hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

日刊あがた森魚その3

あがた森魚のサブスク解禁第3弾は9月の30日である。ホントは今日をヴァージンVSの巻、明日を「バンドネオンの豹」の巻、明後日を「百合コレクション」の巻として、この連載を終えたかったが、ヴァージンVSが聴けるのは明後日なので、今日の「百合コレクション」(とはいえ「百合コレクション」の初出はヴァージンVSである。ややこしくてスマン)をもって、一旦「日刊あがた森魚」を締めることにする。だからいつかあと2回は書きたい。

 

「百合コレクション」と検索したら、「あがたオタが非オタの彼女にあがた世界を軽く紹介するための10作品」というタイトルのブログが出てきた。2008年に書かれたものである。かなり(というか全て)妄想が入っていて結構面白かった(百合コレクションは2番目に書かれていた)。きっとこんなファンがたくさんいるんだろうな。俺もその一員になりそうな今日この頃である。「百合コレクション」の歌詞を一番だけ書いてみるか。

 

  夜毎夜毎夢に咲く百合の君 

  百合から百合へささやく花言葉

  高原の停車場の汽笛ふるわせて 

  ゆめうつつのまま閉じたるつぼみを抱きしめ

  オペラホールの丸屋根の上で視つめていましたね 

  砕けてしまった土星のような淋しい星でした

  それでもあなたと歩いた星ですね

 

   サヨナラは It’s only  モウイイノサ 百合コレクション

   それでもあなたがほほえみ咲くのかと

   サヨナラは It’s only  モウイイノサ 百合コレクション

   ふりむけば秋空に昇る星

 

車の中でこの曲が流れるとどんなに元気がなくても「♪サヨナラは~」のところで口ずさんでしまう。この気持ちよさは一体どこからきているのだろうか?と書くと、いつものようにいろいろメンドクサくなるので「映像をご覧ください」と誤魔化してしまおう。


www.youtube.com

 

どうです。お客さんはみんな ♪It’s only のところでは思わずコーラスを入れている。まるで新興宗教のようだね。でもあながち間違っていないのかもしれない。ここに来た人はたまたま来た客ではなく、あがた森魚を聴きに(それも熱烈に)来た人たちに決まってる。だから新興宗教のようになっても不思議ではない。

 

 

この曲は吉井和哉もカヴァーしているぞ。僕が初めてこの曲を聴いたのは、ベストアルバム「二十世紀漂流記」(2001)収録のものだ(さっきも書いたがヴァージンVSヴァージョン)。同時に「タルホロジー」(2007)という稲垣足穂を題材にした作品も買ったのだけど、このアルバムにも「百合コレクション」がリメイクで収められている。きっとプロデューサーの久保田真琴あたりから提案されたのかもしれない。だから2通りの「百合コレクション」を同時に聴いたというわけだ。

 

自伝での証言コーナーで久保田真琴が「いま、デヴィッド・ボウイが生きていたら、『百合コレクション』を英語で歌ってほしいね」と言っている。最後だからたくさん引用するね。

 

「あがたのライヴを(2000年くらいに)観て、あ、これはフォークでもなく、ロックでもなく、独特だなと思った。彼は、イギー・ポップなんだと思った。別にかっこいいとかではないけど、イギーはイギーでしょ。特別な動物じゃん。デヴィッド・ボウイも誰にも似てないけど、そのボウイが大好きなのがイギー・ポップなわけでさ。カリスマというのとも違う。まぁ言うなれば珍獣ですよ。二人に共通しているのは声ね。声がいい。作ってない。自然にあの声だからね。喉が楽器。もう持ってる。声質を。背が高いとか運動神経がいいとか、そんな感じですよ。なぜよく分かるかというと、あがたの声はどんなマイクを使っても同じ声なの。普通は変わる。だけど、あがたは誰も使わないようなマイクで録ってもめちゃくちゃいいんですよ。喩えるとヴィンテージのギターみたいなね・・・・」

 

その後もあがたの声の素晴らしさ、歌手としての素晴らしさについて実に具体的に話す久保田。こういう人がきっとあがた森魚という生き物には必要なのだろう。「百合コレクション」とボウイのことまで書いてると大変なことになるのでここら辺でやめておこう。

 

やっぱり声だよな、と昨日書いた僕だったが、久保田真琴はいやらしいくらい分かりやすく述べている。珍獣か。イギー・ポップが珍獣なのはよく分かる。そういうことだったんだね。僕は珍獣を見つけ出すのが好きなんだ・・・。ルー・リードもトム・ヴァ―ラインもニール・ヤングもみんな珍獣だったんだな。

 

あがた森魚という珍獣を僕は2000何年かに見つけた。その時、素晴らしいと思ったけれど、あまりにも濃い~感じがして、聴くのが何となく怖かったのを覚えている。聴く時は気合が必要な感じって言えばいいのかな。それが今はドップリだ。あがた自身がいい意味で落ち着いてきた、という面と、僕の音楽耳が鍛えられた、という面があるのだと思う。いずれにしても明後日が楽しみだ。

 

 

9月最初の記事にも書いたが、仕事以外にやりたいことがあるけど時間が・・・ってなった時って、どうにかして捻り出すようである。そして集中してやっちゃうもんであることが分かった。なんやかんや言ってこうやって記事を書いているとつくづくそう思う。

 

もうひとつ書いておくか。細々とブログ活動をしてきたわけだが、今日50000アクセスを記録した。800ちょっとの記事を書いているので、平均すると60アクセス/日くらいになる。ありがたいことである。スケールは小さいけれど、僕にとっては夢のような数字である。