先週、2週間ぶりにギター教室に行ってきた。この2週間は「I’M TORE DOWN」の基本パターンの練習をメインにしてきた。G7→F7→C7×2がイントロだ。僕は律儀に楽譜通りに単音弾きを繰り返していた。YouTubeもチェックした。ただこれはシャッフル・ビートなのでダウンピッキングばかりだとどうしてもノリが悪い。YouTubeではオルタネイドピッキングでやっていたのでその練習もしておいた。原曲を聴いたら、今の100倍くらいの速さで弾いているのでびっくりしたが、これはまあ仕様がない。この速さでしかできないんだから。(↓ギターⅡの方)
先生の前で弾いてみる。ゲツゲツとだけど、指の動かし方は何となくできた。先生は「ブルースは結構適当っていうか、ノリ重視なんで、一弦一弦正確に弾くことよりもここはシャッフルのリズムを感じながら弾いてみましょう」と言う。手本を見せてくれたが、弦は複数弦鳴っている。なるほど、と思ったが、できれば先々週に言ってほしかったな。しかし気を取り直してやってみる。僕は根は真面目なのでついつい正確に音を鳴らそうとしてしまう。先生は「もう少し自信を持って弾いてみましょう」「じゃあ、これに合わせて弾きますね」と言い、音源を鳴らす。何となく進行が分かったので何とか最後まで弾くことができた。できたが、変な音もたくさん鳴っているのが気になってしようがない。これは家で練習だな。
その後は、サブドミナントとかドミナントとか4度とか5度の話だ。頑張って聞いた。そしてこの曲の構成を教えてくれる。もう1回通して弾いてみる。そして経過音も習い、今度のレッスンまでにシャッフル・ビート、経過音付きを練習するぞ、と思った。シャッフル・ビートって花村萬月言うところの「チックタック」のリズムでいいんだよな。3連中抜きの。今のところのっぺりとしたシャッフルになっている。これは是非頑張らねば。
レッスンを終えて帰ろうとすると、先生が後ろからゴソゴソとプリントを探し出し、「できればこれも練習してみてください」と渡されたのが「ホテル・カリフォルニア」の楽譜だった。だ~か~ら~、こんなのはやりたくないんだよ。もっと後でいいんだよ、と思ったが気を取り直して「『天国への階段』じゃだめですかね」と返したら「こっちの方が簡単ですよ。7カポです」と言われてしまった。勿論僕は練習するつもりはない。今度は再来週だからそれまでシャッフル・ビートにまみれてやる、と改めて固く決意をしたのであった。
ところで話は変わるが、先週日曜日の「日曜日の初耳学」という番組に佐藤浩市が出演した。インタビューの最後に林修が「俳優をどこまでやりたいですか?」と問うと、佐藤は次のように答えた。「難しいねー。っていうか体が動くうちはと言いたいけど、その前に頭がついていけるように(なってないと・・・)」「セリフが自分の中で思うように言えなくなって・・・そうなったとしてもカメラの前に立ちたいと思った三国連太郎がいたように、『あーごめんなさい、もう一回お願いします』って言って・・・若いスタッフに『何だこいつ』って顔をされるのが耐えられないと思って・・・そうなったらやめようとは思っているけど、いざその時になったら自分がどんな老醜を晒そうがカメラの前で演じたいと思っちゃうんじゃないかな」「逆に言うとそういう風な覚悟が持てる自分でいられるまでやりたいなと思います」。かっこいいじゃないか。そこまでのめり込むことができる俳優という仕事は素晴らしいと思ったし、今どれだけ佐藤浩市のような人が日本にいるんだろう、と思ってしまった。同時に身につまされもした。「俺の場合は・・・」と考えちゃったよ。まあ定年というものがあるわけだから、俳優業よりはっきりしているんだけどね。その定年まで俺は働くことができるのだろうか。そしてこれから数年間、まともな授業はできるのだろうか。ああいかん。こんな終わり方はいやだ。
俳優で思い出した。これまたテレビの話で恐縮だが、金曜日のあさイチは斎藤工がゲストだった。「シン・ウルトラマン」のプロモーションでの出演だったと思うが、途中男たち(博多華丸&大吉)が盛り上がってしまい、何度も女性アナウンサーが会話に入ろうとしてがなかなか話に入れない時があった。「ちょっと可哀そうだな」と思って観ていると、斎藤工は男たちの話がひと段落した途端、女性アナウンサーの方を向いて「女性から見たらどうでしたか?(シン・ウルトラマンは)」と話を振ったのであった。あれをさり気なくできる人はなかなかいないんじゃないかなあ。だからこその斎藤人気なのだろう。女性アナウンサーも嬉しかったに違いない。