hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

ソロアルバムについて考えてみた

今日は4月1日で新年度が始まる日だというのにお前はソロアルバムについて考える記事を書くのか?と言われそうだ。土曜日だということでまだ休み気分が抜けないんだよ。でもあとで学校に行くからプラマイゼロということにしとこう。

 

 

ソロアルバムというのは一体どういう代物なのだろう?改めて考えるとちょっと「ん?」と思うところもある。音楽用語辞典によると「バンドの一員として活動していたミュージシャンが、バンドの活動期間中もしくは解散後にひとりで発表するアルバムのこと」とある。

 

 

さすが辞典だ。簡潔にして要を得た言葉だ。確かに僕もそう思うんだけれど、ちょっと引っかかるんだよね。特に後半。「解散後にひとりで発表する」っていうところ。解散したらもうただの個人であって、前に在籍していたバンドとは無縁なはずじゃないのかな?なんて思うんだよね。

 

でもレコードを売るためには「元〇〇初のソロアルバム」という風に宣伝文句の中にバンド名を入れとかないと伝わらない、というのも分かる。きっとアーティストは「元〇〇」という文句を外すために躍起になって頑張っているんだろう。

 

具体的に書いてみよう。

 

バンドの一員として活動していたミュージシャンが、バンド活動期間中に発表するケースは?どんなのがあった?

 

まず思い浮かぶのはロッド・スチュワートだ。彼はフェイセズ在籍中にソロアルバムを何枚も発表している。しかもバックのメンバーにはフェイセズのメンバーもいたから話はややこしい。

 

もう一人はブライアン・フェリーだ。彼もロキシー・ミュージック在籍中にソロアルバムを何枚も発表している。バックにはロキシーのメンバーも入っていた。これはどうも作戦みたいである。ブライアン・フェリーをスターにしたらロキシー・ミュージックにも好影響を与えるだろうということでソロアルバムを作った側面もあるらしい。

 

どちらにも共通していることはカヴァー曲が多いことである。偶然かどうか分からないが、どちらもストーンズのカヴァーをしている。ロッドは「ストリート・ファイティング・マン」、ブライアンは「悪魔を憐れむ歌」だ(どちらの曲もアルバム「ベガーズ・バンケット」収録)。またディランという超大物の作品もカヴァーしている。ロッドは「オンリー・ア・ホーボー」など、ブライアンは「激しい雨が降る」などだ。そして両者はポピュラーな曲もカヴァーしている。ロッドは「アメイジング・グレイス」、ブライアンはブラックミュージックでポピュラーな曲だ。

 

両者は今ではバンドがなくなってから(つまり解散後)の活動の方が長く、もはや「ソロアルバム」という冠は外されてただの「ロッド・スチュワート」、「ブライアン・フェリー」になっている。繰り返すが長い間戦ってきたのだろう。

 

次に思い出すのはキッスである。キッスの人気が爆発して、しばらく経ってからかな、メンバー同時ソロアルバムを発表、という完全に企画モノとしてのソロアルバムプロジェクトだった。ドラムのピーター・クリスなんて困っただろうな。聴いてないけど。と思って軽く調べてみたら、大ブレイク後、メンバー間の仲が最悪になり、それを改善するためのソロアルバム制作だったらしい。ピーター・クリスにしても、「べス」「ハード・ラック・ウーマン」で歌っているから別に困っていなかったのだろう。こういう企画モノっぽいソロアルバム発表はこれくらいしか思い浮かばない。

 

 

あと思いつくままに挙げると、ミック・ジャガーストーンズ)、キース・リチャーズストーンズ)、ビル・ワイマンストーンズ)、チャーリー・ワッツストーンズ)、ロン・ウッドストーンズピート・タウンゼント(フー)、ロジャー・ダルトリー(フー)、レイ・デイヴィス(キンクス)なんかが思う浮かぶ。トム・ヴァ―レイン(テレヴィジョン)もそうなのかもしれない。

 

