hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

夏眠日記その35

実は今まで書いたことはなかったが何を隠そう、僕はTVっ子である。しかもドラマ野郎である。観る時期に波があるんだけどね。とはいえ新しいシーズンになると必ず一通りチェックする癖は未だに抜けていない。僕の贔屓は「医療モノ」だ。古くは「白い巨塔」という王道モノから「医龍」というぶっ飛びモノまで医者が出てきたらのべつまくなしに観ていた。今回は何故かドラマを観ないモードになっていたのだが知り合いに勧められて2つの「医療モノ」を観ることにした。

 

という話はいつかまた書こう。今日は音楽の勉強の日だった。張り切って聴いてみよう。

 

まずはアークティック・モンキーズのデビューアルバム(2006)から聴くか。13曲41分なのが好感が持てるね。うーん、こういうロックンロールな音は真剣に聴き込まない方がいいのかもしれない。何かしながら聴いていたら何かの拍子にいい曲に当たって「おぅっ」ってなる感じの音かなあ。一聴してジャッジするのは早計かな。とか考えているうちに終わったよ。いい曲はあった。うん。それはiPhoneに取り込むかもしれない。

 

 

次はマネスキン。イタリアのバンドだ。今月号のロッキングオンに出てたバンドだ。2021年のアルバムを聴くのは初めてかもしれない。イタリア語で歌うのも含めてこういうのをケレン味たっぷりって言うのかな。もったいぶった感じが可愛く感じるのは歳のせいだろうか。8曲29分なのはアークティック・モンキーズ同様好感が持てる。シングルカットされた曲はマドンナみたいだな。こういう路線にいっちゃえば僕ももっと熱心に聴くかもしれない。うーむ、一言で言うと「グラム・メタル」かな。そういうジャンルってあったっけ?いいたいことは伝わるかな?大げさに言うと昔のアリス・クーパーみたいな感じ。

 

 

ストロークスのデビューアルバム(2001)もいっとくか。これも11曲36分なのが素晴らしい。スカッスカの音がクールに聴こえるが、同時に疲れてる感じも醸し出しているバンドだ。決してイケイケではないロックンロールな感じ。ライナーノーツを読むと、「ザ・リバティーンズアークティック・モンキーズもここから始まったといっても過言ではない」と書いてある。そうなんだ。この作品にもアークティック・モンキーズ同様「いいな」と思う曲があった。そうだなあ、「疲れたジャム」かな。

 

 

2000年代のバンドを3つ聴いたことになるのか。お腹いっぱいだぞ。3つともいいバンドだと思うけど・・・。「・・・」がつく時点でネガティブなことを言いそうになっている自分に気づく。ここはひとつ、大人の対応をしないと。

 

そうだなあ。この前のア―ケイド・ファイアの時にも書いたけれど、みんな良くも悪くも真面目だね。一生懸命やってるって感じが伝わってくる。いい作品だと思う。曲数も時間もいい感じだし。けど「発明感」がないんだよなー。声でも楽器でも曲でも何でもいいんだけど。ホワイト・ストライプスには発明感があった。ギター&ヴォーカルとドラムスの2人バンドという形態にしてもそうだ。そしてドラムの音には妙な説得力があったし、ジャック・ホワイトの声にも説得力があった。エミネムにも同じように発明感があった。彼のラップの仕方は、何を歌っているんだかよく分からない僕の心をも刺した。この3つのバンドはたま~に聴くことになるかもしれない。

 

 

 

じゃあ1970年代にいくか。実は昨夜キング・クリムゾンの「アイランズ」(1971)をiTunesストアで購入しちゃった。キング・クリムゾンはアップルミュージックが嫌いなのかな。ピンク・フロイドはあるのに。ということでこの2大プログレバンドの一部を聴いてみるか。ピンク・フロイドは「原子心母」(1970)ということで。

 

 

その前に精神科に行ってきた。主治医は「hanami先生に受け持ってもらった子が受け付けにいるよ。『懐かしい~』って言ってたよ。ありがたいことだね」と言われた。確かにありがたい。しかし同時に恥ずかしい。先月に言っていた高校生(僕はこの高校生とお話しする予定だったのだ)は退院したよ、と言われた。診察時間、4分だった。

 

 

ピンク・フロイドの「原子心母」から聴いたんだけど、良かった。新しいものを聴いた!って感じがした。もっと言うと「うわあ!これを知らなかったのか」って思った。デヴィッド・ギルモアのギターだけ聴くとはロックな感じなんだけど、バンド全体の音はそれだけにとどまらない。新しい音楽を創るぞ、という意志をこの曲から感じる。そのはみだし具合が「ロック」だと思った。だって1970年といったら周りはストーンズスティッキー・フィンガーズ」やらビートルズの面々のソロやらあとは何だ、ジミヘンとかか。そんな中でこういう曲を創ったんだ。それは僕には「勇壮」に聴こえる。僕はこれを聴かずに長年育ったんだ。損したんだか得したんだかよく分からない。ベストヒットUSAで箱根アフロディーテでのライブの一部を観たが、これも生々しくてよかった。たった4人でやっていたんだと今さらながら思った。そりゃそうだ。EL&Pは3人だったしな。

 

今日はこれを聴くことができたので良しとするべきだろう。しばらくは「原子心母」に浸っていたい気分だ。

 

さすがにここまで勉強すると疲れる。いやいや今日はもう少し聴くぞ。でもクリムゾンは横に置いておいてオリヴィア・ロドリコにいこう。

 

世界中を敵に回すかもしれない。が、しかし書いておこう。フツーの「いい曲」じゃない?いや、本当にいい曲だと思うよ、「デジャヴ」。でもこれだったらエイミー・マンの新曲(スーサイド・イズ・マーダー)を聴くな、俺は。たとえそれがエイミー・マン印がいっぱいついた手癖にまみれている曲でも。というのが率直な感想である。2000年代のやつを聴きすぎたからおかしくなっちゃったのかな?俺、ビリー・アイリッシュは結構好きなんだけどね。

 

 

今日はいっぱい勉強したなあ。お腹いっぱいであるがいい一日であった。

 

 

 

夏眠日記その34

せっかくカタログ本に手を出したんだから、自分のベスト100、まではいかなくてもベスト10を決めてみたらどうだろう?という邪魔くさいアイデアが浮かんでしまった。せっかくだから今日一日かけて考えてみるか。順位をつけるのって難しそうだな。

 

まずは思いつくアーティストを挙げていこう。ドアーズ、ビートルズTレックス、プリンス、ボブ・ディランジョン・レノンデヴィッド・ボウイルー・リードニール・ヤングローリング・ストーンズ、もう10こいっちゃったよ。キンクスツェッペリン、PILはどうするんだ?

