hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

どのレベルの「まずは楽しむ気持ちを持って」なんだ?

前半は「僕でも痺れた」のパート2である。そりゃそうだろ?あんな試合観ちゃったんだから。

 

吉田選手の同点ホームラン、最終回の先頭バッター大谷選手のヒットとヘルメットを投げ捨てての走塁とベース上での咆哮、周東選手の代走、村上選手の逆転サヨナラヒット、栗山監督の采配、ダルビッシュ選手の最初の檄、源田選手の鉄壁の守備、もう数え上げたらキリがないほどの感動の連続だった。

 

僕は一人家でこの試合を見ていたが、同点になった場面、サヨナラ勝利の場面で声を上げちゃったよ。ついでに涙も滲んじゃった。世界中の人々もそうだったに違いない。今も興奮している人が何百万人もいるに違いない。そして多くの人が何らかの場所でコメントしているのだろう。僕もその一人になる。

 

試合後のインタビューで大谷選手は「まずは楽しむ気持ちを持って」と言った。その後「まあ緊張はすると思うけど・・・」と続け、「必ず勝つんだという気持ちを持って臨みたい」と語った。最初に「楽しむ気持ちを持って」ってくるか?そんな人もいるかもしれないけれど、大谷選手の「楽しむ気持ちを持って」はやはりケタが違う。どのレベルの「楽しむ」なんだ?それこそ異次元である。その人が「必ず勝つという気持ち」を持つと最終回の打席のようになるんだな。すごいよ、全く。どうかしてる。

 

僕はサッカーは観ないからワールドカップでの日本の勝利に「ふうん」と思っていたけれど、あの時のサッカーのサポーター達はこんな気持ちだったのかな。僕は特に日常的に野球を観ているわけではないけれど、大谷選手の活躍には注目していた。だからこそWBCにノレるのだろう。

 

 

ところでダルビッシュ選手が高木豊と対談している動画を観たけどこんなことを言っていた。

 

「年を取っている人は『今どきの若いもんは・・・』と言う。これが(何世代にもわたって)ずぅっと続いている。僕は(そんな言葉は)もうやめにしたいんです」

 

これは耳が痛かった。ホントにその通りだ。ダルビッシュは36歳、大谷は28歳。20代30代の若者が世界中、そして老若男女を問わず興奮させている。凄いと言わざるを得ない。かっこいいと言わざるを得ない。またダルビッシュはその対談で「まだ成長できると思っている」と言っていた。そのための努力を惜しまない人なんだな、っていうことがよく伝わってきた対談だった。

 

さて。こんな風に興奮している僕だが、明日から病休だ。情けないったらありゃあしない。でも、「僕も頑張るぞ」って思えたからいいか。世の中のたくさんの人を勇気づけるってこういうことなんだな。

 

 

 

ホントはWBCの余韻に浸っていたいのだけれど、そうもいかない。後半は今年度最後の授業について書こうと思う。4時間やってきたよ。

 

2,3限は4年生の最後の授業だった。1学期末に取り組んだ「キャッチ&スロー」をやってみた。「10回続けてキャッチできるよう頑張れ!」と言ったけど、なかなか難しそうだった。何が難しそうかといったら、やはり友達同士の声かけが今ひとつだな、というところである。醒めた感じでやっているわけではないけれど、絶対取るぞ!という気迫も感じられない。4年生にはちょっと難しすぎたかな?でもそれぞれのクラスに「今持っている素敵なところを持って5年生になって下さい」(←無茶苦茶曖昧だな)と言って授業を終えた。

 

問題は5年生の授業だ。ホントはテストをして淡々とおしまい、の予定だった。昨日の朝まではそのつもりだった。でも、朝から何となく「最後に勝負してみようかな?」と思い始め「じゃあ、どうする?」と考え始めていた。4年生には悪いけど、4年生の授業の時もそのことが頭の片隅にずっと居座っていた。

 

で、どうしたかというと、心を決めて勝負してきたよ。

 

教室に入ってまず僕は「先生が今日一番したいことを言うね」と言った。そして「前半15分間『もんばん』をしたい。テーマは『声を張る』です。」「後半20分はそのまま円になって『なぜ人は勉強するのか、しなければいけないのか?』を話し合いたい」「できれば『なぜそれ(勉強)を学校でしなければいけないのか』についての考えも聞いてみたい」と言った。

 

続けて「『いや、そんなことしたくない』っていうんならテストをしようと思う。でもテストって言っても後で答えを渡すから自分で採点すればいいテストだよ」「どっちにする?」と聞いたら、最初の提案の方をしたいと即座に答えたので「分かった。じゃあ円になって」と言って「もんばん」を始めた。

 

なごやかに、そして無事に「もんばん」が終わった。いよいよ僕がホントにやりたかったことが始まる。もちろん僕から口火を切った。

 

「最初に言いたいのは、『なんで勉強しなければいけないか?』という考えに『正解』はない、ということです。『解』ってつくのは『正解』だけじゃなくて『最適解』『納得解』っていうのがあるんだ。今日はそれぞれに『納得解』が見つかればいいな、と思っているんだ」

 

「でもいっこだけ言うよ。もしかしたら『将来のために勉強する』って考える人がいるかもしれない。それはそれでいいんだけど、将来のために今、嫌なことを我慢するの?っていう気持ちは、正直言ってある」と言って指名していった。

 

しかしながら(予想通りだったが)児童からは「将来・・・」という言葉が使われる。そうかぁ、そうだよね、いきなりこんなことを聞かれても困るか、と思いながら次々に指名していくと「夢の実現のため」と答えた児童がいた。「夢の実現かあ、なるほど~」と言って、「今実現したい夢を持っている人?」と聞くと何人かが挙手した。

 

その中に僕が一番気にかかっている児童もいたので、その子に聞いてみたら「NBAの選手」ちっちゃい声で「無理だけどね」と言った。この授業の直前に隣のクラスのことバスケットを習っていることを聞いていたので、「へぇ~、5年でバスケットやってる友達他にいる?」と聞いてみたら「〇〇」と答えた。口先だけで「頑張れ」と言うのも憚られたので、「そうなんや、2人かぁ」と言うだけにとどめた。でも彼が挙手したことは僕にとって大きな収穫だった。もうチャイムが鳴りそうな時刻だったので「これで5年生の社会を終わります」とサクッと終わることにした。

 

今一番気にかかるクラスの授業がこうして終わった。疲れたが、まあやるだけのことはやった、という気持ちも持つことができた。給食後はもう一つのクラスだ。これは厄介なことになったので次回に書くことにしよう。

 

 

今日は朝から気分がいい1日だった。WBCを観て、余韻に浸り、ガソリンを入れ、買い出しをして、楽器屋さんに行った。ギターの手入れ用品を買って家に帰って記事を書いている。赤ワインも飲んでいる。このまま気分よく1日を終えよう。

 

 

最後にミヤネ屋で大谷選手のインタビューが放送されたので一部ここに載せておこう。

 

記者からの(多分「ギリギリの中でのプレイは楽しいか?」という)質問に、「楽しいですね。それは何て言うんでしょう、うーん、まあテレビゲームをしているような楽しさではなくて、プレッシャーも込みであのー、さっきも言いましたけど人生の中でそうそう経験できるような舞台ではないですし、ほんとにこういうとこでプレイしてるっていうまあ感謝の気持ちも込みの楽しさというか。まあ明日試合できるっていうのももちろん楽しみにしてますし、まあ緊張するとは思いますが、明日、まあそれもまた楽しんでいけたらと思います」

 

何度も書くが、素晴らしい。

 

 

 

 

じゃあね!