hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

気持ち悪い声 3人目

ミック・ジャガージョン・ライドンに続き3人目は、モモヨである。女性ではない。男性だ。リザードというバンドのリーダー&ヴォーカルの名前だ。

 

少しはリザードについて書かなければいけないな。

 

リザードは、1979年に「LIZARD」というアルバムでデビュー。前身は「紅蜥蜴」というバンドだった。その後1980年にセカンド「BABYLON ROCKERS」、1981年にサード「ジムノペディア」を発表。アルバムデビュー前には、貸スタジオ「S-KENスタジオ」を中心として活動していたフリクションやミラーズ等とともに「東京ロッカーズ」と称し、ライブを行っていた。音はパンクの流れを汲みながらもシンセサイザー等を駆使したニューウェーブ寄りのサウンドだった。サードアルバム以後はいろいろ細かい活動をしながらも、1987年活動休止。2009年には、長い活動休止の後にバンドを復活させ22年ぶりのスタジオアルバム「リザードⅣ」をリリースした。

 

僕は「バビロンロッカー」(「浅草六区」という曲が好きだったな)と「ジムノペディア」をLPで買い、CD化された「ジムノペディア」を持っていた。当時高校生だった僕にとっては気持ち悪い声だった。音楽誌の宣伝にのせられてこれは聴かねば、と思い頑張って聴いていた記憶がある。そして何故かは判然としないがスマホに「ジムノペディア」から4曲を保存していた。気になる存在ではあったのだろう。現在アップルミュージックでは、「LIVE AT S-KEN STUDIO ’78 and MORE!」というアルバムが入手できる。

 

モモヨの声は無理矢理いうと、トム・ヴァ―ラインのように喉を絞って発声するスタイルだと思う。しかしどこかロックっぽく(英語っぽく)歌おうとしているように聴こえてそれが僕の違和感につながったのだと思う。さらに言うと文学性をプンプン匂わせていたことも鼻についた。スマホに残した4曲のタイトルは「THE DAMNED 放蕩息子の逆襲」「GLAZED AGE ガレキとガラス」「BABYLONIA」「THE ESCAPER 亡命者」である。何となく分かるでしょ?

 

だがモモヨの歌い方は、サードアルバム「ジムノペディア」で少し変わった。喉を振り絞るような声ではなかった。さっきの曲のタイトルを見ればわかるように相変わらずよく分からない文学性とやらは健在だったがそのサウンドと声は今までほどではなかったので残しておいたのだろう。

 

ということで先日「リザードⅣ」を注文したところ、今日届いたので早速聴いてみると・・・。

 

一聴した感想は、「普通のロックバンドになっているじゃん」だった。モモヨの声も何だか普通だぞ。昔はあんなに気持ち悪かったのに。と勝手なことを思ってしまうほどだ。キーボードは入っているけどあんまりピコピコもしていないし。どうしちゃったんだ、リザードよ。

 

歌詞カードの最初にモモヨからの一言がある。どうも結論として「ロックを肯定的にとらえだした」らしい。「その思いの果てにこの新作は制作された」らしい。

 

こちらも結論を出そう。一聴しただけで判断するのは申し訳ないが。「リザードは昔の気持ち悪さの方がかっこいい」。いやあ、勝手なこと言ってすまん、モモヨ。もうちょっと聴き込んで印象が変わったらまた書くから許してくれ。