レイとトム以外はバンド活動中に発表している。レイ・デイヴィスは・・・・ちょっと微妙である。キンクスは解散したのだろうか?ウィキを見ると、「彼は・・・キンクスのリードシンガー、リズムギタリスト、メインソングライターであった」と過去形で書いてある。また「1996年にキンクスが活動停止した後、デイヴィスはソロキャリアに乗り出した」とある。そうか、そうだな。もう6枚もソロアルバムを出しているんだもんな。レイは「キンクス」という単語も嫌っているのかもしれない。

 

 

僕が何故こんなにしつこくソロアルバムについて書いているかというと、昨日、突然ローウェル・ジョージが降りてきたからである。彼について書きたくなったからだ。

 

 

とここまで書いてきたが、学校に行く時刻になった。

 

 

 

学校について一息ついているところである。職員室である。今まで新校長と話していた。「前校長から聞いていると思いますが・・・」と切り出し、自分から今の状態を話した。校長は「無理せんといこう、お互いに」と言ってくれた。担当時数はともかく、あとは昨年度の環境でいいと言われた(自分が居られる教室があること)。ひと安心だ。

 

職員室に戻っても教務と教頭が温かい言葉をかけてくれた。本当にありがたい。数年前には考えられなかったことだ。

 

というわけで2時間弱、学校にいてリハビリをした。明後日からはいよいよフルに働くことになる。学校に行っても久しぶり感がなかったので多少安心した。

 

 

 

 

さてと、ローウェル・ジョージについて書こうかな。彼はリトル・フィートのギタリストで・・・・・。やっぱウィキペディアかな。多分短いだろうからこういう時(どういう時なんだ)は頼ろう。

 

アメリカのロックバンド、リトル・フィートの元ヴォーカル、ギタリスト兼リーダー」と書いてある。来歴を読んでみるか。おっ、23歳でフランク・ザッパ率いるマザーズ・オブ・インヴェンションに加入しているぞ。でも半年ほどで解雇されている。何でも「ドラッグについての曲を書いたため(ドラッグ嫌いの)ザッパに嫌がられた」ということだ。

 

その後リトル・フィートを結成して数々の名盤を残したのだった。それから?

 

「1970年代後半頃から薬物中毒などの影響で体調が悪化し、バンド内の主導権をめぐる相違もあり、1978年にライブ盤を発表した後、リトル・フィートを解散してソロ活動に入る」

 

ふむふむ。それから?

 

「1979年には生涯唯一となったソロアルバム『特別料理(イート・イット・ヒア)』を発表するが、6月15日から始まった同アルバム・ツアー中、6月29日にホテル滞在中に倒れ、ドラッグによる心不全で死去した。34歳没」

 

もったいない。ツアーが始まってすぐじゃないか。それに34歳で亡くなるなんてあまりにももったいない。

 

 

このソロアルバムは半分がカヴァー曲みたいだが、一言で言えば「リトル・フィートより振れ幅の大きいアルバム」かな。1曲目はアラン・トゥーサン。3曲目はリトル・フィートの「トゥー・トレイン」のカヴァーであとはよく分からない。A面(と思われる)はファンキーありレゲエかな?ありカリプソかな?ありの幅広さである。B面(多分)はアコースティックな曲が胸に沁みる(特に最後の曲「Heartache」)。リトル・フィート解散直後に作っているが、張り切って作ったのだろう。力作である。あと、彼にはイナラ・ジョージという娘がいることが分かった。検索して聴いてみたらなかなか良かった。

 

 

いやー、幸せだなあ。このアルバムはもっと評価されてもいいと思う。俺、この前レコード屋で発見したんだけど、買っとけばよかった。取り置きしておいてもらえないかな?

 

 

さっき「こんな若さで死ぬなんてもったいない」って書いたけど、薬まみれだって何だって、何十年経っても残る音楽を作っちゃったんだからそれはそれでいい人生だったんじゃないかなあって思うところもある。

 

 

さてと、今日のミッション(学校に行く、精神科受診)も無事こなした。明日はギター教室だ。