クラシックとして成り立ったロック名曲

昨夜YouTube動画でいいブツを見つけた。


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ハートがツェッペリン好きなのは何となく知っていたが、ここまでやるんかい、と思ったよ。何かの式典なのかな?オバマ夫妻もいたし、ツェッペリンの3人も出席している。ジョン・ボーナムの息子のジェイソンはステージ上だ。そんで演奏したのが「天国への階段」って、思いっきりベタだな。

 

 

観ていない人のためにここまでやるんかい、の中身を書いていこう。まずは途中でストリングスが入る。ツェッペリンメンバーにカメラがチェンジすると「オウッ」みたいに反応している。続いて女性コーラスというかゴスペルっぽい歌声が被さる。そして管楽器も入ってオーケストラっぽくなる。

 

 

盛り上がりのギターソロでは、またツェッペリンメンバーの表情にチェンジだ。ジミー・ペイジはまるでおじいちゃんのようだった。孫の演奏を嬉しそうに少しドキドキしながら見守るおじいちゃん。顔つきは「ゴッドファーザー」のマーロン・ブランドだ。

 

 

そして最後の最後クライマックスで中央奥の幕が下りて、男性(少年も大人も含めて)大合唱団の登場だ。アンも負けじと歌い、曲は大団円を迎える。それを見るロバート・プラントの目はウルウルしていたぞ。

 

 

最後は聴衆全員が起立し、大拍手だ。いやー、観てるこっちも盛り上がったなー。

 

 

 

どう?観てくれた?こんな感じだったでしょ。

 

 

この動画を見て、タイトルのようなことを思った。「天国への階段」は初めてロックミュージックの中でクラシックとして成り立った楽曲ではないだろうか、と。今のところそれを演奏できるのは、ハートだけである。

 

 

 

 

大分前からクラシックロックだかロッククラシックだかそんな言葉が使われている。それは、1960年代70年代のロックを指してのことだったが、クラシックとロックってくっつけりゃあいいもんでもないだろうとずっと密かに思っていた。

 

 

そう思ったので、さっき改めてクラシックの意味を調べてみた。

 

 

「クラシックという単語には『古典的』という意味があります。古典的な音楽ということですが、具体的には17世紀~20世紀前半までのヨーロッパを中心とした西洋音楽のことを指します」

 

 

ふーん。「古典的」ってどういうことかな?

 

 

「古典としての伝統、様式を重んじるさま。古典派美術、古典音楽に関連するさま。古くからあるさま」

 

 

なるほど。だったら今日話題にしたハートの「天国への階段」は、少しニュアンスが違うのかな。でも、このハートの演奏を単にカヴァーと言うにはちと違う気がする。やはり僕としてはクラシック音楽というものが遂にロックミュージックの中で生まれてきた、そういう風に捉えたい。

 

 

昔々のバッハの曲を1970年代にグールドが演奏する。それはグールドの解釈が加味されて演奏されている。これと同じように1970年代に生まれた「天国への階段」という曲を2000年代(いつのライブだろう?)にハートが解釈して演奏する。それが素晴らしい出来だった。そういうことだ。うん、そういうことにしよう。

 

 

 

だったら他にもクラシックとなりそうなロックナンバーがありそうだ。なんて思っちゃったんだけど、これが見当たらないんだよね。ツェッペリンの「天国への階段」しか思い浮かばない。

 

 

勿論、ビートルズストーンズだ、はたまたディランだスプリングスティーンだといろいろ名前は挙がるが、ハートほどの距離感で演奏できる人が見当たらない。いい線いってるのはジェイク・バグの「ニードル・アンド・ダメージ・ダン」(byニール・ヤング)くらいかな。今んとこ思い浮かぶのは。それにしてもやっぱりカヴァー曲って感じかな。


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というわけで、クラシックとしてロック楽曲が成り立つことは分かった(ことにする)。しかし今のところ僕にはハートが演奏するレッド・ツェッペリンの「天国への階段」しか思いつかないという話でした。

 

 

 

それでは。