 

ここは涙を飲んで、最初に書いた10組に絞るとするか。じゃあ、アルバムにする?曲にする?アルバムにすると、結局ベストアルバム的なものを選んでしまいそうだから、思い切って曲にしてみよう。それにしてもビートルズから1曲決めるってどういう基準で決めればいいんだろう。これは迷宮に入り込みそうだ。

 

 

せっかくだから日本のロックも考えてみるか。RCサクセション遠藤ミチロウトモフスキー平沢進、まではいつも書いているやつだ。佐野元春ボ・ガンボスエレファントカシマシ、HARRYもちょこちょこ書いてるな。ニューエスト・モデル、パンタ。これで終わりか。えー、もっと書きたいなー。清志郎やチャボも単体で選びたいし、オーケンは?友部正人ムーンライダーズは?ルースターズベンジーもないぞ。

 

というわけで日本のロックは、枠を少し広げることにするか。それにしても大胆な企画だな。

もちろんあくまでも僕の主観的なランキングだから、楽っちゃあ楽だけど。

 

 

じゃあ、順位と曲を発表するか。

 

1位:ルー・リード「サテライト・オブ・ラブ」

2位:デヴィッド・ボウイ「クイーン・ビッチ」

3位:ドアーズ「ブレイク・オン・スルー」

4位:ボブ・ディラン「ライク・ア・ローリング・ストーン」

5位:ニール・ヤング「ロッキン・イン・ザ・フリーワールド」

6位:ビートルズ「バースディ」

7位:ジョン・レノン「ノーボディ・ラブズ・ユー」

8位:Tレックス「20センチュリー・ボーイ」

9位:プリンス「キス」

10位:ローリング・ストーンズ「アイ・ガット・ザ・ブルース」

 

 

我ながらかなり偏向した順位と選曲だ。今の気分で、という但し書きをつけなきゃいけないな。大体1位と2位の選曲に無理がある。何でボウイが「クイーン・ビッチ」なんだろう。それにビートルズが6位で曲が「バースディ」なのも謎だ。どちらもロックンロールな感じなのは共通してるけど。

 

ボウイは、多分芸術してるように見えるけど、ロックンローラーなんだぜ、という思いからこの曲を選んだのだろう。ビートルズは、4人が仲良くロックンロールしている曲を無意識に探したのだろう。ルー・リードは彼の声の特質が一番出ている曲を探したらこうなったんだろう。自分のことなのに「だろう」が多い。

 

ドアーズ、ディラン、ニール・ヤングTレックス、(そしてプリンスも)は順当だな。問題はジョン・レノンストーンズだ。まあジョンは女々しい(←もうこんな言い方はアウトかな)方を選んだとしてもストーンズは我ながら謎だ。でも「スティッキー・フィンガーズ」収録のこの曲、好きなんだよな。

 

瞬間的に選んじゃってるけど、結構楽しいぞ、これ。日本のロックにいきましょうか。

 

 

1位:遠藤ミチロウ「天国への扉」

2位:RCサクセション「雨上がりの夜空に」

3位:平沢進「白虎野」

4位:トモフスキー「ガソリン」

5位:ボ・ガンボス「ダイナマイトに火をつけろ」

6位:ニューエスト・モデル「ソウルフラワー・クリーク」

7位:HARRY「無頼白痴」

8位:佐野元春「インディビジュアリスト」

9位:エレファントカシマシ「歴史」

10位:友部正人「地下鉄の音楽」

11位:忌野清志郎「雪どけ」

12位:仲井戸麗市「My R&R」

13位:ムーンライダーズ無防備都市

14位:パンタ「ルイーズ」

15位:筋肉少女帯「踊るダメ人間」

16位:鮎川誠「どぶねずみ」

17位:ブランキ―・ジェット・シティ「PUNKY BUD HIP」

18位:ルースターズ「C.M.C」

19位:ザ・ブルーハーツ「終わらない歌」

20位:真島昌利「こんなもんじゃない」

 

 

ここまで一気だ。数分しかたっていないが、考え直すのはやめておこう。見返すとなかなか面白い。僕はこんな奴だったんだ、ということがよく分かる。というかロッキングオン色が70%くらいあるのが分かりやすい。それに保守的だな。あとは平均年齢が高い。洋楽もそうだけど。

 

 

というわけで、明日のスケジュールは決まった。ロックミュージック「お勉強」の時間を作ろう。まずは、2000年代にデビューしたアーティスト達、そして1970年代のキング・クリムゾンピンク・フロイドの勉強をしよう。最後に今年話題になっているオリヴィア・ロドリゴを聴くぞ。すごいことになりそうだ。

 

 

大雨やコロナ、「サンデー・モーニング」での謝罪の仕方、タリバンの動向など色々気になることはある。あるが今日も僕はこうしてブログを書いている。

 

 

 

 

夏眠日記その32

昨日買った「教養としてのロック名盤ベスト100」「教養としてのロック名曲ベスト100」を読んでいる。やはり僕はカタログ本好きだ。買っても買っても懲りない奴だ。今回の本は川崎大助という元ロッキングオンのライターが書いているのもあって、なかなか思うところがあった。

 

一番は、こういう文章とか言い回しってロッキングオン的だなあ、と感じるところが多々あることだ。この手の文章に散々騙されたっけ。今もどうかすると騙されそうになる。それに「」をつけた言葉も頻出している。これは僕の癖でもあるので「ああ読むとこんな感じになるんだ・・・」と大いに反省した。何か「特別感」が出ていやらしいのだ。しかし著者の直訳的な訳文は参考になった。「こういうこと歌っていたのか」と今さらながら勉強させてもらった。

 

選んだ基準は著者の主観ではなくてアメリカの「ローリング・ストーン」とイギリスの「NME」の中間をとってランク付けしたようである。中間なので「???」というところがどちらのランクにもあるにはあるが僕には楽しく読むことができた。

 

 

せっかくなので、この本を引用(拝借)してクイズをしよう!

