6月から本格的に学習が始まって、1か月半。だから4月から始まったとすると、5月中旬の状態になる。5月中旬に級外として子どもたちと接しているのなら、毎日同じことを言ってこちらの授業観を伝えている時期である。それは分かっているのだが、どうしても今の目の前の児童に不満を感じながら授業をしている。姿勢保持ができない、思いついたらすぐに座ったまま言う、学習の定着度が低い等々…。
以前、児童に不満を感じながら授業をしている先生は、自分の頭に描いた指導案通りに授業を進めたい先生であり、児童に不足を感じていない先生は、子ども主体の授業を創ろうとしている先生であると書いた。
僕は今、心の中でかすかにイラっとしながら授業をしている。
とここまで書いてから不吉な思いが頭をよぎった。それは今確信へと近づいている。
「僕の授業力は落ちている。」
子供の反応に上手く対応できないのはそのせいだとすると納得だ。そして何より教材研究を十分にやっていない。持っている力は使わないと落ちてゆく。もし僕にいくばくかの力があれば、だが。
しかし。なぜそうなったのだろう。休職明けだから?それもあるだろう。でもそれだけじゃない。今、1学期に学習する内容を必死になって子どもに詰め込もうとしているから?うん、これは大きな原因のひとつだ。何をどう効率よく詰め込むかが今の僕の教材研究のメインになっている。
僕には今、子どもをどう育てたいか、という気持ちが欠けている。僕と同じような状態の先生はきっとたくさんいるんじゃないかな。