こんなはずじゃなかったんだよ。でもね、見つけちゃったんだよ。大江慎也の新しい音源を。これは聴かねばならないと、昨日iTunesストアで購入して聴いたら素晴らしい出来だった。
大江の曲は金原千恵子(57歳)が発表した「WITH」というアルバムに収録されている。金原千恵子はヴァイオリニストで、金原千恵子ストリングスを結成し、サザンオールスターズ、井上陽水、福山雅治、佐野元春・・・・・・と錚々たるアーティストのステージ・サポートやレコーディングに参加。確かエレファントカシマシのライヴにも参加していたはずだ。一昔前の金子飛鳥みたいな存在だと思う。
「WITH」は「金原千恵子with~」をテーマにしたいろいろなアーティストとのDUOのアルバムで2016年に発表されている。そのアルバムからの先行シングル第1弾がザ・ルースターズの不滅の名曲「ROSIE」である。A面はロージーのダブ・チューン。問題はB面だ。大江のヴォーカルに塚本功のギター(かなりかっこいい)、そして金原千恵子のヴァイオリンが絡む、シンプルな楽曲でそれはそれは美しいナンバーに仕上がっている。
金原千恵子、よくぞ大江を見つけてくれたな。それも先行第1弾シングルだぞ。僕とおない年なので彼女もルースターズ世代なのは間違いないと思うんだけど、沈黙していた大江を引っ張り出してきたのはさすがとしかいいようがない。
大江もこれに応えた。ヴォーカルも勿論サイコーなのだが、特筆すべきは歌詞である。オリジナルロージーの歌い出しはこうだ。
♪What do you wanna do Please tell me ロージー
♪ロックンロールに酔いまくり すべてに激しくやりたがる
♪イライラばかりがお前を包み 薬に酔いしれる
今ヴァージョンの歌詞はこうだ。歌い出しは一緒である。
♪What do you wanna do Please tell me ロージー
♪ロックンロールでヤリまくり あたたかい空気が吸い込む
♪優しい風が吹き過ぎて 心を解きほぐす
「あたたかい空気が吸い込む」「優しい風が吹き過ぎて心を解きほぐす」ってどうです?遂に誰も触れなかった「ロージー」の歌詞を大江自身が手を入れた。「ロージー」もこれで少し救われたことになるのかな。これからも大江一人でもこの新しい「ロージー」を歌ってもらいたいものである(もうやっているかもしれない)。
6年前の作品か。ここからYouTubeとかするようになったのかな。この作品は買いですぜ。
ザ・ルースターズや大江慎也のことを忘れてはいない人がミュージックシーンにもたくさんいるんだと思うと嬉しくなる。今晩はこれを聴きまくるぞ。