1枚だけ選べと言われたら?

2月から始まった僕のレコードブーム。そろそろ収束させたいものだが、不思議なもので「ああ、これもレコードで聴きたいな」と思う作品が次々と思い浮かぶ。そこで今日は「キリがないから1枚だけ選べ」と言われたら何を選ぶ?という決定盤を考えてみた。考えた時間は10秒である。つまり即決である。それでは発表しよう。

 

 

レッド・ツェッペリンの「コーダ」である。どう?意外だった?

 

 

前にスピーカーを買い替えた時に「もしかしたらハード・ロックヘヴィメタルに向いているかも」と書いたが、このアルバムこそ僕にとってはレコードで聴くと最高に気持ちがいい作品である。

 

作品の概要を紹介しておこう。ウィキでいきますよ。

 

「コーダ」はレッド・ツェッペリンの9作目のスタジオ・アルバム。1982年11月19日発売。プロデューサーはジミー・ペイジ

 

1980年9月25日、ドラマーのジョン・ボーナムが急死。バンドは12月4日、解散声明を発表した。契約の関係からもう1枚アルバムを発表する必要に迫られたペイジは、12年の経歴におけるさまざまなセッションから未発表音源を集めてアルバム化することとなった・・・。

 

 

A面

・ウィアー・ゴナ・グルーヴ・・・1970年のロイヤル・アルバート・ホールでのコンサートで収録された作品。ギターをオーバー・ダビングしている。これはオーバーダブせずにそのまま発表した方がよかったのにな。

 

・プア・トム・・・1970年、オリンピック・スタジオで録音。「レッド・ツェッペリンⅢ」のアウトテイク。ペイジはアコギなのにボンゾのドラムが力いっぱい前面に出ているところが気持ち良い。

 

・君から離れられない・・・1曲目同様、1970年のロイヤル・アルバート・ホールでのコンサートで収録された作品。こういう「どブルース」な曲は昔そんなに好きじゃなかったが、今ではお気に入りの1曲である。

 

・ウォルターズ・ウォーク・・・1972年5月に録音。「聖なる館」のアウトテイク。ボーカルとギターは1982年にオーバーダブされたもの。勢いだけで最後まで突っ走る曲だが、その勢いは尋常なものではないからこそ、収録されたのだろう。

 

 

B面

・オゾン・ベイビー・・・1978年11月に録音。「イン・スルー・ジ・アウトドア」のアウトテイク。この曲は昔から好きなんだけど、今聴くと特筆すべきことが思い浮かばない。でもいい曲だよ。

 

・ダーリーン・・・1978年11月に録音。「イン・スルー・ジ・アウトドア」のアウトテイク。「オゾン・ベイビー」と「ダーリーン」の2曲を「イン・スルー・ジ・アウトドア」に収録するだけでもアルバムの性格は変わっただろうに、と思う。この曲も後からお気に入りとなった。後半のピアノに仄かな狂気を感じる。気のせいかな?

 

モントルーのボンゾ・・・1976年9月、ボーナムがモントルーで録音したパーカッション・インストゥルメンタルにペイジが電気的処理を施したもの。このアルバムの白眉と言えるかもしれない。僕は一発で気に入り、その後何回も聴くことになる。ペイジの電気的処理も冴えている。

 

・ウェアリング・アンド・ティアリング・・・1978年11月に録音。「イン・スルー・ジ・アウトドア」のアウトテイク。最強の1曲である。またしてもこの曲とさっきの2曲が「イン・スルー・ジ・アウトドア」に入っていたら・・・と考えてしまう。でもツェッペリンはそれを良しとはしなかったのだ。ボンゾのベードラがエグイ。

 

 

この8曲が最後のツェッペリンと言っていいだろう。これだけクオリティの高い曲を収録しただけで十分名盤だし、発表当時はファンも納得したはずだ。1970年から1978年までの作品なのに統一感がある。これはジミー・ペイジジョン・ボーナム追悼の意味も込めてドラムの音を異常なまでに大きくしているのも関係しているかもしれない。また曲間がほとんどないのも意図してものだろう。勢いよくあっという間に聴くことができる。

 

この作品を今年レコードで聴いた時はビックリしたなあ。昔もレコードで購入したんだけど、その時にはレコードの音の優秀さに気づかないで聴いていたんだなあとつくづく思う。

 

 

モントルーのボンゾ」は最高なんだけど、僕は密かにA面1曲目の「ウィアー・ゴナ・グルーヴ」がツェッペリンの最高作なのでは、と思っている。デビュー当時のコンサートで必ず1曲目だったこの曲をデビュー・アルバムの1曲目にするという話もあったが、カヴァー曲だということで、オリジナルの「グッドタイムス・バッドタイムス」を1曲目にしたということらしい。

 

「グッドタイムス・バッドタイムス」ももちろんかっこいいんだけど、もし「ウィアー・ゴナ・グルーヴ」が1曲目だったら、とも思ってしまう。そしたらドアーズの「ブレイク・オン・スルー」みたいな永遠の名曲になっていたかもしれない。


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こんなことを「コーダ」も聴かないで書いていると、無性に聴きたくなるに決まっている。今夜は「コーダ」で決まりだな。とにかくボンゾのドラムに浸っていると得も言われぬ快感を覚えますよ。(試しにサブスクで聴いてみたが、全然レコードと違って聴こえた。断然レコードで聴くことをお勧めする)

 

 

でも中古レコード業界でこの作品はそんなに重視されていないようだ。結構な枚数が安価で売られているのを見た時はちょっと悲しかったな。

 


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