夏眠日記その43

昨日は襟を正して読書をしたというのに、今日の僕はへなちょこだった。学校に行く予定だったのにどうも気がのらないからといって行くのをやめてしまった。火曜日に学校に行ってからどうも寝つきが悪い。こんな甘えたこと言っていられるのもあと少しなんだけど。来週からは戦いが待っている。

 

思えば夏眠日記も43回目だ。最初の方の日記で僕は「主夫になる」と言っていた。採点もしていた。約50日間の主夫ぶりを振り返ってみるか。

 

まず洗濯は毎日やっていたから100点満点をつけられる。食事はダメだったな。昼食はいつも決まったものを食べていた。納豆とメカブと豆腐をかき混ぜて鰹節をかけて冷だしをぶっかけて食べる。まあヘルシーと言ったらヘルシーだ。そこはいいんだけど、夕食を妻のために作るということはしなかったな。50点。

 

懸案事項だった2つはどうだろう。「開かずの間」の整理は95点。あとは捨てるものを処分するだけだ。「庭の草むしり」は?少しずつやるとか言ってたな。実際少しずつやることはできた。しかし、草というものはどんどん生えてくるものだね。除草剤をまいたというのにどんどん隙間を見つけて生えてくる。生えてくる草に負けているので50点。

 

妻との仲はどうだろう?お盆を過ぎた頃から僕はどんどん無口になっていった。妻はそれでもめげずに僕に話しかけてくれる。ありがたいことだ。これは点数をつけるのが怖いからやめておこう。

 

まあおまけで75点というところだろうか。前もこんな点数だったと思う。まあ特別悪いことも起こらなかったことだし、これでよし、とすることにしよう。

 

 

今日、一瞬だけ襟を正したのは矢野顕子のインタビューを読んだ時である。ニューアルバム「音楽はおくりもの」をリリースするにあたってのインタビューの中にこういう言葉があった。思い切って全部引用しよう。コロナ禍にあってどう生活していましたか?という問いに対する矢野の言葉である。

 

「自粛生活の最初の頃は、突然『24時間、あなたの好きに使っていいのよ?』と言われて、『お前は有意義な時間を過ごせるのか?』と自分が試されているような気持でしたね。私だけじゃなく、みなさんそうだったんじゃないかしら。『今日は部屋を片付けるぞ』とか『今日は床を磨くぞ』と頑張って、達成感のあった日もあれば落ち込んでしまうくらいダメダメな日もあって。でも、人は決して生活のChores(雑事)のためだけに生きているわけじゃないでしょ?人生って«やりたいこと»と«やるべきこと»と«やらねばならないこと»の3つを果たして、初めて本当の満足感を得られるものだと私は思っていて」

 

「やりたいこと」「やるべきこと」「やらねばならないこと」の3つの言葉を読んだ時はドキッとした。僕はこの病休の間、どうだったのだろう、と思わず考え込んでしまった。だから主夫としてどうだったか採点なんかしちゃったのかな。

 

 

泣いても笑っても休むのはあと2日。月曜日から僕は学校に行く。それははっきりしている。2学期にどうなるか分からないし、不安な気持ちしか今はない。

 

今日の夏眠日記は最初から最後までへなちょこだ。

 

 

最後にアップルミュージックネタを書いておこう。アップルミュージックの「今すぐ聴く」の一番下までスクロールしたところに「リプレイ:年別トップソング」というのがある。

 

「あなたが今年一番よく聴いた楽曲を一つのプレイリストにまとめました。毎週更新」とある。僕はそこを開いたことがなかった。今日、診察日だったので暇つぶしに開いてみたら「なるほど~。こんなのを聴いていたんだ」と懐かしく思った。

 

100曲あるのにアーティスト(グループ)は12だった。

 

原マスミあがた森魚早川義夫戸川純ニール・ヤングちわきまゆみ、ザ・ブルー・ハーブ、パンタ、P-MODELデヴィッド・シルヴィアンムーンライダーズ佐野元春

 

である。正直なところかなり偏向した聴き方をしていたようだ。今はまたこの7月8月で新しい人を聴いているから更新されそうだ。