hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

RC時代のチャボ

RCサクセション時代にチャボの曲はアルバムに大体1曲入っていた。その曲を時系列に並べ概観するのも面白いかな、と思い表にしてみた。大体こんな感じだと思う。

 

チャンスは今夜

1981

5thアルバム「BLUE」

ノイローゼ・ダンシング

1982

シングル「サマーツアー」のB面

ハイウェイのお月様

1982

6th「BEAT POPS」

ブルドッグ

1983

7th「OK」

セルフポートレート

1984

8th「FEEL SO BAD」

GLORY DAY

1985

9th「HEART ACE」

打破

1988

ライブアルバム「the TEARS OF a CLOWN」

遠い叫び

1988

 10th「MARVY」

GIBSON(CHABO’S BLUES)

電気

マネー

1988

11th「COVERS」

うぐいす

1990

12th「BABY a Go Go」

 

まずチャボが云々というより、RCはほんとに80年代頑張っていたんだなあ、と改めて思った。8枚のスタジオアルバムとライブアルバムを7枚出している。これじゃあ清志郎も会社に文句を言うはずだ。

 

僕が初めてチャボの歌声に接したのは「ノイローゼ・ダンシング」からだ。チャボの歌声に痺れると同時に「やっぱりチャボは不良だったんだ」と思った。歌い出しが「鼻ったれのケツの青い 夏にいかれた小娘が 俺にモーション モーション かけやがる」なんだからたまらん。後で全然違うって勿論思ったけど。この時期のチャボは「チャンスは今夜」でもそうだが、ちょっとやんちゃなキャラでやろう、と思っていたのかな。

 

ところが「ハイウェイのお月様」では違った側面を見せる。これって不良が時々見せる可愛さなのかな?と僕はまだ疑っていた。これは密かに人気曲だろう。

 

そうするとまたしても「ブルドッグ」だ。やんちゃなチャボ再び登場だ。「食うため寝るためやるため這いまわる」だ。この時は、清志郎と一緒に「~ぶる」という言葉を考えたとインタビューで言ってたな。

 

「セルフポートレート」からは少し趣が変わる。このアルバム自体「怒り」がテーマのアルバムだったからかもしれないが、チャボも怒っている。チャボのこういう側面が初めて出た曲である。

 

次の「GLORY DAY」が僕のフェバリットだ。「心にも無いこと言い合って 引き止め合おうとしたんだな あたりさわりのない夜だな」。もう別れるしかない二人なのにまだぐだぐだ言っている男。この辺の優柔不断さがたまらなくいい。

 

「打破」はチャボ初のソロアルバムからの1曲。RCのライブに入っているのだから採用してもいいだろう。でもこの頃グループの誰かがソロアルバムを作るのって珍しかったんじゃないだろうか。キッスは全員作ったし、うーん、フェイセスの頃のロッド・スチュワートは自分名義でソロを出していたな。ちょっと驚いたし、チャボのソロか、それはいいアイディアだ、とも思ったものだ。その中でもこの「打破」はタイトルと言い曲調と言いチャボらしさ満載だ。「ダハ」という響きを音にのせるセンスはチャボならではだ。

 

アルバム「MARVY」では2枚組ということもあって3曲も入っている。この頃チャボは少しピリピリしていたのだろうか。「遠い叫び」は、「何の罪もないはずなのに 何らかの罰を受けてる」というヘビイな歌詞から始まるヘビイな曲だ。でも次の「ギブソン」はそれとは反対方向に明るくピリピリしている。僕のフェバリットNO.2だ。「電気」はビル・ネルソンのカバー。「ピカッと光ってスパッと消えよう」「Don’t Touch Me 触らないで」こういう身も蓋もない曲もいい。これも明るくピリピリしている。

 

「マネー」は色々な人がヴォーカルを取っているが、もともとはチャボがカバーしていたんじゃなかったっけ?一時キンクスのカバーもしていたよな。コンサートで。名曲を日本語にして歌う能力は清志郎だけではなく実はチャボにもあるのだ。それも高い質で。「金ねーか」という歌詞は最高だ。

 

「うぐいす」はラストアルバムからの曲だからだろうか、終末感がそこはかとなく漂ってくる。「快復の午後に」と始まり「みんなしびれを切らしてる みんなしびれが切れてる」と来る歌詞はRCでのチャボの中で一番文学的な歌詞だ。

 

ストーンズのアルバムのキースも(後半特に)いいが、RCのアルバムのチャボもいいよ。段々と彼の地が出てくるのがよく分かる。