 

今から書く「いかにもロッキングオン的に表現」されたタイトルのアルバムは何か、考えてみよう。10位からいくよ。

 

10位「このままじゃ終われねえよ、と彼らは通りを渡って録音した」

9位「負けてられるかよ!と若者たちはシタール(など)を手に取った」

8位「70年代末に台頭したパンク・ロックの戦国武将が、80年代の全米を制する」

7位「魂のサヴァイヴァ―が、王となって『シェルター』に帰還する」

6位「夢の砦が破れたあとも、新しいソウルは『希望と勇気』のありかを指し示す」

5位「『最後のロックスター』の打ち上げ花火、異端が本流を食い破る」

4位「真夏の真っ白な浜辺に決して溶けない氷の塔を、スタジオの魔術で」

3位「四者四様の『才能の深掘り』を、史上初のミックス・テープが受け止めた」

2位「あの夏の裏っかわ、地下水流がニューヨークの暗渠からあふれ出す」

1位「再臨した救世主のごとく、再定義したロックに永遠の命のともしびを」

 

 

 

 

どうでしょうか?答えは下にある通りです。

 

 

10位:ザ・ビートルズ/アビー・ロード(1969)

 9位:ザ・ビートルズ/ラバー・ソウル(1965)

 8位:ザ・クラッシュ/ロンドン・コーリング(1979)

 7位:ザ・ローリング・ストーンズ/エグザイル・オン・メイン・ストリート(1972)

 6位:マーヴィン・ゲイ/ホワッツ・ゴーイング・オン(1971)

 5位:ニルヴァーナ/ネヴァ―マインド(1991)

 4位:ザ・ビーチ・ボーイズ/ペット・サウンズ(1966)

 3位:ザ・ビートルズ/ザ・ビートルズ(ザ・ホワイト・アルバム)(1968)

 2位:ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンド/ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンド&ニコ(1967)

 1位:ザ・ビートルズ/リヴォルヴァ―(1966)

 

何故ヴェルヴェット・アンダーグラウンドが2位?とか、ビートルズは4作品もあるって、まあそうだけど・・とかいろいろ思うところのあるランキングではある。

 

 

こうなったら名曲の方もいっちゃいましょう。

 

 

10位「血まみれ壊滅ロックが、無慈悲の黙示録を素描する」

 9位「夕焼け小焼けの人の世に、泣いちゃいそうなアンセムを」

8位「引き裂かれた人類に『ただ一日だけ』の可能性の熾火を」

7位「まったくの無名者として、転がる石みたいに」

6位「沈みゆく街の防人が告げる、地獄まじりの冬が来る」

5位「壮大にして、しかし『なにも起こらない』人生の一日に」

4位「救われぬ『僕』は、いまはもう、きみ以外の地上のだれにも」

3位「スタジオの秘蹟へ、不磨のロゼッタ・ストーンに道筋を記して」

2位「ウー・バッパ、グッドな波動を集めてるんだ」

1位「傷だらけの新生児が、汚水溜まりから大海へ」

 

 

 

 

 

答えです。

 

 

10位:ギミー・シェルター/ザ・ローリング・ストーンズ(1969)

 9位:ウォータールー・サンセット/ザ・キンクス(1967)

 8位:ヒーローズ/デヴィッド・ボウイ(1977)

 7位:ライク・ア・ローリング・ストーン/ボブ・ディラン(1965)

 6位:ロンドン・コーリング/ザ・クラッシュ(1979)

 5位:ア・デイ・イン・ザ・ライフ/ザ・ビートルズ(1967)

 4位:ゴッド・オンリー・ノウズ/ザ・ビーチ・ボーイズ(1966)

 3位:ビー・マイ・ベイビー/ザ・ロネッツ(1963)

 2位:グッド・ヴァイブレーションズ/ザ・ビーチ・ボーイズ(1966)

 1位:スメルズ・ライク・ティーン・スピリット/ニルヴァーナ(1991)

 

 

ひとつ確かなことは「教養としてのロック」を身に付けるためには(やはり)1960年代を聴け!ということかな。それに1960年代ミュージックは今も聴けるものが確かにたくさんある。なんなら現在進行形の感覚で聴ける。

 

度々で恐縮だが、リモート飲み会でJUNさんは「今の高校生は大変だよ。俺たちはロックの歴史ったってたかだか10年20年だったけど、今の子達はロック・ミュージックを俯瞰しようとすると何十年間もの音楽を聴かなきゃいけない」みたいなことを言っていた。

 

でも、どうなんだろう。1960年代(プラス1970年代をちょこっと)を聴いとくと大体分かっちゃうのかな。レッチリ聴いてなくてもツェッペリン聴いてりゃいいか、みたいな感じかな。ちょっと違うか。

 

 

そういえば「ロック名盤」の方で知らないアーティストが1つだけあった。その名を「ア―ケイド・ファイア」という。デヴィッド・ボウイU2と交流があったバンドらしい。聴いてみっか。

 

 

今夜の「ベストヒットUSA」はテデスキ・トラックス・バンドだぜい。「レイラ」かな?

 

 

 

 

夏眠日記その31

僕は今、混乱している。というのも僕の書いた記事が、ロッキングオンの「音楽文」に掲載されていたからだ。

 

「音楽文」とは、「音楽を愛する書き手と読み手が出会う投稿サイト」(音楽文のサイトからの引用)である。「音楽文サイト」に思い思いに書いた自分の文章を投稿する。そしてそれらの文章はその日のうちにロッキングオンのスタッフに読まれ、選ばれた数点の作品が20時にアップされる。その中から特に優れたものに月間賞が与えられる。という昔のロッキングオンの読者の投稿を彷彿とさせるものである。

 

その「音楽文」に僕の記事が掲載されていたのである。僕は確かに2回投稿したことがある。それぞれ平沢進トモフスキーについて書いたものだ。しかし「音楽文」には「ポール・マッカートニー」について書いた文章が掲載されている。

 

確かに彼についての記事はこのブログに書いた。調べてみると書いたのは、昨年末の12月21日であった。音楽文には12月23日に掲載されている。そしてタイトルが変えられていた。僕が付けたタイトルは「マッカートニーⅢだ!」である。音楽文では「40年ぶりのマッカートニー」となっている。副題もつけられている(「コロナと対峙したポール・マッカートニー」)。ハンドルネームは「hanami1294(54歳)」になっている。記事本文は全部僕の書いたものだ。

 

「お前、応募したのを忘れたんじゃないか?」と言われそうだ。僕も「えっ?応募したんだっけ?」と思ってしまった。しかし、こんなタイトルや副題を僕がつけるわけがない。それに「hanami1294(54歳)」の年齢のところも気になる。

 

そもそもどうしてこのことに気づいたかというと、昨夜何気なくGoogleで「hanami1294」を検索してみたところ、検索結果の中に「hanami1294―音楽文powered by rockinon.com」というものを見つけたからだ。何だろうと思って開くと、僕の書いたポール・マッカートニーの記事が載っていたというわけだ。

 

結論を言うと、これは誰かが僕の書いた記事をコピペして「音楽文」に応募したものである、としか考えられない。どうしてこんなことをするのだろう。というかこんなことってよくある話なのかな。何となくモヤモヤしている。

 

きっと調べると誰が何をしたのか分かるんだと思うけれど、まあそんなスキルもないし、いいか。それにしてもこの記事には235の反応(いいね、など)があった。これは一応嬉しかった。だったらこっちも読んでくれよとも思った。

 

何だか釈然としないが気を取り直して今日一日を始めよう。

 

 

 

ここまでは朝に書いた文章。今から夕方の部、スタートだ。

 

 

