秋眠日記20 ~秋眠最後の巻~

「スロー・トレイン・カミング」から始まったディラン暗黒期(スロー・トレイン・カミングのチャートアクションはよかったが・・・)。アルバムでいうと「スロー・トレイン・カミング」(1979)「セイヴド」(1980)「ショット・オブ・ラブ」(1981)「インフィデル」(1983)「リアル・ライヴ」(1984)「エンパイア・バーレスク」(1985)「ノックト・アウト・ローデッド」(1986)「ダウン・イン・ザ・グルーヴ」(1988)「ボブ・ディラングレイトフル・デッド」(1989)の9枚だ。

 

しかし、一昨日書いたように「インフィデル」だけは突出して良い出来である。「リアル・ライヴ」の中にはいい曲もある。「ブートレッグ・シリーズVOL1~3」(1991)のVOL3にはこの時期の素晴らしい楽曲も収録されている。特に「エブリ・グレイン・オブ・サンド」「ユー・チェンジド・マイ・ライフ」は聴かないと大損をする曲だ。「ホエン・ザ・ナイト・カムズ・フォーリング・フロム・ザ・スカイ」「シリーズ・オブ・ドリームス」はブートレッグ・シリーズVOL1~3を締めくくるに相応しい曲である。

 

その後、「オー・マーシー」(1989)で少し復活した(ダニエル・ラノアがプロデュースした)とされ、「アンダー・ザ・レッド・スカイ」(1990)はほぼ無視された。「グッド・アズ・アイ・ビーン・トゥ・ユー」(1992)と「奇妙な世界に」(1993)はディラン渾身のカヴァー集だったが(前者はリアルタイムで聴いた)、「ディランよ、アコギの腕は素晴らしいのはよーく分かった。でも悪いけどオリジナルを作ってくれない?」とみんなに思われた(はず)。そして「MTVアンプラグド」(1995)だ。その後「タイム・アウト・オブ・マインド」(1997)でそこそこ評価されたが、それはプロデューサー(またしてもダニエル・ラノア)のおかげだ(名曲「メイク・ユー・フィール・マイ・ラヴ」収録)。そして「ラヴ・アンド・セフト」(2001)で僕はリアルタイムでディランを追いかけるのをやめた。ありがたがって聴いていてもしょうがないと思ったからだ。過去の名盤の方が僕の心をワクワクさせてくれたからだ。

 

しかしどうも2006年の「モダン・タイムス」から様相が変わってきたらしい。その後のアルバムは作品がリリースされるたびに次第に評価が高くなっていったように思う。でも僕はリアルタイムのディランからおりてしまっていたので聴くことはなかった。聴いた方がいいんだろうか。「モダン・タイムス」を含めて8枚発表されている。繰り返すが聴いた方がいいんだろうか。失望しないだろうか。

 

1979年から2001年まで続いた暗黒期が2006年に終わったのならこんな嬉しいことはない。

 

 

というわけで、今年下半期のノミネート作品を紹介しよう!

 

今頃音楽誌のライターは今年のまとめをするのに忙しくしているだろう。もしかしたらもうまとめ終わったのかな?こっちも急ぐか。まずは過去のブログをチェックしてみよう。

 

扱ったアーティストを書いていくと、「ガールズ・アット・アワ・ベスト!」「デヴィッド・ヨハンセン」「テデスキ・トラックス・バンド」「ジョニー・ウィンター」「ヒュー・コーンウェル」「グリーン・デイ」「ジョン・セバスチャン」「佐野元春」「忌野清志郎」「デヴィッド・ボウイ」「ジョージ・ハリスン」「浜田省吾」「エリック・クラプトン」「ニール・ヤング」「ボブ・ディラン」「ビリー・ブラッグ」「エイミー・マン」等の記事を書いている。ほとんど「現代的」じゃないな。そして全部で17あるぞ。これをそのまま下半期のベストとするのはちょっとなあ、という感じである。

 

せめて10に絞りたい。そして1アーティスト1曲が望ましい。上半期もそうしたしな。

 

 

1曲決めるのは割と簡単かもしれない。じゃあ、発表しよう。

 

・Girls At Our Best ! 「Go for Gold」

デヴィッド・ヨハンセン「Bohemian Love Pad」(ライヴヴァージョン)

・テデスキ・トラックス・バンド「Come See About Me」

・ヒュー・コーンウェル「Shaking Like a Leaf

グリーン・デイ「American Idiot」

デヴィッド・ボウイ「Fascination」「Something In the Air

ジョージ・ハリスン「セット・オン・ユー」「ブロウ・アウェイ」「イズント・イット・ア・ピティ」

 

なんだ7人しか選んでないじゃないか。しかもなんでボウイとジョージだけ複数曲なんだ?分かりました分かりました。おかしいのは十分理解しているつもりです。でも曲数を全部数えて下さい。ほら、10曲あるでしょ?これでいいじゃあありませんか、大人なんだから。これに上半期のアーティストを加えて厳正に審査しますから許してください。

 

 

 

今日、ホルター心電図の結果を聞きに行った。特に異常はないという。しかし診察前に血圧を測ったら異常に高かった。どうしようかと思ったが、やはり医者にも指摘され、しばらくお薬を飲みましょうということになった。塩分も控えましょうとも言われた。いよいよ食事制限かぁ。

 

 

これで秋眠は終わりだ。ただ、明日から目覚めて活発に動くわけではない。いよいよ生物界で最もポピュラーな冬眠生活に入るのだ。次の記事は「冬眠日記その1」になるであろう。