のっけから方言丸出しで申し訳ありません。僕は正直者なので最初から書きますね。
昨日の11時半過ぎのことである。僕は買い出しに行こうと車に乗った。しかし向かった先は近くのスーパーではなく、金沢だった・・・。「買い物に行こう」が車に乗った瞬間にはもう「金沢に行こう」になっていたというわけだ。
もうお分かりだろう。堪え性のない僕はレコード屋に向かったのだ。「今日はレコード屋には行かないぞ」って気を張っていたのに。ちょっと外に出るとこうだ。自分でも呆れる。まあ、どうせお気に入りのレコードはあったとしても2,3枚だろうと思いながら金沢に向かった。でもGWだし、道が混んでいたら潔く帰ろうと思っていた。道路は快調である。11時半過ぎに家を出たので、お腹が空いていた。ここで僕は何を思ったか「天下一品」に入っていた。普段外食なんかしないのに。
もう完全に気が動転しているな、と思いながらランチセットを注文して、本当に行くつもりがあるか自分で確かめてみた。グーグルマップでも確かめてみた。目的地まで20分。すぐじゃん。僕はそそくさとラーメンを食べてレコード屋「魔法陣」へと向かった。
もりの里という金沢の繁華街から離れたところに店はある。僕は気持ちよくドライブ気分で車を運転して店を探した。
見つけた!なんかこじんまりとした素敵な店だ。
お店の人にどこに駐車すればいいか尋ね(丁寧に教えてくれた。感じのいい店主だった)、早速検索活動開始だ。音盤祭の時の気分を思い出していた。Aから見ていく?どうしよう。ブームタウン・ラッツが気になるから、Bから見ていっか。するとあったよ、「哀愁のマンデイ」が。いきなりのお宝発見である。値段を観たら1200円ほどだ。後で気づいたが、ほとんだがこれくらいの値段だった。そこで僕はタイトルのように思ったわけである。
「や、やすい!ムッチャ安いんやけど」。でも嬉しいぞ。ビートルズの青盤まで1200円なんて信じられない。この調子でいくと果てしなく発見がありそうなので、ざざっと見ることにした。
それでもあっという間に気になるレコードは10枚を超えていた。これはマズい。いくら何でも全部買うわけにはいかない。僕は精選を始めた。9枚選んだ。キリが悪いのでもう1枚。それが今回一番高いレコードで1880円だった。10枚で12900円。これは安い。
一応どんなレコードを選んだか書き留めておこう。
ジョン・レノン「ウォール・アンド・ブリッジズ」
ザ・ビートルズ「青盤」
ブロンディ「オートアメリカン」
エルヴィス・コステロ&ジ・アトラクションズ「Ten Bloody Marys &Ten How’s Your Fathers」
ザ・ブームタウン・ラッツ「哀愁のマンデイ」
リック・ダンコ「リック・ダンコ」
ロッド・スチュワート&ザ・フェイセス「ライヴ」
レッド・ツェッペリン「イン・スルー・ジ・アウトドア」
レッド・ツェッペリン「コーダ」
唯一の冒険は、リック・ダンコだ。ザ・バンド解散後すぐに発表したこのソロアルバムはずっと気になっていた。アップルミュージックで確認しないで買ってしまった。でも買い方としたら音盤祭より賢くなったと思う。後の9枚は永久保存決定だ。
でもやっぱり心配しちゃうよね。こんなに安く売ってお店、大丈夫なのかなって。何でも東京から妻の実家の金沢に移住してこの店を始めたらしい。店主は僕よりちょっと年下な感じがした。脱サラしての開店なのだろうか。まあそんなことは僕が気にすることではないか。
肝心のレコードはどれも中古なのでジャケットの劣化は否めないが、店主が丁寧に取り扱っていることがよく分かった。レジに持っていった時のレコードの取り扱い方を見てもそれは伝わってきた。昨日も書いたように、レコード本体さえ大丈夫なら僕はOKである。
ホームページを見てみよう。
「2018年10月に金沢市もりの里でオープンした隠れ家的なお店です。・・・・中古レコード、中古CDの販売と買取を行っております。安価で懐かしい商品からマニアックな商品まで様々な商品を、店長が丁寧に手入れして販売しています・・・」
「レコード洗浄機でキレイにしてます。ジャンク商品以外はできるだけ洗浄し、PB袋も新品に取り換えてお店に並べています。中古レコードでもピカピカです。可能な限り、針飛びチェックもしています」
家に帰ってレコードを見ると、確かに丁寧に手入れをしているんだろうなあということが窺えた。そういえばジャケットも形が崩れないように紙を挟んでいたし。それに検盤も求められなかったな。レコードの品質に自信があるのだろう。これはいい店を発見したようだ。
最近入荷した作品の中に今日買ったツェッペリンの2枚のアルバムもあったことだし、日々新しいレコードが店頭に並んでいるんだろうな。
午前3時に目覚めた僕は買ったアルバムを次々と聴き、幸せな時間を過ごしたのであった。
さてと。正直者の僕としてはまだ書かなければいけないことがある。昨日充実の10枚と書いたが、実はとんでもない忘れ物をしていたのだ。T.レックスの「グレート・ヒッツ」である。なんで忘れていたんだろう。ブームタウン・ラッツの次に見つけたというのに。どうしようかな。また行く機会があると思うから、取り置きしてもらっとこうか。とにかく2日連続で金沢に行くのはキツイ。だから今日は大谷翔平の活躍振りをテレビで観て、のんびり過ごそう。
大谷選手は先発して15のアウトのうち13こが三振だった。しかしながら5安打4失点だった。チームは逆転勝ちしたけど笑えるくらいかっこよかった。
大谷選手が降板して11時になって僕は「さて、行くか」という気持ちになっていた。どこへって?金沢に決まってるでしょ。T.レックスを買いに行かなくっちゃ。今日は真っ直ぐにお店に行って3分で事を済ませ、家に直帰した。着いたのは13時である。よかったよかった。
店の人に呆れられたかもしれない。でも「写真を撮ってもいいでしょうか?ブログに書いてもいいですか?」と聞いたら「いいですよ」と言われたので、今日の記事は「魔法陣」で最後までいこう。
帰り道でまた買い忘れたLPを思い出した。ローリング・ストーンズの「スティル・ライフ」である。なんでいっぺんに思い出せないんだ、と多少イラつきながらも今度こそ戻るまいと固く決意して家に向かったのであった。
そんなわけで今、T.レックスを聴きながら記事を書いている。やっぱり行ってよかったな。つまり最高であるということだ。
連休2日目としてはいい感じである。レコード購入活動は夏休みまでお休みだ。