昨日、(これも)何気なく「カセットテープ・ミュージック」を観た。この番組は「80年代にカセットテープで聴いていたあの名曲。マキタスポーツとスージー鈴木の『音楽好きおじさん』が独断で熱く語ります」というもの。時々蘊蓄話も出てきて僕は結構この番組を気に入っていた。大分前に放送されたものを観たら「ディスコ/ダンスミュージック特集」だった。

 

その中で紹介されていた「♪ソウルこれっきりですか」(歌謡曲の有名なのをディスコ調にアレンジして繋げた曲)を聴いて、「そういえばスターズ・オンってなかったっけ?」と思って早速調べてみたのが昨日の夜のことである。

 

ウィキによると「スターズ・オン45(Stars on 45)は、1981年にオランダで企画された、人気アーティストのメドレーを試みた音楽プロジェクト云々・・・」とある。1981年か。僕がまだロックを聴き始めたばかりの頃だ。ビートルズのメドレーが流行った記憶がある。しかし熱心にビートルズを聴いていたわけではなかったのでスルーしたんだな、きっと。どうもその後、アバ、スティーヴィー・ワンダーローリング・ストーンズなどの曲もメドレーにして作っちゃったらしい。声もそっくりの声質の歌手を探して歌っているって。アップルミュージックで検索開始して聴いてみた。

 

どうも最初に出た(ビートルズはパート2もあるのだ)のは初期の作品を多目に取り上げているっぽい。「ノー・リプライ」が最初の方に出てきたときはびっくりしたよ。しかもジョンっぽい声じゃないか。ポールの声も似ている(ドライブ。マイ・カー)。ジョージの声は似ていない。

 

ディスコ・ミュージックは嫌いじゃないし、こういう試みも面白く感じる。でも10年に1回聴けばいいかな。その1回はとても盛り上がると思うよ。ビートルズって80年初頭はいじられキャラだったのかな。この調子で、アバのもスティーヴィー・ワンダーのもストーンズのも聴けた。(ミック・ジャガーも似ていた)

 

 

 

今日のことを書こう。あんまり目新しい行動はしないのでまたか、と言われると思うが・・・。えーっと、本屋に行ってきました(このご時世、本屋に行くのも命がけだな)。もちろん本を買ってきました。ロックのカタログ本です。あと今月のロッキングオン(プリンス特集があった)も買いました。懲りない奴だなと思われるかもしれない。自分でもそう思う。

 

カタログ本は「教養としてのロック名盤ベスト100」と「教養としてのロック名曲ベスト100」(どちらも川崎大助著)の2冊だ。「いよいよロックも『教養』か?」という気持ちと「川崎大助って昔ロッキングオンに投稿してたよな?」と思ったのもあって購入してみた。しかし「教養」ねえ。昔、中島らもは「『教養』とは定年後にヒマつぶしできるものをいかに持っているか、ということを指す」というようなことを言っていた気がする。

 

 

そう思うと、「教養としてのロック」もアリ、か。僕にとっては。仕事を辞めてもロックを(聴くのを)辞めないんだから。

 

というわけで、朝から「ロッキングオン」に振り回された?日ではあった。

 

 

 

 

夏眠日記その30

うどん屋の話を続けて書こうと思って考えていたら、いつの間にかストーンズのことを考えていた。そしてこう思った。ストーンズのアルバム最終曲をキースのバラードで締める、というパターンは何時頃から始まったのだろうか。ちょっと横道にそれるが調べてみるか。

 

どうも「エモーショナル・レスキュー」(1980)の「オール・アバウト・ユー」からかもしれないな。次の「タトゥー・ユー」(1981)、「アンダーカヴァー」(1983)で一旦途切れるものの次の「ダーティー・ワーク」(1986)では再び「スリープ・トゥナイト」でキースのバラード復活だ。そして、「スティール・ホィールズ」(1989)でも「スリッピング・アウェイ」でキース。次の「ヴードゥ―・ラウンジ」(1994)ではミックに譲るものの、「ブリッジ・トゥ・バビロン」(1997)では「ハウ・キャン・アイ・ストップ」で再びキースだ。「ア・ビガー・バン」(2005)もいっとくか。キースの「Infamy」だ。

 

それにしてもストーンズって1980年代はマメにアルバムを出していたんだな。今では考えられない。その中でキース、というかストーンズは「オール・アバウト・ユー」、「スリープ・トゥナイト」、「スリッピング・アウェイ」、「ハウ・キャン・アイ・ストップ」、「Infamy」の5曲のバラード(byキース・リチャーズ)を発表しているわけだ。この5曲はキースの定番曲「ハッピー」と同様、大切な曲であると思われる。ライブでは取り上げられていないようだけど、後の彼のソロでこのテイストは感じられる。続けて聴くとなかなかいいよ。というわけで、相変わらずローリング・ストーンズブームが続いている。こんなの、久しぶりだな。

 

 

うどん屋の話に戻ろう。

 

僕は冬休みもうどん屋でバイトをすることにした。僕の働きぶりは前よりもましになったのは確かだけど、まだシンさんの域には達してないし、ってな感じである。しかし店長から「hanami君」と苗字で言われるようになったのは大きな進歩だろう。

 

もう一つ大きなことは「コウさん」との付き合いが始まったことである。コウさんは大阪出身で当然関西弁を喋るが、気難しい人だった。職人気質の人(と同時にシャイでもあった)で、彼自身がその仕事ぶりを認めないと付き合ってくれない、話もしてくれないところがあった。(コウさんとの付き合いはその後10年ほど続くことになる)

 

そのコウさんがほんの少しずつだが僕に話しかけてくれるようになったことは大きな喜びだった。ただ、仕事の話は一切しない。仕事は見て覚えろ、というタイプだった。だからちょっと話しかけてくれるからと言って油断しないでコウさん、シンさんの仕事ぶりを観察しながら過ごした冬休みだった。

 

最後の日、店長が「春もまた来るか?」と聞いたので「こんなのでよければ・・・また来たいです」と答えた(俺っていつもこんな答え方しかできないんだよ。諂ってるように聞こえるでしょ?困ったものだ)。店長はにやりと笑い「待ってるぞ」と言ってくれた。

 

 

そして、春、夏、冬、春・・・と延々5年間もここでバイトをすることになるのだ。自分でもこんなに続けられるとは思わなかった。

 

ここからは時系列が定かじゃないんだけど、思いつくままに書いていこう。

 

まず、ある日突然コウさんから「今日からうどん作ってみて」と言われた。つまりお客さんのうどん、そばを茹でる釜の前に立ちなさい、というわけだ。僕は喜びより不安の方が大きかった。僕がシンさんやコウさんのように手際よく捌ききれるか?分からない。でもやるしかない!と思い、その時は夢中でやった。無事終わるとコウさんは、僕を誉めるわけでもなく、ただ「昼飯食おうぜ」とだけ言ってくれた。嬉しかった。この時から、一緒に昼飯を食うことになったし、下の名前で呼ばれるようにもなった。僕は認められたんだ、と思った。

