先日人間ドックの結果を受けて、いろいろな検査をしてもらった。その中で、家で簡易睡眠検査をするというのもあった。その結果教えてもらった数字がタイトルにある42.9回/時間というものだった。
なんで簡易睡眠検査を受けろと言われたのかというと、睡眠時無呼吸症候群かどうかを検査するためだ。とりあえず「簡易睡眠検査を受けられた方へ」というプリントに書かれた説明を引用しておこう。
「閉塞型睡眠時無呼吸症候群とは」・・・1時間当たりの無呼吸(10秒以上の気流の停止)が5回以上あって、日中の眠気、倦怠感、起床時の頭痛などの症状がある病気です。1時間当たりの無呼吸数および低呼吸の回数(無呼吸低呼吸指数)により、次のように分類されています。
無呼吸低呼吸指数 5以上15未満 軽症
15以上30未満 中等症
30以上 重症
そして、「あなたの無呼吸低呼吸指数は 回/時間です」と書かれている。
時を少し戻そう。
簡易睡眠検査を家でしたのが2週間前の1月14日土曜日だった(そのことについては書いた)。病院に行って最初に看護師の問診を受けた時に「じゃあ、高血圧の方で睡眠時無呼吸症候群になる人もいるので一応検査もやってみましょうかねー。鼾とかどうですか?」「うーん、妻には鼾のことも息をしていないことも言われています」「じゃあ、検査をやりましょう」「分かりました(ブログのネタにもなるしいいか)」っていうくらいの軽いやり取りで検査することになった。その日の夜はいつものように、寝室で寝て、数時間後に目覚めてリビングに行って、しばらく「20世紀ロック」を見てから、炬燵でうたた寝をした。繰り返すがいつもの動きだ。その間はずっと検査の装置を付けていた。コーヒーを淹れて本格的に起きるぞ、ってなった時に装置を外した。
適当にやっちゃったかな、でもまあ特に問題はないだろうと思っていた。そして次の日に検査装置を返した。それから検査を受けた事なんてすっかり忘れていた。
そして昨日だ。さてと、結果を聞くか、くらいの軽い気持ちで呼吸器内科(睡眠)の受付に行った。ほどなくして呼ばれ、(まだ)軽い気持ちで診察室に入った。お医者さんは若い人でパッと見は何だかつんけんとしていた。しかし話し出すと、明るくはきはきと話す、感じのいい先生だった。今までのことを聞かれ(「眠れていますか?」→「あー中途覚醒することが多いです。眠剤を飲んでるんですけどねー」)、次に「はい、それでは今回検査をしていただいた結果を話しますね」と言った。僕はまだ、事態の深刻さに気づかないでいた。
それから無呼吸低呼吸指数の話をされて、「ふーん」と思って聞いていた。「それで、hanamiさんの指数をいいますとですね・・・」と妙に結果を言うのに「・・・」が長い。僕が「もしかしたら10超えてるかな。ちょっとまずい?」くらいのことを考えられるくらいの時間、溜めてから言った。「1時間に42.9回です」。ここからはたたみかけるように医師が言う。先に書いておくが、医師にそう言われてからは、病院を出るまで(いや、出ても)、時間はここで止まっていた。
「まあ、普通は1日入院して精密検査をするんですけれど、hanamiさんの場合は『まず治療』です。すぐに今日から治療していきましょう」と言われる。繰り返すが僕は話に全然ついていけてない。
「治療法はCPAP(シーパップ)と言って、つまり鼻にマスクを着けて寝るっていうことです」「マスクから酸素を送り込んで圧迫している気道の隙間を少し上げてやるんです。そうすると不十分だった酸素が体内に入り、睡眠が安定するというわけです」「詳しいことは後で器具の使い方も含めて看護師さんから説明を受けてください」と言って、また現在の僕の状況の話に戻った。
「これがhanamiさんの睡眠時のデータです。ここを見て下さい。」と言ってグラフを見せてくれた。「ここの山が下がっていますよね。つまり・・・・」と僕の睡眠状況を話してくれたが、なかなか頭に入ってこない。重症?俺が?というところから気持ちが止まったままだった。「何故こういう風になったかというと、いろいろ原因があるんですが、hanamiさんのBMIを見ると肥満から喉が圧迫しているのだと思われます」。そしてプリントの下の「あなたの無呼吸は平均 秒で最大 分 秒です」というところに数字を書いた。
「あなたの無呼吸は平均31秒で最大1分17秒です」。僕は最大77秒もの間呼吸をしていなかったのだ。
「とにかくこのまま放置しておくと、数年後の死亡リスクはこれだけです。でもCPAPを付けるとこれだけリスクを減らすことができます」。CPAP療法についてプリントにこう書かれていた。
~「簡易睡眠検査から、CPAP(持続陽圧呼吸)療法を開始する患者さまへ」~
簡易睡眠検査の結果はいかがでしたか?
