「OUR SONG」は、1978年にリリースされた、原田真二6作目のシングルである。
僕が初めて行ったコンサートは実は原田真二だった。中2だったと思うが、姉に連れられ、田舎の地方都市からその県の県庁所在地へ2人で行った。家族で行ったことはあったが、姉弟でそんなに遠い所へ行ったのは初めてだったのもあって、夕食の時に慣れた行動をしてみせる姉が眩しかった。僕のお目当ては、「キャンディ」と「タイムトラベル」の2曲だった。コンサートが始まりドキドキしながら観ていたら、あろうことか原田真二は序盤(それもかなり序盤)に僕のお目当てを演奏してしまった(多分。うろ覚えだけど)。その後僕はどうしたのか?初めて行ったコンサートで緊張もしていたのだろう。疲れてしまった僕はキャーキャー歓声を上げていた客のいる中で寝てしまったのだ。懐かしい思い出だ。まぁ、そんなことはどうでもいい。
先日「ザ・カセットテープ・ミュージック」という番組を観ていたら「ビートルズの影響大」のアーティスト特集だった。その中でこの「OUR SONG」が紹介されていた。それを聴いた僕は、「おう!ポールじゃん!」と思った。どこが?と言われて答えられるようなら、こんなブログになったりはしない。ああ悔しい。
悔しいので分からなくてもいいから、ポールの作曲の秘密に迫る本を探して買った。(「ポール・マッカートニー作曲術」野口義修著)ちょろっと目次を紹介すると・・・
第2章 メロディーの秘密
第3章 コード進行テクニック
第4章 作曲術
とある。もう少し中を覗くと・・・
第3章 コード進行テクニック
・ポールらしさの決め手!「マッカートニー・コードとは?」
・使えるポール・ライクなコード進行Best19
・ポールの楽曲で見る転調の基礎理論
などと書いてある。
ああ、でも読んでもよく分からない。原田真二に感じた「ポールっぽさ」もここには書いてあるのだろう。
ここではたと思いだした。僕が何故ギターを始めたのかを。自分をときめかせる楽曲の秘密に少しでも迫りたくて始めたんだ。そしてそのためにギター教室へ通ったんだ。
僕が今もギター教室に通っていたなら間違いなくこれを持っていって先生に言うだろう。
「先生。これ、ポールですよね?」と。
そしたら、たぶん先生はこう答えるだろう。
「ああ、『OUR SONG』ね。確かにもろポールだよね。それでは、コード進行から迫っていきましょうか。」と。
先生に会いたい。
一人はつらい。いや、勉強すればいいんだけどね。
それにしても「OUR SONG」はいい曲だ。