hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

プロフェッショナル ~答えは子どもの中に~を観て

7日火曜日に放送された「プロフェッショナル 仕事の流儀」を観た感想

 

井本陽久先生の考えと似ているな、共感するな、という部分と僕とは違うなというところが当然のことながらありました。
 

「違うな」と思ったところは、「子ども大好き好き好き!」なところです。そこまで僕には言えません。言えないし、「子どものことが好きで先生になりました。」って言う人はどちらかというと信用していません。子どもに対しては、「人として(どう育っていくのか)興味がある」。これが今の僕にしっくりくる言葉です。

 

番組の中盤で、「例えば将来、未来の社会っていうのは、社会っていうのが先にあるんじゃなくて、彼ら自身が社会(を作っていく)じゃないですか。(それを)社会がこうだから彼らを(それに合うようにする)ってめっちゃあべこべですよね。息苦しくないですか?変ですよね。だから社会なんて見なくてもいいと思います。社会は彼らが作るものであって、こちらが先に規定するものじゃないです。」( )は僕が勝手に補足した言葉です。
  →これに対しては、言っていることは分かるけれど、現在の社会っていうのは実際にあるわけで、それに異議を唱えたいのならばそれなりの覚悟と力をつけて事に臨めよ、と思いました。そして、冷静に今ある社会を見る力が求められると思います。それは、文科省や学校が提示している「学力」だけではないと思います。そこは井本先生と同じ考えなのかな。

 

 と思っていたら番組の後半で、「われわれがありのままを認めていれば、その子が将来必要になるようなものなんて身につくと思うんですよ。伸びるというか伸びていくんですね、勝手に。子どもたちが伸びていく。どこに行くか分からないけど、伸びていくのは彼ら自身だし、どの方向に行くかは誰も分からないし、彼らにも分からないかもしれない。でも、それを信頼して見守っていく。」
  

 →井本先生の言葉に激しく共感です。子ども達が勝手に伸びていくと、さっきの社会を作っていく話でもより素敵な社会を作ることができるのではないかと僕も思いました。しかしそんな子どもを育てるには高い高いハードルがあります。「授業(力)」「われわれがありのままを認める」、「信頼して見守る」です。井本先生がされている授業は、中高一貫の超進学校だからこそできるという側面もありますが、まず僕はあんな教材は作れないな、と思いました。勿論僕は公立の小学校に勤務しているので「教科書」を基にいかに子ども達が考えたくなる授業を創っていくかを模索していくことになるんですけど、これには正解はないし、ずっと追い求めていきたいと思っています。自分にとって一番の問題は「われわれがありのままを認める」ことです。「自分が自分のことをありのままでいいって認められないのにどうして子どものことをそんな風に見ることができるんだ?」っていうのが目下の悩みです。
 
まだいろいろ言い足りない感じがしますが、とても刺激的な50分でした。