hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

グレイテスト・ヒッツに関する私見

先日購入した「Street life 20great Hits」/ブライアン・フェリー  ロキシー・ミュージックを聴いてみた。僕はライヴ盤だと思い込んでいたのでベスト盤だと分かり、がっかりした。ちゃんとよく見なきゃいけませんね。買い物の基本だ。

 

 

でも、結構よかった。何がよかったかというと、時系列順に曲が5曲ずつ配置されていたことだ。ブライアン・フェリーはロキシー・ミュージック在籍時にもソロアルバムを出しているから、時系列で曲を並べるとロキシーとブライアンがごっちゃになる。ごちゃごちゃしたまま並べたことが効を奏したと思う。書いてみよう。

 

A面

ロキシー・ミュージック(ファーストアルバム)

・ブライアン・フェリー(ソロ1作目)

ロキシー・ミュージック(セカンドアルバム発表前のシングル)

ロキシー・ミュージック(セカンドアルバム)

・ブライアン・フェリー(ソロ1作目)

B面

ロキシー・ミュージック(3作目のアルバム)

・ブライアン・フェリー(ソロ3作目)

・ブライアン・フェリー(ソロ2作目)

ロキシー・ミュージック(5作目のアルバム)

・ブライアン・フェリー(ソロ5作目)

 

 

あれれ、何だか微妙な並びだな。ロキシー・ミュージックの4作目からの曲が収録されていない。ブライアン・フェリーのソロ作品も時系列としてはバランスが悪い。ここはひとつ、万遍なくセレクトしてほしかったが、考えた結果がこれなのだろう。A、B面で第1期ロキシー・ミュージックをまとめている。

 

 

C面とD面は再結成してからの曲が並んでいる。こちらはほぼ時系列だ。最終曲の「ジェラス・ガイ」は、ジョン・レノンの死を悼んで発表された曲だからちょっと違う。きっとこの曲で締めたかったのだろう。

 

 

細かいところは色々あることは分かった。でもよしとしよう。ロキシー・ミュージックとブライアン・フェリーの歴史をコンパクトにまとめているいいレコードだ。しかし、ここでタイトルの話になる。「グレイテスト・ヒッツ」についてである。

 

 

僕はこのアルバムの他に、クイーンとアバとカーペンターズビーチ・ボーイズジミ・ヘンドリックスのグレイテスト・ヒッツのアルバムを持っている。ジミヘンのはちょっと趣が違うか。

 

 

ジミヘンのは(「スマッシュ・ヒッツ」というタイトルだ)シングル曲をずらっと並べただけのものである。こっちから話を始めた方がよさそうだ。

 

 

「『スマッシュ・ヒッツ』はジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスによるコンピレーション・アルバムであり、主にシングル盤の1,2面に収められたナンバーから構成されている」(ウィキより)

 

 

シングル盤の曲はアルバムには収録されていなかったので、「パープル・ヘイズ」などは、シングル盤を持っていない場合、このアルバムでしか聴くことができなかったはずだ。

 

 

それで、このアルバムなんだけど、音の感触がバラバラなんだよね。そりゃそうだ。録音時期も録音環境も違うんだから。曲はいいんだけど聴きにくいことこの上ない。ところが、である。

 

 

先に挙げたグレイテスト・ヒッツは、音の感触が統一されているんだよね。質感とでも言えばいいのだろうか。だから聴きやすい。ジミヘンのアルバム同様、アルバムごとにスタジオも変わっているだろうし録音の仕方も変わっているだろうにこの統一感はどうしたことだろう。

 

 

そういえば、昔「〇月に〇〇のグレイテストがリリースされる」というニュースを聞いた時、「そんなに先かよ、曲はあるんだからさっさと発表すればいいのに」と思った記憶がある。きっと曲の質感を統一するための作業(リマスター?)がグレイテスト・ヒッツアルバムを出すときに必要だったのだろう。

 

 

だから、正規のスタジオ盤に収録されているものと聴き比べてみたら違いが分かるのではないだろうか。グレイテスト・ヒッツはアーティストの全貌を掴むという意味では便利だけど、より深くそのアーティストに迫りたかったらスタジオ盤を聴けということなのだろう。

 

 

「だろう」が続くので、これは謎のままである。僕の考えが間違っているかもしれない。あとはねー、これは重要なことだと思われるが、質感が統一されたからといっても面白みが感じられないんだよね。「グレイテスト・ヒッツ」だからいい曲ばかり揃っているはずなのに、何故だろう。

 

 

というところで思いだした。最近は昔の曲を例えば2023年リミックスヴァージョンとしてベスト盤に入れているな。古くはレッド・ツェッペリンがベスト盤を出すときにジミー・ペイジリマスタリングしたはずだ。

 

 

やはり、「だろう」ではなくてアルバムに統一感を持たせるためにリミックスやリマスタリングを行っているはずだ。でも面白みが半減するのも事実である。だから入門編として、というつもりで聴くならグレイテスト・ヒッツでOKなのだろう。でも「スマッシュ・ヒッツ」のようにリミックスをせずにただ曲を並べた作品も聴いてみたいところである。もう現代ではそんな乱暴なことはしないのだな。

 

 

 

今日はこれくらいにしとこう。今から餃子を作らなきゃいけないのだ。