睡眠時無呼吸は、寝ている間に酸素が低下する病気で、放置すると、生存率が著しく低下(死亡リスクが上昇)する恐い病気です。
CPAP装置を適切に使用することで、健常者と同等の生存率を維持することができます。
※保険診療下で貸与され、毎月約5000円(3割負担の場合)の自己負担が必要です。
2枚目にいこう。
CPAP装置の適切なご使用方法
・寝る時に装着し、起床時に外してください。
・マスクとお顔に隙間がないことを確認してください。
・毎日継続して使用してください。(推奨:4時間以上/日が、週に5日以上)
簡易睡眠検査・・・「コロナ禍で現在はしていないので省略します」と言われた。
↓
CPAP療法開始・・・「睡眠ポリグラフ検査で睡眠の質を評価します」
↓
2週間後受診・・・「睡眠ポリグラフで効果を確認します」「ポリグラフ検査は4万ほど
かかりますが、是非受けていただきたいです」→「よ、よ、よんま
ん!?」
↓
毎月受診・・・「対面診察が非常に重要と考えています」
↓
「外来受診できる間は、健康のために、CPAP装置を継続して使用しましょう」
引用が長くなったが、僕は現在健常者ではないということだ。
医師に結果を教えてもらった後、看護師に装置の使い方を説明してもらった。丁寧な説明の後、「何か質問はありませんか?」と聞かれたので「この装置はこれから永遠に着けるということですか?」と気にかかっていたことを聞いてみた。看護師は困ったような顔をした。「まあ、そうすることで安心というのもありますね・・・」。これだけで十分だ。ごめんね、困らせるような事聞いて。
ああ、看護師に装置に使い方を教えてもらう前に、循環器内科に行って、血圧検査の結果を教えてもらったんだった。これはそんなにガーンとはこなかった。「心臓は正常に動いています」「肝臓、腎臓の数値も悪くはありません」「肺はきれいです」「足の血圧も正常です」「ちょっと塩分を取りすぎですかね。もう少し塩分を控えた方がいいですよ」くらいのことを言われたのかな。だから時間にして10分もかからなかったと思う。
それで、さっき書いた看護師さんに器具の使い方を教えてもらってから、清算した。220円だった。器具のレンタル料(約5000円)はまだ勘定に入ってないようだ。
さて、この後もいろいろあったが、とにかく18時前には家に着いていた。最初はバックの中も開けないでほうっておいたが、やはり気になりCPAP装置を取り出し、寝床に持っていってセットしてみた。妻にはなんて言えばいいのだろうか。とか何とかうじうじ考えながら夕食を作った。
妻が帰ってきて、一緒にご飯を食べてから、「睡眠時無呼吸症候群だった」と話す。「やっぱり!」としたり顔の妻だったので、結構重症だったことは言えなかった。
そしていよいよ寝床に入って、鼻にマスク?をセットして入眠だ。うん?鼻が冷たいぞ。せっかくの眠気が吹っ飛ぶではないか。どうも送風の温度が低いようだ。室内の温度にも関係しているのかもしれない。それにオプションとして加温できる何かがあったはずだ。とにかくこんな冷気を鼻の穴に入れるのはまっぴらごめんだ。
今晩はとりあえず寝室にヒーターを置き、部屋の室温を上げる作戦に取り組んでみよう。
おやすみ。(←ちょっとしょんぼり)