 

あと、細かくてミクロなことなんだけど、不思議なこともあった。「慰労会」と称してみんなでボーリングしようぜ、と店長が呼びかけたことがあった。勿論全員参加だ。みんなで楽しくボーリングした後、何か食べようということになり、メニューをのぞき込んでいた。僕が真っ先に目に飛び込んできたのは「目玉カレー」というものだった。カレーに卵の黄身を添えただけのものだったんだけど、僕が「目玉カレーにする」と言ったら、みんなが「俺も、私も」と同じものを選んだ。この時の空気感が不思議だったんだけど、何だか僕中心に物事が動いている、という感覚だった。

 

ご承知の通り大学になってもシャイだった僕は不思議に思った。「どうしてこんなことになるんだ?シンさんもコウさんもいるのに僕が主役みたいだぞ」と。確かにこんな感覚は高3の時にも少しあった。でもそれ以来のことだ。

 

こんなことがこれからの僕の人生にほんのちょこっとだけ訪れることになる。悪い気はしない。しないが何だか不思議だな、どうして俺のところに寄ってくるの?という気持ちの方が強かった。

 

50歳を過ぎてからはさすがにそんなことは起きていない。今のところ。

 

 

 

またまたリモート飲み会での話になるが、僕が「いやあ何でもブログに関係づけてしまうんですよね」と言ったらJUNさんに「俺の好きなブログを書いてた人はある日突然『もう疲れたのでやめます』ってなったよ」と言われたが、大いに共感できる。僕なんかも突然やめるタイプだ。お盆休みでも取ろうかな。なんかねー「人志松本のすべらない話」のゲストになった気分になることがあるんだよ。自分にはどんなネタあるかなーって考える時に。

 

 

 

夏眠日記その25

いやあ、昨日はすごかったよ。平沢進の記事を書いてからなんだけどね。ず~っとストーンズだよ。やはりストーンズが奏でる音楽は中毒性があるな。

 

そして昨日は何と753歩しか歩かなかった。毎日10000歩は歩いているのに。墓掃除とコンビニしか外出しなかったしな。

 

 

(↑)

とか朝に書いていたが、現在午後3時である。外ウォーキング、草むしり、洗濯。ブログ4行。それ以外はなんもしていない。今までのところ史上最悪の日だ。少しでも取り戻さなければ。ここはやはりストーンズのことから書くとするか。

 

外ウォーキングの時もストーンズを聴いていた。驚くことがいくつかあった。まずは、いつの時代の楽曲を聴いても全然違和感がないことに驚いた。1960年代から2016年までの新譜までだよ。これは一体どういうことなんだろう。ストーンズはいつもその時々の黒人音楽に目を光らせていて、上手く自分たちの音楽に取り込んでいる、なんてことを昔はよく書かれていた。それが原因なのか?だったらその黒人音楽も古びて聴こえないことになる。どうもそういうのとは違うような気もするな。答えは出ないけど。

 

とにかく驚くしかないよな。「サティスファクション」のオリジナルヴァージョンを聴いても別に古く聴こえないんだから。その後「ミス・ユー」が来ても「かっこいいじゃん」ってなる。そういうのがシャッフルして聴いていると延々と続くわけだ。

 

でもでもでも。その中でも「おおっ、これは・・・かっこいい」と思う曲がある。何だと思う?2016年の新譜だよ、新譜。「Blue&Lonesome」だよ。これは古いブルースのカバーアルバムだ。この中のどれかが流れると「かっこいい」と思っちゃう。これってすごいことだと思わないかい。たとえ「ブラウン・シュガー」の後とはいえ、「Blue&Lonesome」の1曲目「Just Your Fool」が流れると手が止まる。ストーンズ、恐るべしだ。

 

 

えーっと、どの時代の楽曲を聴いても違和感がない、その中でも最新アルバムは際立って良い、だな。その次はキースのギターがかっこいい、だ。

 

そんなの決まってるだろ、と言われそうだ。そうだなあ、ウォーキング中に「ミス・ユー」が流れた。イヤホンだったので、ギターがよく聴こえたんだけど、キースのカッティングといったらそれはもう、というキレの良さだった。ライブで飽きるほど「ミス・ユー」を演奏するので、ミックのお気に入りなのだな、と勝手に思っていたけど、案外キースも好きなのかもしれない。改めて分かりました。キース・リチャーズのギターはかっこいい。あと、レゲエ調の「センド・イット・トゥ・ミー」(「エモーショナル・レスキュー」収録)のギターもよかったぞ。ああ、それから「サム・ガールズ」収録の「ビースト・オブ・ガーデン」のギターもいいな。「ジャンピング・ジャック・フラッシュ」「ブラウン・シュガー」「スタート・ミー・アップ」等のキャッチーなリフもいいが、前述の曲のギターも素晴らしい。

 

キースに触れたんだからミックにも触れなきゃいけないか。僕は何回か「初めはミックの声は気持ち悪く聴こえた」と書いた。初めてストーンズを意識して聴いたのが(ラジオ番組の「サウンドストリート」で紹介された)「エモーショナル・レスキュー」だったと記憶している。タイトル曲なんかはファルセットで歌うもんだから、余計気持ち悪く聴こえたものだ。それが今じゃあどうだ。こんなかっこいいヴォーカリストは他に何人いるんだ?ってなもんだから我ながら呆れる。山川健一はミックの歌い方は進化している。昔は絞り出すように歌っていたけれど、オペラ歌手のような歌い方に徐々に方向転換している、って書いてたけど、まあ山川健一が言うんだからそうなのだろう。でもそんなことは関係ない。ミックはミックだ。今も昔も素晴らしいヴォーカルだよ。

 

 

というわけで、じゃあお前のベストアルバムや「この5曲」みたいなのはないのか?と聞かれそうだ・・・。うーん、やはり前にも書いたけど思い浮かばない(絞れない)。しかし、思い浮かばないなりに考えたら、ありきたりだけど、ライブアルバムだな、ライブアルバム。

 

ライブ盤、いっぱいあるぞ、どうする?と聞かれたら、全部は聴いてないし困ったな、となる。なるけど、「スティル・ライフ」(1981)なんかどうだろう?映像化もされているし。「スタート・ミー・アップ」も1曲目にやってないぞ(ここぞというところで「スタート・ミー・アップ」を演奏するストーンズには飽きてませんか?)。青春ど真ん中だった僕(達)はよく学校で聴いたものだが、今でもイケる。マーティン・スコセッシ監督作品「シャイン・ア・ライト」(2008)も好きだ。この映画での出番を控えるミックの凛々しさと彼をサポートするぞ!という風情のキースの姿には全く痺れたね。「スティル・ライフ」と「シャイン・ア・ライト」か。どちらも映画になってるけど、音だけでもイケる作品だ。

