hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

狼煙(BASS DAB)&狼煙LIVE~ハリーは真っ直ぐに一人で立って歌っていた~

狼煙(BASS DAB)は、2009年11月に発売された「狼煙」の発売10周年を記念してその音源にベースを加えた作品である。「狼煙」はミニアルバムを入れれば6枚目のハリーのソロ作品になるが、発売された当時はかなりの衝撃作だったらしい。

 

それは今も変わらなかった。曲のタイトルからしてすごい。例えば「野晒れArgus」「おけら人間もどき」「万引き小僧」「狼煙」「無頼白痴」「足折れ案山子」「三白眼の油売り」といったタイトルが並んでいる。そりゃあハリーどうしちゃったんだ、と思うよな。

さらに歌詞の一部には、「蛙大将」「即興弁士」「伝播主義」(野晒れ Argusより)といった今までにはない言葉が散りばめられている。

 

音はいつもながらのハリーのロックンロールだ。その音にのってこれらの言葉が歌われる。
サビで「狼煙」や「無頼白痴」「三白眼の油売り」といった言葉が使われるのは非常に気持ちいい。また、好きな曲があるにはあるけれど、アルバム全体として一塊のロックンロールとして聴くことをハリーは求めているのかな、と思った。

 

ということでこれはライブ映像を観なければ、と思いDVDを購入した。

映像は2009年11月から12月に行われたツアーのもので、ハリーのギター、ボーカルにドラムのみを入れた編成(ミチロウのタッチ・ミーみたいな感じ)であった。

 

こ~れは生々しいぞ。スライダーズの映像しか観ていなかったので、ハリーのみが(ドラムがいるにしても)全面に出て歌っている姿は新鮮である。ギターの音もスライダーズ時代より大きい。1~5弦まで使ってガンガン弾いている。相変わらず切れのいいカッティングだ。時々ギターソロも交えて弾きまくりながら「狼煙」ナンバーを立て続けに吠えるように歌う。時々MCも入れちゃったり、子どもにピックを渡したりするハリー。これが11年前のハリーか。しかし歳を取ると10年くらい前でも最近のように思えてしまう。もう1本絡まるギターがあればな、とは思わなかったぞ。

そして思ったのは、やっぱりハリーにはテレキャスが似合うなということだ。アメリカではブルース・スプリングスティーン、日本ではハリーだな。

 

何より印象に残ったのは、横からのアングルで見られるハリーの立ち振る舞いだ。真っ直ぐ背を伸ばし立って歌っている姿は孤高のロックンローラーそのものだった。

しかし髪の毛は後退していたな。でも隠すことなく堂々としていた。