hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

何度も同じことを書く作家

同じことを何度も書く作家がいる。「同じこと」と言ってもストーリーが同じとかじゃなくて、エッセイ等で思想的なことを書いた文章や、小説で主人公に(自分の思いを)語らせる文章で、という場合である。僕の知っている作家では、山川健一花村萬月村上龍がこれに当てはまる。どうやら五木寛之もそうらしい。

 

山川健一はブルースやストーンズを軸に自分の考えを繰り返し述べる。花村萬月は小説の中で、主人公に反社会的勢力についてや性について、社会や教育についての考えを執拗に語らせている。村上龍も然りである。

 

同じことを何度も書く作家は信頼できるか?僕は信頼できる作家はいる、と思う。
同じことを何度も書く作家の書きぶりは断定的である。「~ではないだろうか。」などとは決して書かない。

 

何度も書くことによって、自身の考えていることをさらに深化させているのだ。自分の考えの強度を増すために同じことを(意識的にしろ無意識的にしろ)書いているのだ。きっと。

 

読んでいる僕は、「また同じこと書いて」とかはあまり思わない。読んでいる僕も前より理解度が高くなっているからだ。多分。

 

でも僕には到底断定的な文章は書けないな。「凄い!」とかは書くけど…。