 

それにしても今「スティル・ライフ」の「シャッタード」を聴いているんだけど、ビル・ワイマンのベースはカッコいいいね。とか、キースのバラードはいつから絶品になったんだ?とかイアン・スチュアートの遺作「キー・トゥ・ザ・ハイウェイ」を聴いてテデスキ・トラックス・バンドの「レイラ」を思い出したぞ、とか実は「タトゥー・ユー」を一番聴いていたとか書きたいことはいっぱい出て来たけれど、今日はこれくらいにしよう。

 

 

何とか史上最悪な一日を逃れられそうだ。サンキュー。恩に着るよ、ストーンズ

 

 僕の大好きなチャーリー・ワッツの「チ」の字も書かなかったな。これもまたいつか、だ。

 

 

 

 

夏眠日記その24

現在午前3時。大分前に目が覚めてしまった。最近6時間くらいは何とか寝ているのに今日は無理そうだ。左腕の痛さは相変わらずだ。みんなが言うように、ある程度のところまでしか腕が上がらない。

 

 

何とか1時間ほど眠ることができた。ぼうっとしながら朝食を摂り、予定通り外ウォーキングはやめて、墓掃除をしてきた。いやあ、暑いですな。やっと目が覚めてきたよ。

 

 

平沢進が14枚目のソロアルバムを発表した。タイトルは「BEACON」。11曲46分である。前作「ホログラムを登る男」(2015)から6年。その間CD「Ash Crow―平沢進ベルセルクサウンドトラック」(2016)、DVD「HYBRID PHONON」「WORLD CELL 2015」「第9曼荼羅」、核P-MODEL名義でCD「回=回」(2018)を発表しているから空白の6年というわけではない。そういえばフジロックにも出演していたな(遂に平沢もブレイクか?と思われるほどの熱狂ぶりだったがそんなにブレイクしなかった)。兎にも角にも現在67歳の平沢が元気に新しいソロ作品を発表するのは嬉しいことだ。

 

平沢のホームページでCDを購入しようとしたら「SOLD OUT」の表示が出ていて焦った。どうしよう。タワーレコードにアクセスして調べたら、7月28日発売となっていた。ここは背に腹は変えられない。オンラインで購入の申し込みをした。実際にお店に行ってCDを買うのは何年振りだろう。2012年「現象の花の秘密」以来だから9年振りになるのか。

 

買いに行ったのが感染状況が悪くなる寸前(先週)だったからよかったものの、危ないところだった。もう遠い所に出かけるのはやめておこう、と固く決意した。しかし、お店でCDを買うのはよいものです。ホントはもっと長居していろいろ見たかったけど、仕様がないか。

 

 

気になるのはタイトルの「BEACON」である。

 

「BEACON」とは、信号を半径数メートル範囲に発信する発信機そのもののことを言うらしい。GPSとは種類が違うらしい。それからBEACONはここ最近また注目度が復活しているようだ。

 

うーん。もう少し調べよう。ビーコンとは、原義は狼煙や篝火といった位置と情報を伴う伝達手段のことであり、注意を引き付けるために意図的に設けられた場所。代表的な例として灯台が挙げられる。灯台は光の伝道によって付近を航行する船舶に対し固定位置情報の提供を行う。(ウィキより)

 

なるほど。少し分かってきた。けど、何故ビーコンなんだ?

 

平沢のホームページはカンテラを持った平沢がどこかを目指している写真がトップページだ。それも関係あるかもしれない。彼の歌詞は難解で、はなから意味を読み取るのを諦めている僕だが、せめてタイトル曲(1曲目)だけでも読んでみるか。

 

♪疾風と化せ堂々 ヒト科の「名もなき子」 放てと枷 打つ雨に錆を持ち

これがサビ。最初から何回も繰り返される。結構明るい曲調だ。そして、

♪とうに褪せた四肢の砦は 奪われるままに朽ち あれが我が身と振り向く風は流麗

と続く。ビーコンという言葉は、

♪聞け聞けキミを呼ぶ止まず 生まれた日に灯るBEACONを

という風に出てくる。1回だけ。

 

うーむ。よく分からん。ビーコン、灯台カンテラを持つ平沢、朽ちる四肢、生まれた日に灯る・・・。生と死に関係しているのかな。平沢自身、いろいろな意味での「自分の最期」をもう意識して作品を発表しているはずだ。

 

最後の曲は「記憶のBEACON」というタイトルだ。これも気になる箇所を抜粋してみるか。

♪前途が来る ビーコンの記憶に 前途を行け 悠々と

カタカナ表記になっている。何となく「大団円」な感じの曲調である。

 

いろいろと深読みはできるかもしれないが、僕はめんどくさがり屋だ。ポジティブな響きが感じられるだけで満足だ。でもきっと来年の後半には無観客だろうが何だろうが、このアルバムのインタラクティブライブは行われるだろう(僕は生きているうちに「生のヒラサワ」を見ることができるのだろうか)。

 

しかしながら、あえて言わせてもらおう。ここ最近の平沢進作品に超名曲は残念ながら含まれていない。本作品も同様である。もっと言うと「ベルセルク」の主題歌「Aria」(2012)「灰よ」(2016)以来、名曲は発表されていない。それが寂しい。平沢なら聴く人をうっとりさせたり興奮させたりする曲が書けるはずだ。というか、そういう技は知り尽くしているはずだ。多分興味がないのだろうな。

 

 

というお勉強はやめて、今僕はローリング・ストーンズを片っ端から聴いている。平沢の後に聴くストーンズは何だかホッとするよ。変な理屈とか考えなくていいし。

 

 

 

夏眠日記その20(ザ・ビートルズ「ゲット・バック」)

僕はウォーキングする時には、「イントロを聴いたら盛り上がる曲」のプレイリストをシャッフルして聴いている。しかしながらウォーキングなので基本的にはアップテンポな曲を選ぶようになった(ドアーズの「ジ・エンド」は確かに盛り上がるが、あれは家で聴くものだろう)。そうやってセレクトしていくのだが、だんだん飽きてくる曲もある。飽きてくると、容赦なく削除だ。そして別の曲をいれる。ソースをつぎ足してく串カツ屋みたいに僕のウォーキングプレイリストはいつも大体同じ曲数だ。ずっと残っている曲もある。しかしその曲は、シャッフル機能をもってしてもなかなか出てこないんだよなー。シャッフル機能にも傾向というものがあるのかもしれない。iPhoneにはiPhoneの都合があるのかもしれない。

 

 

 

一昨日の「ベストヒットUSA」でビートルズのドキュメンタリー「ゲット・バック」の紹介をしていた。11月に配信されるそうだ。2時間2時間2時間の3本。いやあ楽しみだ。

 

