いつもはタイトルを考えてから書き始めるのだが、今日は違う。途中で思いついたらその時に書くとするか。
昨夜は、デヴィッド・ボウイが夢に出てきた。「ヒーローズ」のジャケット写真を僕が撮ろうとしているのだが、上手くいかない。でも誰も怒らないという夢だった。
どうも~なのに〇〇できない、といった夢が僕には多いようだ。それに睡眠時無呼吸症候群の人は非現実的な夢を見る、というようなことも何かで読んだ。つまり昨夜の僕は上手く眠ることができていなかったのだろう。
さて、どっちに足をのばそうかな。昨日の我が家の会話を思い出すことから始めるか。
昨日の夕食は、コールスローと牛肉とマイタケの炒め物だった。妻は「おいしい」と言って食べていたが、ふと「私にはこんなにキャベツを細かくたくさん切ることができないな」と言った。僕は「でも『いつかは終わる』から。そう思って切ってるよ」と答えた。ついでに「洗濯を干すときもおんなじだな。うらっ返しになってるのを戻しながら干してる時に『いつかは終わる』って思いながら干すと、案外苦にならないよ」とも言った。「私にはできない」と妻は呟いた。
今日のタイトルはこれで決まりだな。「いつかは終わるという感覚」。これにしよう。
僕のこの感覚はいつから芽生えたのだろう。答えはすぐに見つかった。それはサイクリングに行った時だ。
中高校時代にサイクリングをしたことがあると書いたことがある。高2の時に京都まで行って帰る時に、平地なのに向かい風で難儀したことがあった。なかなか距離をかせぐことができない自分にイライラしていたが、ある時点で「この旅もいつかは終わるのだ。足を止めない限りは」とはっきりと思った。だからといって体が楽になるわけではないが、気持ちは焦らなくなった。
それ以来何かにつけて「いつかは終わるから」と余裕を持って事に当たるようになったかというとそうではなく、この感覚を思い出したのはつい最近のことだ。洗濯と食事を作るようになった昨年の7月からになるのかな。よくサイクリングのことを思い出すようになった。普段の僕は、あわてんぼうでおっちょこちょいの頓馬野郎だ。
この感覚とはちょっと違うがとても共感することがある。
世の中のお父さんの中には、もう既に会社を頸になったのに、妻には言えずに出社するフリをして外に出て、どこかの公園かなんかで夕方が来るのをぼんやりひたすら待っている、という人がいるのを数年前のニュースで見たことがある。今もそんな人はいるのだろうか。
初めてそういう人がいることを知った時には「ああ、何だかつらいし切ないな」と思ったが、今の僕がまさにそうである。授業は頑張る。頑張るんだけど、仕事は授業だけではない。しかし、体が動かない。疲れている。横になりたい。眠い。っていうんでヨガマットに横たわっている時はまさに勤務時間が来るのをひたすら待っている状態だ。この時の僕はまさしく「働かないおじさん」で「にひたすら帰る時間を待つ」状態である。しかもこちらは給料をもらっているだけに罪悪感がある。
テストの丸付けがたまりつつある。点数を打ち込まなければいけない。プリントの評価をしなければいけない。明日からの授業の目算を立てなければいけない。という風にだんだん仕事がたまっている状態である。それこそ、粛々とやれば「いつかは終わる」事務的仕事なのにそれができない。弱ったものだ。
でも追い込まれたらやらざるを得ないので何とか破綻せずにいる。破綻したらそれこそ大変だ。そう考えると、どうも自分がやりたいことに対しては「いつかは終わる」スイッチが入るようだ。
それにこのスイッチは年単位だと全然作動しないようである。まあそうだろうな。あと2年ちょいで教職を離れることに対してまだそんな風にはとても思えない。でももっと先の「死」について考える時には「いつかはこの人生も終わる」という感覚は何となく意識するようになった。もしかしたら仕事が終わる前に死んじゃうかもしれないしな、なんて考えちゃうようになった。
だからこそ、1日1日を大切に生きなければ、なんてかっこいいことは1ミリも思ってないけどね。
今日の朝の部はここら辺で終わるとするか。
昨日からXTCの「The Big Express」とブライアン・フェリーの「Avonmore」「Olympia」を聴き始めている。「Taxi」も取り込んじゃった。ブライアン・フェリーはこの先も続きそうな予感がする。今の自分のピッタリな感じがする。
ここまで書いて学校に行ったが、この記事が功を奏したかは分からないが、たまっていた仕事を大分片付けることができた。それに定時までいることができた。ああよかった。
だからというわけではないが、帰り道に僕は真っ直ぐ家に帰らずに悪いことをしてしまった。これについてはもしかしたら明日書くかもしれない。まあいわゆる散財である。
最近の僕は躁鬱の躁の方に大きく針が揺れているようだ。気をつけないといけない。とにかく明日はお休みである。嬉しいな。