hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

「ブリティッシュおじいさん」といえば

「ブリティッシュおじいさん」を一人挙げろ、と言われたら僕は迷わずリチャード・トンプソンの名前を挙げるだろう。加えて「良心派」という言葉も添えたい。(ロバート・ワイアットも捨てがたいが)

 

気がついたらいつの間にか僕の心の中に住みついていた不思議なおじいさん。勿論彼の活動歴は長い。1949年生まれだから71歳だ。当然その活動は1960年代までさかのぼらなければいけない。

 

僕は、情報として「リチャード・トンプソン」という名前は知っていたが、実際に聴くきっかけとなったのは、フェアポート・コンヴェンションの「リージ・アンド・リーフ」(1969)からで、ソロアルバムについてははピーター・バラカンの影響が大きい。

 

前にも書いたピーター・バラカン本には、リチャード・トンプソンの項で「ま、この人はマニア向けでいいとするか」と書いてあるが、とんでもない。ポップでかっこいい曲もたくさんあるじゃないか。

 

その本で紹介されているのは、「MIRROR BLUE」。1994年リリースされたアルバムだった。

1曲目「For the Sake of Mary」から、「おおっ」と思うほどいい曲だ。最初がいいと後が少し不安になるが、そのままノリのいい曲が続く。そしてその調子で最後までいける優れものだ。全13曲55分なのもいい。

 

よく「ユニークなギター」と評される彼のギタープレイであるが、僕はアコギを弾く彼が好きだ。それが堪能できるアルバム「Acoustic Classics」(2014)は過去の曲をアコギ1本で歌い演奏する1枚だ。曲はいいのは勿論だが、ギターと歌が素晴らしい。こういうのをギターが歌っていると言うのだろう。僕はチャボを思い出した。曲調は違えども、歌もギターも一緒に歌っているという感じが気持ちいい。1曲挙げるとしたら「Beeswing」だろうか。全14曲57分。これもちょうどいい長さだ。これは「Acoustic ClassicsⅡ」(2017)「Acoustic Rarities」(2017)とシリーズ化されている。

 

もう1枚挙げさせてもらおう。「13 Rivers」(2018)だ。こんなに歳をとっても元気に演奏しているんだ。それだけで感動するではないか。内容も素晴らしい。全13曲54分。

 

とまあ、とにかくコンスタントにアルバムをリリースしている人だ。ほんとに困った人だ。次々と聴かなきゃいけない。ライブアルバムや奥さんとの共作アルバムも含めると30枚くらいあるんじゃないかな。

 

僕は、ジョン・レノンデビッド・ボウイ、ジム・モリソンなどの「特別な声」を持つミュージシャンを求めて音楽を聴いてきた。しかし、ブログを始めてから何故かいろいろな音楽を聴くようになってきたし、そんなにヴォーカルにはこだわらなくなっている。リチャード・トンプソンの声は「特別な声」とまではいかない。しかし、味があるいい声と歌い方だ。奥さんのリンダもそうだ。

 

そんな彼からつい最近ニューEPが届いた。6曲入り25分。これから聴くので楽しみである。