番組では3分ほどの紹介ビデオが映された。「ゲット・バック」のリハーサルらしい。イントロを弾き始めたら、外から「続けて」と言う声が聞こえる(あれは誰なんだ?)。それに反応するポール。「何だって?」「『続けて』と言っただけだ」と返す誰か。「レコーディングを邪魔するな」と返すポールはかすかにイラついている。「スターだぞ」と言うジョン。「口を挟むんじゃない」とポール。このやり取りは、何となく予定調和な感じもする。

 

気を取り直して演奏を始めるメンバー。しかし、歌い始めたらすぐにポールが「少し速めに」と指示するのがちょっと鬱陶しい。

 

という風に何となく不穏なムードから曲は始まったが、ドラムが入ったところからが本番だ。そこから空気が変わる。演奏する場面だけでなくいろいろなシーンが映し出される。スライドはジョンが弾いていたのか、とかヨーコはこの時期が一番可愛かったな(特に笑顔)、とかリンダは顔がツルツルピカピカで美しいな、とかジョンのテンションはこれはどうなんだろう?とかジョージ・マーティンビリー・プレストンを連れてきてみんなに紹介してるっぽいところでビリーが初々しいところとか。いろいろと見どころがある。

 

僕が一番印象に残ったのはルーフトップでの演奏のひとコマだ。みんなノッてるけど、特にジョンがノッてるなあ。そして映像後半でチラリと見せるポールへの視線。ポールも同じようにジョンを見ている。2人はこの時期でも固い絆で結ばれていたんだなあ、と思って涙してしまう。ルーフトップでの演奏をフルで見たいな。カットも何も入れていないやつを見たい。

 

新作ドキュメンタリー「ザ・ビートルズ:Get Back」は11月25日(木)・26日(金)・27日(土)にディズニープラスにて3話連続独占見放題で配信するということだ。2時間かける3だよ。すごいな。でもよく6時間にまとめたものだ、とも言えるのかな。

 

 

というわけで、先週分のトホホ日記だ。5行くらいで終わりそうだ。今僕はロックの名曲イントロにハマっている。先週はヴェルヴェット・アンダーグラウンド「スゥィート・ジェーン」、T.レックス「20センチュリー・ボーイ」、ジョーン・ジェット「アイ・ラブ・ロックンロール」の3曲だった。先々週のキンクス「ユー・リアリー・ガット・ミー」「オール・デイ・アンド・オール・オブ・ザ・ナイト」も含めると5曲だ。どれも簡単じゃないか、と言われそうだが、なかなか格好良くは弾けない。

 

あとはいつものメニューだ。こちらの方はさすがにだんだんこなれてきてはいるので楽しい。どっちも楽しいんだけどね。新しいことをやるのもいつものをやるのも。

 

そうこうしているうちに、キンクスブームが突然やって来た。おそらく「ユー・リアリー・ガット・ミー」「オール・デイ・アンド・オール・オブ・ザ・ナイト」の練習をしているからだろう。ほんとに分かりやすいやつだな、俺は。いろいろな時期のキンクスを取り込んで聴く日々が続いているが、「Schoolboys in Disgrace」の曲は全部取り込んだ。アルバムでいうとこれが一番のお気に入りだな。このアルバムはシャッフルしないで1曲目から聴きたい。

 

それにしても「ウォーク・ディス・ウェイ」も練習しているのにエアロスミスブームはやって来ない。不思議だ。

 

 

伊坂幸太郎「AX」読了。彼の作品を読み終えた後に抱く清涼感は変わらなかった。次は「ホワイトラビット」だ。

 

 

 

夏眠日記その19

昔々僕は当時付き合っていた彼女(今の妻)に、もしものこと(例えば暴漢に襲われたりとか)があった時に、金属バットを持ってその男を殴り殺すことができるだろうか?ということを自問自答していた頃があった。一日一回何かの拍子にこういうイメージトレーニング(妄想?)をしては、うん、金属バットを持って行ける、と確認したものだ。今はそんなことしないけど。変かな?

 

 

 

そんなことをしない代わりに、数日に一回は必ず聴いている曲がある。その曲を聴いて、今でも心が震えるかを確認しているような気がする。その曲がShing02の「400」である。今日は思い切ってその詩を全部書いてみよう。

 

「400」

 

400!字詰めに煮詰めて己を見つめて言葉を沈めて

400!世の中の嘘800真っ二つに切る言葉

400!字詰めに煮詰めて己を見つめて言葉を沈めて

400!潰れるマスコミ広がる口コミビートを打ち込み

 

鉛の筆 日溜まりの樹の下で溜まりに溜まった気持ちを吐く

沢山の感情を掻き分けて先駆けて辿り着く本音

とんでもなくデカい問題の気配に囲まれて暮らす社会

途方もなく虚しく感じさせる生き甲斐の掴めない実体

では一体働くこととは何かと一から考え直せば

頭と体を奉仕する意義、生活を維持する実感

道具と時間と環境揃えば何でもできるかといえばそれは違う!

何もかも駄目、嫌な仕事をする羽目全ては 飯を食うためだけ

誰も彼もお金が悩みの種のお陰貯めても盗られるだけ

だから人間辞めって馬鹿な真似そう簡単には死ねない血と肉と骨

中に宿る心、子供の頃の夢をここで呼び起こすところ

 

400!字詰めに煮詰めて己を見つめて言葉を沈めて

400!世の中の嘘800真っ二つに切る言葉

400!字詰めに煮詰めて己を見つめて言葉を沈めて

400!潰れるマスコミ広がる口コミビートを打ち込み

 

若い人間しかできないことできない仕組みで諂い溺愛する権力

なんて結局積極的な個性も殺す埋もれる実力 

新しい価値掲げる若手を旗手に結束固めて

逆らう力を蓄え仲間と輩を片手でまとめて 

もう一方で握る舞台仕切る隠れてる黒幕の尻尾 

今日日本動かす呑気な大人も明日は人事じゃないぞ

若い人間にも一言、親離れするまでまだ半人前

一人前の飯平らげるだけ下の手本になること自覚しろ

二人前の稼ぎ出来るまでは一人の女も守れないから

三人前の責任負えば家族の酋長一人で守る宝 

だから独り身のうち道極めろ、選択する覚悟しろ 

衣食住だけ確保しろ、炊事洗濯やってる奴手を挙げろ!

 

400!字詰めに煮詰めて己を見つめて言葉を沈めて

400!世の中の嘘800真っ二つに切る言葉

400!字詰めに煮詰めて己を見つめて言葉を沈めて

400!世の中の嘘800真っ二つに切る言葉

 

最新の機械の使い方も理解できない大人が牛耳る世界

最近の若い世代の扱い方知らない本当なら怖い

なのに臭いものに蓋、話すだけ無駄、知ったか流行りの歌 

ちょっと待ったそれで終わりか?だからお互い分かち合うのは

同じ文化の違う世代よりも違う文化の同じ世代、そういう時代

何が大事か誰がマジか見切りつける締め切りも間近

これから始まる話に恥も外聞大義名分もなければ

この国の端と端から集まる子達が命を懸けては

一人変われば周りの百人変える力持つこと忘れんな

長いものはぶった切る出る杭は打ち返す芸術で訴える!

