hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

秋眠日記17 ~ニール・ヤングの巻~

ニール・ヤングよ。またしてもこんなアルバムを出すのか。もういいんじゃないのか?でもかなりいい出来だぞ。というのが本アルバムの僕の感想である。

 

その前に・・・今日は月食だったのか。帰り道の月はとても幻想的で美しかった。昔、天文少年だった時に一晩中月食の様子を観測していたのを思い出した。ビクセンの6㎝屈折式望遠鏡だった。

 

ニール・ヤングに話を戻そう。ロッキング・オンでは最初にこう書かれている。

 

「ついに始まってしまったニール・ヤング〈オフィシャル・ブートレッグ・シリーズ〉の第1弾で、70年12月4日ニューヨークの名門劇場カーネギーホールでのコンプリート・ライブ」

 

そして最後に「これまでもアーカイヴス・シリーズで『ライヴ・アット・ザ・セラー・ドア』『ライヴ・アット・マッセイ・ホール 1971』など同時期のパフォーマンスがリリースされているが、どれもまったく飽きることなく聴ける。ニール・ヤング25歳の鮮やかな足跡だ」

 

「ついに始まってしまった」か。じゃあ噂はされていたんだ。しかし、アーカイヴス・シリーズもある。ニール・ヤングは76歳だ。いつまで50数年前の音源を発掘すれば気が済むのだろう。と思いながらも聴いてしまうのがファンの悲しい性だ。

 

前述したように『ライヴ・アット・ザ・セラー・ドア』『ライヴ・アット・マッセイ・ホール 1971』の2枚を既にリリースしている。素晴らしい出来だった。僕はもうお腹いっぱいだった。そこにきてのカーネギーホールである。しかし聴くしかない。

 

話は飛ぶが、最近の音楽の話題といったら、ビートルズの「レット・イット・ビー」から始まってジョージ・ハリスンデヴィッド・ボウイビリー・ブラッグエイミー・マン浜田省吾、ロッド・スチュアート、エリック・クラプトン、そしてニール・ヤングだ。一番若くてビリー・ブラッグの54歳だ。次はエイミー・マン61歳だ。もうこの世にはいない人もいる。完全に50代から上の人ばかりに目がいっているようだ。

 

話をカーネギーホールに戻そう。一番の収穫は「サザン・マン」である。ニール・ヤングノイジーギター編の初期に当たるこの曲をアコースティックギターで演奏している。これがしみじみといい(これから「しみじみ」をNGワードにしなくちゃいけないな。使い過ぎだ)。

 

もう1曲は「シュガー・マウンテン」だ。途中でどうも上手くいかなくて失敗する。やり直すよ、とか客に言いながらもう1度やる。しかし同じところで再び失敗する。ニールも困ったようである。どうするのかな、と思って聴いていたらまたイントロを奏で始めた。「またやるのか」と思ったが、ニールはちょっと練習してみるよって感じで小声で歌い始める。それをじっと聴く観衆。練習は上手くいき、間違えたところをクリアした。そしてニールはそのままの練習モードで(小声で)歌い通す。これがまたニールらしくてかわいいんだな。当時のコンサートではこんなことがよくあったのだろう。

 

知っている曲は勿論たくさんあるが、知らない曲もたくさんあったのがよかった。こういうのを聴く時はやはり最初から最後まで聴くのがいいだろう、と思い全部取り込んじゃった。

 

なんだかなぁ、と思いもするがニール・ヤングはちゃんと現在進行形の活動もしている(12月にアルバムを発表する。現在2曲聴くことができる。しみじみ系の曲と轟音ギター系の曲が1曲目2曲目と並んでいる。どんなアルバムになるんだ?)。だから文句は言えない。

 

 

 

 

それから、今日も元気よく学校ネタを書いてみよう。今週も無事終わったことだし。「学校ってなんだ!」から刺激を受けたことをつらつらと書いてみるか。

 

まずは「学校を変えるための戦略」というタイトルが目を引いた。「戦略」か。僕には遠い言葉だな。いつも一直線なものの言い方になってしまう。だから他の人には感情的に聞こえるんだろうな。そして敵を作る。そこら辺のことも工藤勇一は丁寧に説いている。

 

校則を変えたかった鴻上尚史。しかし、挫折感、無力感を覚えるだけだった。そんな鴻上に工藤は言う。

 

「もしも私が子ども時代の鴻上さんの先生であれば、『これを提案すると、どんな逆風が来ると思う?』」と一緒に考えると思うんです。誰が反対してくるか、どんな反対論が出てくるか、校長先生はどんな反応をするかーそんなことをみんなで考えると思います。要するに戦略を練ることです。真正面から戦いを挑み、対立の構図をつくったところで激しい圧力が加わるだけです。派手にぶちあげれば生徒たちは喜びますけど、反発もまた大きい。そうした状況で、どんな提案をすべきか、きちんとした戦略が必要です」

 

「私が麹町中でやったことは、それこそ戦略的なものでした・・・(中略)・・・私だって、服装や頭髪はいずれ自由にしたかったんです。ですから最初は全員が同意できるものから提案しました。全員が合意できるものーたとえば『教育現場でほんとうに大事にしなくてはならないものって何だろう?』と問いかけるんです。そのうえで『僕は生徒の命だと思うんだよね』と続けます。これに反発する人なんかいない。そうだ、そうだと納得してもらえます。これで一歩前進です。さらに今度は厳しく指導しなければならないと考えるさまざまな事例を用意し、その優先順位をみんなで考えます」

 

そして工藤は13個の事例(下に書いた)を紹介する。鴻上は「このリストにどう順番をつけるかで、その人の『教育とは何か?』が明確になってくるわけですね」と返す。

 

命に関することが最優先、その次に優先すべきは犯罪や人権に関することだと工藤が答え、そうすることによって、どうでもいいこと、どうでもよくないことが、区分けされていくと言う。そしてだれもが反対できない、つまり共有できる価値観を確認することで、自ずと『どうでもいいこと』も浮き彫りになっていくと説く。

 

なるほど。確かに戦略的だ。話の持っていき方が上手い。これくらい周到に考えてみんなに提案しないと物事は動かないのだろう。最初に一人で戦っていたところが凄すぎる。こんなこと普通一人ぼっちでできないよな。

 

 

13の事例は以下の通りである。みなさんはどんな風に優先順位をつけます?

 

1コンビニで万引きした

2下校時に雨が降ってきたので、玄関にあった誰かの傘を黙って持ち帰った

3学校にお菓子を持ち込んで食べた

4放課後、係の仕事をさびって黙って下校した

5授業中に隠れてマンガを読んだ

6四階の教室のベランダの柵にまたがって友だちと遊んだ

7授業中に勝手に抜け出した

8クラスのある生徒を「お前は障がい者だ」と馬鹿にした

9授業中に寝た

10ひとりの友だちを数人で無視し続けた

11友だちとけんかして殴ってけがをさせた

12深夜、友だちと公園で大騒ぎして近隣に迷惑をかけた

13違反の服装で登校した