ。

 

しかし、そうやって「先生はベルスタできるかどうかを見ている」と感じた児童は、他の児童に声をかけまくることになる。それは僕としては面白くない。一人一人が自分で考えて行動してほしいからだ。

 

話は少し変わるが、この学校は「当たり前のことが当たり前にできるように」というのが一つのスローガンとなっているようだ。僕は「当たり前のこと」ほど難しいことはないと思っている。「当たり前」ということは、もうこちらが何の策を打たなくてもいいということである。そして「当たり前」になるには当人が「続け」なければいけないからだ。実は先生も子ども達も「続ける」ことが苦手だ。

 

「ベルスタ」について子ども達に聞くと、それは「当たり前」のことだと子ども達は答えると思われる。だから人に言われてやっとできる状態は決して「当たり前」ではないことを確認する。そして「じゃあまずは、自分で気づいて行動できるようにしよう。そのために友だちに声をかけたい気持ちを抑えて自分ができるかを考えて行動しなさい。声をかけたい気持ちは抑えて、心の中で応援してやってね。それがその人のためになるから。どうしても気になる友だちがいたら先生にそっと言ってね」と言う。

 

そして「ベルスタ」についての取り組みをしているうちに、自然と「話を聞くこと」「友だちに注意する事」についても触れることになる。

 

 

                                   (続く)