 

400!字詰めに煮詰めて己を見つめて言葉を沈めて

400!世の中の嘘800真っ二つに切る言葉

400!字詰めに煮詰めて己を見つめて言葉を沈めて

長いものはぶった切る出る杭は打ち返す芸術で訴える!

長いものはぶった切る出る杭は打ち返す芸術で訴える!

 

 

いやあ、高揚しますなあ。これをほぼ毎日聴いているんですよ。しかし自分はもう若者にお小言を言う世代になってしまった。ここら辺、整合性は?と聞かれたら困るけど、盛り上がるんだから仕方がない。案外若者はこれを聴いても盛り上がらないのかもしれない。でも最後の「長いものはぶった切る出る杭は打ち返す芸術で訴える!」。こういうパワーの衰えを最近頓に感じる。

 

 

 

 

昨日までで557記事を書いたが、このうち音楽が242記事、自分のことが134記事、教育が134記事だった。今年の初めくらいまでは、音楽と教育の数が拮抗していたはずなのになんてこった。教育ネタはさすがに今書く気がしないが、復職したらまた頑張ることにしよう。それにしても「自分のこと」って何を書いていたんだろう?

 

 

 

夏眠日記その16(エース・フレイリーを聴き、花村萬月を読む)

エース・フレイリー。この名前を見て「うわっ」と思ったあなた。このタイトルはどうですか?「ニューヨーク・グルーヴ」。「げえっ」って思った人は、小中学校時代、キッスに溺れていましたね?メンバーのソロ・アルバムも買いましたよね?エレキ・ギターなんか買っちゃったりなんかして。どうですか?

 

僕は友だちが夢中になって聴いていた「キッス」にどうもノレなかった(「デトロイト・ロック・シティ」はかっこいいな、とは思った)。でも、エース・フレイリーのソロ・アルバムだけはかなり聴き込んだ記憶がある。なぜ彼のアルバムを借りることになったのかは不明である。

 

せっかく彼の名前を思い出したんだから、もう1回聴きたいな、と思って検索したらちゃんとあったよ。今聴くと、良質なアメリカン・ロックな感じがして気持ちいい。「ニューヨーク・グルーヴ」は今聴いても名曲だ。

 

キッスにノレなかった僕はやっとエース・フレイリーを聴き、その後に出たキッス版ディスコの「ラヴィン・ユー・ベイビー」でかっこいいじゃん、と思った。こちらは昔よく聴いたが、今聴くと・・・である。1日1回はエース・フレイリーを聴きそうだ(1回で十分なところが少し残念だが)。

 

 

 

 

花村萬月「対になる人」を読んだ。というか読めた。一気読みだ。これもひとえに老眼鏡のおかげである。集中して読むことがどれほど楽しいかを思い出したよ。ああ、物語を読みたい。二段組の分厚い本を読みたい。本屋さんに行こうかな。

 

とにかく「対になる人」は面白かった。50人格の女性が出てきて主人公の逸郎がそのことに気づき、驚きながらも的確に対応しているんだけど、後半はどんどん新しい人格が登場して読んでいてわけが分からなくなってくる。逸郎もあたふたしながらも必死で対応する。前半はゆっくり、後半は「ナイアガラの滝」のような展開だと小説の中で語っている通り、逸郎も読者の僕も翻弄されっぱなしだ。それが気持ちいい。

 

でもこの物語をちゃんと最後にはきちんと着地させた花村萬月はさすがである。久しぶりにラインを引きたくなる箇所もあった。彼は今、量子学に夢中だ。それで世の中のいろいろなことが説明できるらしい。兎に角一文一文丁寧に書き、物語を積み上げていく、その行為に感動する。

 

 

 

 

昨日、初めて鍼灸院なるところへ行った。朝のウォーキング後に腰の右側がピリッと電気が走るように痛んだ。こんな痛さは今まで感じたことがなかったから、こりゃあいかんと思い、針を打ってもらおうと考えたわけだ。ウェブ予約をしてから行くと、そこは小さくてこぢんまりとした建物だった。中は落ち着いた雰囲気で、来た人にはとことんリラックスさせるつもりらしい意気込み(?)を感じた。

 

しばらく待った僕は、問診の後に治療を受けた。全部で5つ受けた。

 

1つ目は、ウォーターベッドのようなものに横たわっていると下から、グリグリと足から頭までマッサージしてくれる機械。8分間、気持ちよくてウトウトしてしまった。2つ目は手によるマッサージ。「痛かったら言ってくださいね」と言われた僕だが、なかなか言い出せない。しかし首の付け根をマッサージされてさすがに「今のところ、痛いです」と言った。腰の方に移って、押されたり揺すられたりしたが「ふんっ」と自然と声が漏れる。気持ちよかった。そこそこ、そこをもっと押さえて、と思っているうちに終わった。

 

3つ目は院長先生の登場だ。とてもゆっくりと足の裏をほぐす。次は膝。そして僕をあおむけにさせてお腹に手をやると強く押し始めた。「うっ」と思わず呻き声を出すくらいの強さだ。「大体腰痛の人はこの腸骨がかちんかちんになっているんですよ」と言う。次は再びうつ伏せになっていよいよ針治療だ。

 

針を打っている間、僕の体は全く痛くない、チクッとする、ズンと奥が響く、という3種類の反応をしているのが分かった。その後、「電気通しますねー。来ているのわかりますか?」と問われ、じっと体の様子を窺っているとなるほど、ドクンドクンいっている。「来てます」と答え、そのまま数分間電気を通したままでいる。これも気持ちよかった。

 

針治療が終わり、また別のベッドへと連れて行かれた。「電気を通します」と言われ足と腰に何か着けられた。「また電気かよ」と思ったが、これも気持ちよかった。最後は「自律神経を整える微弱な電気椅子です」と座らされた。10分座っていて、治療は終了である。

 

初診料を含め4800円。これは高いのだろうか。来週の予約を促された僕は「様子を見ます」と答えた。来週?毎週行ってたらお金かかるな。だったら自分で腰痛体操をして腹筋と背筋を鍛えて、時々マッサージを受ける方がいいかな、と思った。帰ると、ピリッと痛んでいた腰の右側は鈍痛に変わっていた。少しは治療の効果があったからだよな、きっと。なかったら困る、と思いながら草むしりをして一日が終わった。

 

 

 

これで555記事目だ。すごいな、俺、と思わず自画自賛してしまう。365記事で終わり、と思っていたのに。