hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

フリクションといえば3人の名前が思い浮かぶ

フリクションといえば、1970年代後半のパンクロック・バンドのことだ。彼らは「東京ロッカーズ」ムーブメントの中心的存在であり、その後も(激しく)メンバー交代や休止期間を経て現在も活動中である。レックがリーダーというか中心メンバーである。

 

結成されたのは1975年だが、音源が発表されたのは1979年のことである(オムニバスアルバム「東京ロッカーズ」)。この間で既に何人ものメンバーチェンジが行われている。1980年に坂本龍一プロデュースによるファーストアルバム「軋轢」を発表。その時のメンバーは、レック(ベース)、ツネマツマサトシ(ギター)、チコ・ヒゲ(ドラムス)であった。その後もメンバーチェンジや活動休止を繰り返し現在に至っている。

 

フリクションと言えば?と問われると僕はまずツネマツマサトシ(恒松正敏)を挙げる。初めて彼のギターを聞いた瞬間、僕の「ギザギザアンテナ」が作動し始めたのをよく覚えている。しかし彼はすぐにフリクションを脱退して自身のバンド、E.D.P.S.を作結成する。このバンドは素晴らしかった。ドラムの重いビートにブンブン唸るベース、そして恒松正敏のノイジー且つ切れ味鋭いギター。恒松のぶっきらぼうなボーカルも良いが、ここはひとつボーカリストを入れてほしかった。とはいえファーストアルバムの1曲目からノックアウトされることは確実だ。

 

しかしE.D.P.S.も短命で終わる(2枚のスタジオ盤と1枚のライブ盤を残している)。その後彼は画家としての道を歩む(しかも画家としても評価されてしまうから凄い)。

 

だが、もう彼の名前も忘れかけた頃に1枚ミニソロアルバムを出している。僕はそのジャケットが好きで(恒松のポートレート)どうしても売ることができなかった。そのミニアルバムの中にビートルズの「悲しみはぶっとばせ」が入っていてそのボーカルが好きでよく聴いていた。今は再発されていない。

 

その代わりと言っちゃあなんだが、恒松正敏グループを結成したりソロアルバムを発表したりしていることが分かった。アップルミュージックにあったので聴いてみたけれど、ソロもグループも相変わらず鋭いギターを聴かせてくれるがサウンド自体はそれほど重いサウンドではない。そう思うとE.D.P.S.は偉大だった。

 

僕の時系列でいうと、次はヒゴ・ヒロシに出会ったことになる。彼は後期スターリン(「Fish Inn」)に参加し、解散までスターリンのメンバーとして活動した。彼のベースは重くてメロディアスなところが気持ちいい。歴代スターリンのベースの中で一番だ。

 

最後はレックだ。彼については、ファーストシングル「アイ・キャン・テル」での英語をこねくり回したようなボーカルがとても鼻につき積極的に敬遠していた。しか~し、アップルミュージックで「Deepers」(2009)という3曲入りミニアルバムを聴いてびっくりしたことは昨年触れた。レックと中村達也の2人組だが、ベースもドラムもボーカルも素晴らしい。また2人でアルバム出してくれないかな。

 

と、フリクションのことを書くとどうしても最初に恒松正敏から触れることになる。彼はもっと評価されてもいいのにな。レックはそれなり(←ちょっと失礼か)に評価されていると思う。