人生最大の買い物

本当はこういう話題は、書くとしてももっともっと後にしようと思っていた。ほんとに性懲りのないやつだな、と呆れられると思ったからだ。でも我慢しててもなんだし、書いちゃおう。

 

 

 

人生最大の買い物といえば、家である。そんなことは当たり前だ。そして家のローンは済んでいる。僕が今日書くのは嗜好品っていうのかな、趣味とか服とかバッグとかそんな物の中で最大の買い物をした(してしまった)ことだ。

 

 

 

今までに買った物の中で一番価格が高かったのはギブソンのJ-45である。中古だったが、15万円くらいしたはずだ。当時のギター教室の先生に勧められてつい買ってしまったのだ。15万円か。30何歳の時はその金額にビビったが、今思うとそうでもないような気がする。今日は人生最大なんだから15万円以上出したということになる。と言っても30万円も出したわけじゃあないんだけどね。

 

 

えーっと・・・それはですねぇ、スピーカーなんです。おいおい、お前は去年の夏にB&Wを買って喜んでいたではないか。そして事あるごとに自慢していたではないか。そう思われても仕方がない。事実である。でもねぇ、見つけちゃったんだよ、人生最後のスピーカーを。

 

 

それは、B&Wの「805ノーチラス」である。これが僕の思っていたよりも安価でメルカリに出品されていた。それを見つけたのが一昨日の深夜である。僕はしばし考え、出品者にコメントをした。そこからは早かった。出品者は昨日の午前中に発送してくれて、今日の朝9時には品物が届いていた。(←富山県の人だったんでね)

 

そこから、梱包されたノーチラスを出し、プチプチやら段ボールを片付け、よっこらしょとスピーカーを(スタンドと一体型なので重かった。僕は一体型じゃないと思っていたので結構ショックだった)リビングに入れ、大体の場所にセッティングした。やっぱり早く聴きたい。というわけでビートルズの「アビイ・ロード」だ。

 

 

あくまで僕の主観でしか書けないけれど、今まで聴こえなかった音が聴こえた。音がキラキラツブツブしていた。かと言って華美とかそんなんじゃあない。B面の「キャリー・ザット・ウェイト」からは盛り上がったなあ。その後10㏄を聴いたけど「アイム・ノット・イン・ラヴ」は最高に美しく聴こえた。

 

 

 

僕はこのスピーカーを来年の4月、つまり退職してから購入出来たらいいなあと思っていた。でもタイミングって大事だよなあとも思っていた。そのタイミングが今だと判断したというわけである。なにゆえ今なのか?そんなことはもうどうでもいいか。買っちゃったんだから。とにかくもうこれでスピーカーを買うことはない(断言)。つまり、人生最大かつ最後の買い物だということだ。これより価格が高いモノを買うことはない(はず)。

 

 

 

さあ、そうなったら今まで使っていたCM5だ。どうする?僕は出張買取のサイトに行き、手続きをした。こちらも話がトントンと進み、30分後に来て査定してもらうことになった。メルカリでは結構な値段で出品されている。多分ハードオフだと2万円弱くらいで押し切られるだろう。だからこその出張買取である。

 

 

 

しばらくスピーカーを見て買取人は言った。「これだと8000円ですね」と。は、は、はっせんえんだとぉ~。きたぁ~、完全にボラれている。僕は即座に「だったら結構です」と言った。同時に心の中で落としどころも考えていた。いくらで決着させればいいだろう?と考えていると、買取人は「じゃあ、はっきり言っていただけますか?いくらくらいを考えていますか?」

 

 

ここは勝負どころなので、僕は「5」と言ってみた。それで35000円くらいにならないかなと思ったのだ。買取人は「分かりました。それでは今から写真を撮って送って訊いてみます」と言った。こういう場数は毎日のように踏んでいるだろうから、向こうの方が何百枚も役者は上である。僕は、「無理ならメルカリに出そうかと思っています」とも言っておいた。

 

 

結果は27000円なら出せるということだった。「うちでこの商品は多分40000円くらいで出すと思うんですよ」と言うので嘘つけ、と思いながら黙っていると、「何とか電話して1000円アップさせてもらいます。それでどうでしょうか?」と言ってきた。

 

 

こういうのって、沈黙とか忍耐が必要なんだな、と思いながらも既に僕の心は折れていた。そこからなんやかんや電話をして28000円で買い取るということで決着した。

 

 

購入したのがハードオフだからセカンドユーザーなわけで、価格が88000円だったからこんなものなのかな。でもなあ、と思いながらも契約が成立し、手続きをしてすべてが終わった。あとは妻に何て言うかだ。リビングの写真を撮ってLINEで送り、「リビングの景観が少し変わったけれどあんまり責めないでね」とコメントしておく。この作戦でいこう。

 

 

 

それでは。