hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

いつか、どこかで その2

今日もタイトルは「いつか、どこかで」とした。昨日のようにロックカタログ本、ブライアン・フェリー、クラッシック音楽を話題にしようと思う。何から書こうかな。ブライアン・フェリーからにしよう。

 

2000年代前後のアルバム(ソロ後期)を聴いていたのがつい1週間ほど前だったのに、今はソロ前期の作品に注目している。一応もう一度書いておこう。

 

・愚かなり、わが恋(1973)

・アナザー・タイム、アナザー・プレイス(1974)

・レッツ・スティック・トゥゲザー(1976)

・イン・ユア・マインド(あなたの心に)(1977)

・ベールをぬいだ花嫁(1978)

 

この中で今一番注目しているのが1973年に発表された初のソロアルバムである。これは自信を持ってお勧めできる快作である。ロキシー・ミュージックがデビューアルバムを発表したのが1972年6月、セカンドアルバムは1973年の3月に発表している。そしてその年の10月に初のソロアルバムが発表されている。そしてそして何と11月1日にロキシー・ミュージックのサードアルバムが発売されているのだ。この時代のミュージシャンはみんな生き急いでいたのだなあ。よく生き延びられたものだ。

 

グループがデビューした。なかなか快調でセカンドアルバムも発表した。サードアルバムも録音中だ(多分)。なのにこんな時期にソロを出すってどういうことなのだろうか。似たような事例がひとつある。ロッド・スチュワートだ。彼はフェイセズに加入したがグループのアルバムと同時にソロアルバムも発表し続けていた。これと似たようなケースなのかな。当時のインタビューなんか読んでいないから想像するしかない。

 

ソロアルバムの内容はというと、一言で言うとカヴァーアルバムである。ボブ・ディランザ・ローリング・ストーンズザ・ビートルズザ・ビーチ・ボーイズスモーキー・ロビンソンスティーヴィー・ワンダー、ゴフィン/キング作の曲など選曲は白人が作った黒人が作った白人が歌う黒人が歌う等1960年代に流行った曲のごった煮にである。しかしどの曲もブラックミュージックの影響を受けたものであることは間違いない。

 

サウンドの方は、この時期のロキシー・ミュージックをしっかり聴いていないから何とも言えないんだけれど、女性コーラスやホーンセクションの多用など、ブラックミュージック寄りである。当時のロキシーはアートとインテリを化粧で纏ったグラムロック一派だと捉えられていたし、事実音楽もそんな感じだった(ごめん、聴き込んでいないんであくまで想像である。T.REXみたいなロックサウンドじゃなかったことは確かだ。イーノもピコピコ音をだしていたしね)。ソロアルバムのサウンドはグラムではない。ロキシーともちょっと違う。後年ディランが「ストリート・リーガル」(1978)でこんな感じの女性コーラスやホーンセクションを導入したが、それに似ている。白人が憧れの黒人音楽をやったらどうなるのか、という壮大な実験みたいなサウンドである。一言で表すと「ぎこちないし、いびつ」である。しかしこれがいいんですよ。

 

グラムロックの絢爛時代にこのようなアルバムを発表するのはかなりリスキーというか風変わりというか誰もしていないんじゃないかな。となると、当時は快作というよりは怪作くらいに思われていたのかもしれない。でも繰り返すけど、今聴くといいんだよね。僕は長い間ブライアン・フェリーの前期の作品は完全に無視していただけに驚きしかない。

 

さあ、どうしてブライアンはソロアルバムを出したかったのであろうか?想像できたかな?僕にはバンドだけでは表現しきれないモヤモヤとした衝動がまだ彼の心の中にあったのだろうとしか言えない。そんなモヤモヤの中味を具体化したものが白人がやる黒っぽいサウンドだったのだろう。自分が小さい頃から愛聴していた曲を自分流にカヴァーしてみたかったのだろう。

 

