hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

夏眠日記その16(エース・フレイリーを聴き、花村萬月を読む)

エース・フレイリー。この名前を見て「うわっ」と思ったあなた。このタイトルはどうですか?「ニューヨーク・グルーヴ」。「げえっ」って思った人は、小中学校時代、キッスに溺れていましたね?メンバーのソロ・アルバムも買いましたよね?エレキ・ギターなんか買っちゃったりなんかして。どうですか?

 

僕は友だちが夢中になって聴いていた「キッス」にどうもノレなかった(「デトロイト・ロック・シティ」はかっこいいな、とは思った)。でも、エース・フレイリーのソロ・アルバムだけはかなり聴き込んだ記憶がある。なぜ彼のアルバムを借りることになったのかは不明である。

 

せっかく彼の名前を思い出したんだから、もう1回聴きたいな、と思って検索したらちゃんとあったよ。今聴くと、良質なアメリカン・ロックな感じがして気持ちいい。「ニューヨーク・グルーヴ」は今聴いても名曲だ。

 

キッスにノレなかった僕はやっとエース・フレイリーを聴き、その後に出たキッス版ディスコの「ラヴィン・ユー・ベイビー」でかっこいいじゃん、と思った。こちらは昔よく聴いたが、今聴くと・・・である。1日1回はエース・フレイリーを聴きそうだ(1回で十分なところが少し残念だが)。

 

 

 

 

花村萬月「対になる人」を読んだ。というか読めた。一気読みだ。これもひとえに老眼鏡のおかげである。集中して読むことがどれほど楽しいかを思い出したよ。ああ、物語を読みたい。二段組の分厚い本を読みたい。本屋さんに行こうかな。

 

とにかく「対になる人」は面白かった。50人格の女性が出てきて主人公の逸郎がそのことに気づき、驚きながらも的確に対応しているんだけど、後半はどんどん新しい人格が登場して読んでいてわけが分からなくなってくる。逸郎もあたふたしながらも必死で対応する。前半はゆっくり、後半は「ナイアガラの滝」のような展開だと小説の中で語っている通り、逸郎も読者の僕も翻弄されっぱなしだ。それが気持ちいい。

 

でもこの物語をちゃんと最後にはきちんと着地させた花村萬月はさすがである。久しぶりにラインを引きたくなる箇所もあった。彼は今、量子学に夢中だ。それで世の中のいろいろなことが説明できるらしい。兎に角一文一文丁寧に書き、物語を積み上げていく、その行為に感動する。

 

 

 

 

昨日、初めて鍼灸院なるところへ行った。朝のウォーキング後に腰の右側がピリッと電気が走るように痛んだ。こんな痛さは今まで感じたことがなかったから、こりゃあいかんと思い、針を打ってもらおうと考えたわけだ。ウェブ予約をしてから行くと、そこは小さくてこぢんまりとした建物だった。中は落ち着いた雰囲気で、来た人にはとことんリラックスさせるつもりらしい意気込み(?)を感じた。

 

しばらく待った僕は、問診の後に治療を受けた。全部で5つ受けた。

 

1つ目は、ウォーターベッドのようなものに横たわっていると下から、グリグリと足から頭までマッサージしてくれる機械。8分間、気持ちよくてウトウトしてしまった。2つ目は手によるマッサージ。「痛かったら言ってくださいね」と言われた僕だが、なかなか言い出せない。しかし首の付け根をマッサージされてさすがに「今のところ、痛いです」と言った。腰の方に移って、押されたり揺すられたりしたが「ふんっ」と自然と声が漏れる。気持ちよかった。そこそこ、そこをもっと押さえて、と思っているうちに終わった。

 

3つ目は院長先生の登場だ。とてもゆっくりと足の裏をほぐす。次は膝。そして僕をあおむけにさせてお腹に手をやると強く押し始めた。「うっ」と思わず呻き声を出すくらいの強さだ。「大体腰痛の人はこの腸骨がかちんかちんになっているんですよ」と言う。次は再びうつ伏せになっていよいよ針治療だ。

 

針を打っている間、僕の体は全く痛くない、チクッとする、ズンと奥が響く、という3種類の反応をしているのが分かった。その後、「電気通しますねー。来ているのわかりますか?」と問われ、じっと体の様子を窺っているとなるほど、ドクンドクンいっている。「来てます」と答え、そのまま数分間電気を通したままでいる。これも気持ちよかった。

 

針治療が終わり、また別のベッドへと連れて行かれた。「電気を通します」と言われ足と腰に何か着けられた。「また電気かよ」と思ったが、これも気持ちよかった。最後は「自律神経を整える微弱な電気椅子です」と座らされた。10分座っていて、治療は終了である。

 

初診料を含め4800円。これは高いのだろうか。来週の予約を促された僕は「様子を見ます」と答えた。来週?毎週行ってたらお金かかるな。だったら自分で腰痛体操をして腹筋と背筋を鍛えて、時々マッサージを受ける方がいいかな、と思った。帰ると、ピリッと痛んでいた腰の右側は鈍痛に変わっていた。少しは治療の効果があったからだよな、きっと。なかったら困る、と思いながら草むしりをして一日が終わった。

 

 

 

これで555記事目だ。すごいな、俺、と思わず自画自賛してしまう。365記事で終わり、と思っていたのに。