今日は何だか大仰なタイトルだが、久しぶりのボブ・ディランである。ジョージ・ハリスン主催の「コンサート・フォー・バングラデシュ」に参加したディランは、極度の体調不良だったらしい。しかし、昼夜のコンサート2回ともに参加した。出演したこともそうだが、この日のディランの調子は、人の域を超えていた(どこまでも大仰)。1971年8月1日というのは、ディランという稀代の天才に神が舞い降りた日だったのだ。
レコードに収録されている曲を紹介しよう。
・A Hard Rain’s A-Gonna Fall(激しい雨が降る)
・It Takes A Lot To Laugh , It Takes A Train To Cry(悲しみは果てしなく)
・Blowin’ In The Wind(風に吹かれて)
・Mr. Tambourine Man(ミスター・・タンブリン・マン)
・Just Like A Woman(女の如く)
このコンサートのディランについては以前書いたことがある。しかしレコードで聴くとディランの声がより一層特別に聴こえる。
バックを務めるのはジョージ・ハリスン(エレクトリック・ギター)、レオン・ラッセル(ベース)、リンゴ・スター(タンブリン)である。さりげなくエレキギターで入ってくるジョージはセンスがいいなぁ。でも僕はレオン・ラッセルのベースが気に入ったよ。このベースは曲をドライブさせてくれる。「風に吹かれて」なんかはこのベースのおかげで、フォーク・ソングというよりロック・ソングになったのではないだろうか。
その勢いで「ミスター・タンブリン・マン」だ。ディランの声はツルピカ声である。しゃがれ要素は皆無だ。なのにロックしてる。ディランはバックの演奏なんてまるで気にしていない風だが、ジョージ、レオン、リンゴのバックは最強である。
それに観衆の反応が凄まじい。ジョージが紹介した途端物凄い歓声が沸き起こる。そして曲が始まるごとに大きな歓声だ。間奏の時まで歓声が沸き起こる。何て言ったって我らがスーパースター、ボブ・ディラン2年ぶりのコンサートだったからね。レコードは夜の部の方を録音したものである。「Just Like A Woman」が終わった後にいかにも次は・・・みたいな感じの雰囲気になるが、レコードはここでフェイドアウトだ。何でも「ラヴ・マイナス・ゼロ」を演奏したらしい。聴きたかったなあ。
ここからは(まあ、ここまでもそうだったが)、あちこちの記事を彷徨って分かったことである。
・ジョージはディランに「風に吹かれて」をやってほしいとリクエストしていたが、ディランは難色を示していた。
・ディランはリハーサルには来たものの「こんなところじゃやれない」と辞退をほのめかした。
・ジョージは念のためにディランの代役としてバッドフィンガーを用意していた。
・体調不良だった(クスリのせいかな?)エリック・クラプトンは無事出演してくれた。しかしディランは直前になっても分からなかった。ジョージのギターに貼ってあった進行表には「ボブ?」と書かれている。果たしてディランはここに来ているのか?ステージ脇を見るとハーモニカをつけてギターを持っているディランがいた。すかさずジョージは「僕ら、そしてみんなの友達を紹介しよう。ミスター・ボブ・ディラン!」と言った。
ジョージが企画したこのチャリティーコンサートは当時前例のないもので、舞台裏は相当滅茶苦茶だったらしい(←具体的にどう滅茶苦茶だったのかは知らない)。そんな中当然目玉のディランが出るのと出ないのとではコンサートの成功度合いが大きく違ってくる。ディランが出るまで(少なくともステージ上は)順調だった。ステージ脇にいるディランの姿を見つけた時のジョージの気持ちって誰にも分からないよね。
いかん、ジョージの話になりつつある。このコンサートでのジョージの話はいつかまた、ということにして、今日は終わろう。映像はあるのかな?映画になってたっけ?YouTubeで検索してみよっと。
今日は朝から学校に行ったら、教頭が既にいて何やら難しい顔をしていた。750字のレポートを書いている最中だそうだ。僕みたいにチャラチャラ書く文章より、よっぽど重要なものだから750字って相当きついだろうな。
僕は明日に間に合うようにプリントを3枚作って、少し成績をつけて昼には家路についていた。今はレコードを聴きながら妻の帰りを待っている。
明日は本気で地獄の6連続授業だ。今まではテストやら何やらで誤魔化しつつ6限を乗り切っていたが、明日はそんなわけにはいかない。今週最後の力を振り絞って頑張ることにしよう。
そろそろ12月中旬以降のことを考えなきゃいけなくなってきたな。12月20日までは何としても授業をするとしても残り6日出勤しなければいけない。これをどうするか、だ。病休にするか、思い切って年休を使い果たすかのどちらかなんだけどね。
さあ、妻が帰って来たぞ。夕飯作りを始めるとするか。
じゃあね!!