hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

草刈民代の貪欲さ

 先日WOWOW草刈民代のドキュメンタリー番組を観た。バレリーナを引退してから10年経ち、本格的に女優をしていくための彼女の姿を映したものである。「声を出す体と踊る体は対極くらい違う」ので、「バレエで鍛えた体を解体し、役者の発声ができる体」を作るための10か月を追ったものだ。そのためにまず歌への挑戦をしたわけだが、歌う声を手に入れるためにヴォイストレーナーをつけ、知り合いの男性シャンソン歌手、ピアニスト、作編曲家を招き、トレーニングをしていく様子が映された。草刈民代は、とにかく目標を定めたら、それを実現するためにどんなことでもやる。バレエの体が呼吸の妨げになるのなら体を作り変えるのだ。そしてその過程でたくさんの人を巻き込んでいく。インターネットを通じてレッスンまでしていた。さらに自身がプロデュースする二人劇のために、15年間イギリス王立演劇アカデミーの校長をしていた人まで引っ張り出してくる。自分が必要だと思ったものは、躊躇なく取り込む。お金も相当かかるだろうが、彼女はそんなこと気にもしていないだろう。その貪欲さは、きっとバレリーナ時代から変わっていないのだろう。そして草刈民代は、その人達の持っているもの全てを吸収しようとする。
 目標を達成するなら手段を選ばず必要だと思った人を巻き込むこと、そしてどんどん意見を交わし合い、納得するまで話し合うこと。その姿にあざとさはなく、純粋に己を磨き上げたいという欲求だけがある。そんな彼女の姿から学ぶべきことがたくさんあった。