hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

朝からいい天気だ

今日は3連休最終日である。さびしいが仕方ない。今週末には運動会があるので明日から頑張っていこう。今日は家に居るだけでも素晴らしくいい天気だということ分かるし、気分がいい。今は午前8時半。そろそろ頭を回転させよう。まずは昨日観たYouTube番組から印象に残ったことをつらつら書いてみよう。

 

本田圭佑×為末大×茂木健一郎«異色トライアングルトーク»という番組である。こんな番組まで僕に紹介してくれるようになったのか、と思いながらついつい観てしまった。

 

「日本でアントレプレナーシップいわば起業家精神を育てるにはどうすれがいいのかを考えていきたいと思います」と茂木が言って話を進めていく。本田圭佑は今投資家として活動しているんだ、ふうん、と思って聞いていると学校教育の話になった。そこで本田のギアがグッと入った。

 

本田「為末さん、勉強は小さい頃から好きでした?」

為末「いや、大嫌いでした」

本田「僕も今になって勉強が好きになったんですよ。ここが日本の教育の本質と思っていまして・・・」

茂木「好きになった理由は何ですか?やっぱり必要になったから?」

本田「いや、ていうよりも勉強って楽しいもんじゃないですか。でも勉強を嫌いにさせてんのは日本の教育のせいなんですよ」「意味も分からず漢字ドリル渡して・・・いや漢字ドリルおかしいんですよ。同じ漢字何回も書くんですよ。でも科学的に分かってるんですよ。割と同じ単語を毎日見てる方が覚えていくわけじゃないですか。だから割と浅く大量の単語に出会っている方が英単語だって覚えるわけですよ。それやのになんかこう、1つの単語をずっとやっても1週間後忘れているわけですよ。それであれば今の漢字ドリル絶対間違っているのに未だに形を変えていないんですよ。しかも何を鍛えているかというと、子どものメンタルを鍛えている、それは漢字を覚える練習じゃない、嫌なことをやらせる練習であるって言ってくれたら親としては納得感はあるんですよ。それなのに漢字覚えるためにドリルを渡されるから納得がいかないし、子どもも嫌がっているし、誰にとって何のメリットがあるのか分かんないですもん。そこじゃないですか?(今の教育の問題は)」

 

この時の本田は身振り手振りを交えながら熱く語っていた。こういう考え方に対する現場教師の答えって多分脆弱なものだろうと思う。もっと大袈裟に言えばグローバルな視点を持つ人から出てくる言葉(本田)とドメスティックな視点しか持ち得ていない人から出てくる言葉(現場教師)の言い合いになって話が噛み合わなくなるだろう。今やドメスティックのみの視点=脆弱な立場だということがひしひしと伝わってきた場面だった。為末も日本は「安全が担保されていることに疑問を持たない」「今自分がいる場所がどうにかなってしまうという危機感がほとんどない」「サバイバルする力が弱い」と語っていた。これもグローバルな活動をしている人だからこそ出てくる言葉だと思う。

 

また茂木の「そもそも一人の能力を高めるためにはどうすればいいですか?」という問いに為末はこう答えた。

 

「一番大きいのは『自立』かな、と思っています。自立っていうのは何かと言うと、結局『自分がやったことの結果、今の自分がいるんだなっていうのをすごい腹落ちする』かつ『自分に何ともならないものは何ともならないんだなっていうのも腹落ちする』っていうことです。つまり今の自分にできることを一生懸命やるっていうことだと思います」

 

現在の自分に対して『腹落ち』することから出発しないと、できることを一生懸命にやるという風にはつながらないのだろう、現実社会では。

 

為末の言葉も今の教育現場からはなかなか出てこない言葉である。「できることを一生懸命やる」ということは「できないことを認めること」でもある。それを子ども達に伝わるように言える言葉を今の教育現場は持っていない。ただ「一生懸命やろう、できないこともそれなりに」と言うだけである。

 

要は、日本の教育というか教育に対する考え方はどん詰まりだということである。工藤勇一の言う「上位目標」を設定することも大切だと思う。それと同じくらいに「そもそも何で漢字ドリルをやらなければいけないのか」という細かいことにも疑問を持って過ごすことも大切だと思う。それに対する自分なりの言葉をもっと磨いていかねば、と思った次第である。神は細部に宿るっていうしね。こういう話が学校現場でできれば面白いんだけどな。