とはいえそこはロキシー・ミュージックのメンバーにも参加してもらっているからロキシーっぽい音もそこかしこに見られる。だから繰り返すけど、当時はとても奇妙な音に聴こえたんだろう。ディランの「激しい雨が降る」なんて最初はロキシー・ミュージックっぽいし、段々女性ヴォーカルやホーンセクションが導入されるなどてんこ盛りだ。

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ただ、作品を追うごとにヴォルテージは段々と下がっていっているような気がする。気がするだけだよ。いつものように「ごめん」ってなるかもしれないけど、あまりにもファーストソロアルバムが素晴らしいもんで。次がセカンドアルバム。いや、どっちもいいな。この2枚だけでうどん10杯分の満足感である。ブライアン・フェリーは今日のところはこれでお終いにしよう。ファーストソロアルバムとセカンドアルバムについては全曲レヴューをしてみたいくらいだ。近日中に後期のアルバムについても言及してみたいものである。

 

 

次はカタログ本について少し書くか。というのもこのブログにたびたびその名を書かせてもらっている(最近は遠慮なしだ)JUNさんもロックカタログ本好きだと言っていたからだ。

 

考えてみれば、世の中にはカタログ本で溢れかえっているような気もする。車好きな人に向けて、カブトムシが好きな人に向けて、鉄道が好きな人に向けて、など実にいろいろな分野でカタログ本が幅を利かせているような気がする。

 

もちろんカタログ本を見て何を買うか決めることもあるが、全部買えるはずもない。大概はこれはどんな音だろうと思いを巡らせている場合がほとんどである。世の中のカタログ本好きの人もきっとそうなのだろう。カタログ本の恐ろしいところはキリがないことだ。出版社は手を変え品を変え僕らに迫ってくる。「旦那、これなんかどうです?買いですぜ」と。これに対抗できなくて数年に数回カタログ本を買ってしまうのだ。

 

それに音楽本というのもある。「ビートルズサウンドの秘密!」とか「レッド・ツェッペリンの歩み」とかそんなの。これにも手を出している時期があった。僕が印象に残っているのは、ビートルズ関連ではジョージ・マーティンの本、ジェフ・エメリックの本だ。ジョン・レノンの暴露っぽい本も読んではみたが、あまりいい気持ちはしなかった。ビートルズ以外の本って買ったっけ?ちょっと記憶にないなあ。

 

 

さてと。最後の話題であるクラシック音楽にいこうか。昨日はクラシック音楽だってカヴァーみたいなもんじゃないか、と書いた。どう思います?バッハやらモーツァルトやらベートーヴェンが書いた曲を現代のプレイヤーがカヴァーしているっていう風にしか僕には見えないんだよね。しかもどれだけ作者の意図に迫れるか、を追究しているように思う。クラシック音楽を好んで聴いている人、違っていたごめんなさい。ちょっと乱暴すぎたね。

 

そんな中唯一曲に「アレンジ」を施して演奏したのがグレン・グールドだったと思う。その中で最も大きな仕事がラストアルバム「ゴルドベルク変奏曲」だということにはみんな賛成してくれるだろう。僕が一番聴くクラシック音楽である。

 

もう一人よく聴く音楽家ギドン・クレーメルである。彼の場合は出す音の強度が凄すぎて、これはもはや単なるカヴァーヴァージョンとは言えないくらいまでのレベルの音を出しているとしか言いようがない。2人についてはかなり初期の記事に書いた覚えがある。

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     ↓↓↓↓ グールドのゴルドベルク変奏曲「アリア」


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     ↓↓↓↓ クレーメルのバッハ


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さてと。今日も冴えない文章だった。しかしどれくらい冴えなかったか、これも書き留めておいた方がいいだろうと判断して今日も記事をアップしよう。

 

そして今週の勤務も終わった。僕は今日も無事乗り切ることができた。やれやれだ。明日はカレーをたくさん作って来週1週間それで凌ごうと思う。