hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

最後まで歌い切ったハリー

昨日WOWOWで、ザ・ストリート・スライダーズのライヴ放送があった。僕は夕飯を作るのを止めて番組に集中することにした。タイトルは「The Street Sliders 40th Anniversary Final Special GIG [enjoy the moment]」となっている。どういうことなのかはよく分からない。最後のライヴになるのかな。場所は日比谷野音である。

 

 

17時30分放送開始だった。その5分後にライヴが始まった。すごいなスライダーズ、時間をちゃんと守るんだと思いながら、集中することにした。妻はまだ帰宅していない。

 

 

 

異変は3曲目「エンジェル・ダスター」を歌っている時に起こった。いや、もしかしたら2曲目(「おあかえ運転手にはなりたくない」)後半からかもしれない。ハリーの声が明らかに変わった。声を出しづらそうに歌うハリーの姿を見るのはつらかった。しかし目つきはすわっているというか、絶対歌い切るぞという決意を感じさせるものだった。

 

 

スライダーズは、1曲ごとにギターを変えているので、ちょっとした間が空く。今日の間は何だか異様だ。観客はきっと固唾を飲んでハリーを見守っていたのだろう。

 

 

8曲目の「ありったけのコイン」では、フェイク気味に歌う箇所が見られた。ハリーが原曲通りに歌わない姿を僕は初めて見た。でもハリーは蘭丸とのギターの掛け合いも楽しそうにやっている。大丈夫なのかな。

 

 

それから「新曲をひとつ、ふたつ(やります)」と言って演奏を始めた。これはややキーが低くてハリーの喉も悲鳴を上げていなさそうだった。次の曲「ミッドナイト・アワー」では調子を上げてきたか?くらいまで戻っている。これは期待できそうだ。ここまでで約1時間。前半の終了だ。

 

 

後半は「カメレオン」から。間奏前に「OK、公平」と言うハリー。余裕が出てきたかな。しかしやはり原曲通りに歌っていない箇所がある。ここはもう何をしてでも乗り切るしかない。ステージ左の方に歩み寄るハリー。よかった。大丈夫そうだ。曲が終わったら観客の「最高だー」というかけ声が聞こえた。

 

 

しかし、しかしである。次の曲のヴォーカルを取ったのはベースのジェームスだった。もし古舘伊知郎がこの模様を実況していたなら「おおっとぉぉぉぉぉ~どうしたことだぁぁぁハリーがヴォーカルを取っていないぃぃぃぃ!」と絶叫しているはずである。えっ?どういうこと?もしかしてジェームスがリードヴォーカルを取ってる曲だったりして。次、どうするんだろう。(←調べたらジェームスがヴォーカルの「Rock On」という曲だった・・・)

 

 

ハリーがガサガサ声で「公平が歌うぜ」と言い、演奏が始まる。これは・・・蘭丸の歌、じゃないよな。しかし何だか自然だ。ハリーも自然にコーラスをしている。(←調べたら「ロックンロール・シスター」は蘭丸の歌だった・・・)。

 

 

次はいきなりホーンセクション(3人)が登場。気になるハリーが歌い出した。2曲休めたのが効を奏したのか、まずまずの歌いっぷりである。喉がやっとあったまってきたのだろうか。もちろんハリーは歌い切る気満々である。弱気なところは一切見せない。終わったら手を振り上げ「イエイ!」と言った。

 

 

「Badな女」もホーンセクションが活躍する。ハリーも盛り返している。いいぞ、ハリー。最高にかっこいいぜ。

 

「じゃあラストオーライ」と言って始まったのが「Back to Back」。えっ?まだ19時なんですけど。時間にして約90分だ。やはり途中で止めるのかな。それともアンコールをするのかな。声は今までで最高に出ている。歌い方も原曲通りだ。

 

 

演奏が終わってから「オーイエー」と拳を突き上げ、それを3回繰り返した。初めて見たよ、ハリーの「オーイエー」3連発。さあ、アンコールはあるのか?5分経って照明が明るくなった。アンコール、やるぞ!

 

 

素晴らしい。素晴らしいぞ。タイトルは分からないけど。そして「じゃーサイゴに。『風の街に』」と言って「風の街に生まれ」を演奏を始める。そうか・・・この曲で終わるのか。「お前次第さ 西でも東でも どこへ行こうと吹き荒れる嵐の中 お前次第さ 誰かが呼んでるさ」という歌詞がしみる。

 

 

 

こうして無事ライヴが終わった。読んでいて変だなと思った箇所があるかもしれない。この文章の大半は昨日のライヴを観ながら書いたものだからだ。「ハリーが大変なことになっている!これは書いておかなきゃ」と思い、真剣に見つつ文も書いた。なかなかスリリングだったな。

 

 

声が(僕からしたら)不調だったハリーだったが、隙を見せることなく、観客に真っすぐ対峙して最後まで歌い切ったハリーは素晴らしいと思った。

 

 

 

終わります。