世界中の人たちみんなを幸せにする人達がビートルズの面々であり、その音楽もまた世界中の人々を幸せにする。世界中のみんなだよ、世界中のみんな。そんな人達が他にいるだろうか。
これが例の5分間の映像を観た感想である。例の5分間とは、ザ・ビートルズの新しいドキュメンタリー映画「The Beatles :Get Back」のプレビューのことである。今まで見たことのない4人の姿が映し出されている。とても楽しそうだ。ヨーコの笑顔がこんなに可愛かったとは。それにジョン以外の人とも喋ってるじゃないか。あとはジョージのギターの弾き方。右手はジョンと同じじゃないか。勿論この映像が撮影された時期のことはいろいろ情報としては知っている。各自思うところがあったことも知っている。でもビートルズのメンバーは「ビートルズのメンバー」として振舞っている。つまりはユーモアである。少しイライラしてもそれを吹き飛ばす武器を彼らは最後まで持っていた。そこが素晴らしい。そのことに僕は感動する。
しかしその後、夢は終わった。もうユーモアで包まなくてもいいんだ、と思えた時、それぞれがいろいろなことを考えたんだろうな、きっと。その気持ちが作品にも反映されてもいたのだろう。
来年の夏が楽しみだ。
と、話が終わりそうだが、終わらない。
とても素敵なニュースがもう一つあったからだ。
それは、「The Kafers」というバンドのことだ。ヤフーニュースを見ていたら、「ビートルズの新曲かと思った」という見出しが目についたので、なになにと思って読んでみると、それが日本のバンド「The Kafers」の、「Crying for the moon instead」という曲だった。早速アップルミュージックで検索開始だ。
あったよ。The Kafers。見つけた僕は一聴して「おおっ!確かにビートルズの新曲だ。それも初期の」と思った。テクニカルなことは書けるかどうか後で挑戦してみるが、まずは「楽しい気分にさせてくれる」ことがビートルズとの最大の共通点だと思った。この楽しさは、最初に書いた「世界中の人達を幸せにする」やつだ。
しかし情報がほとんどない。「The Kafers」で検索してみると、ファイン・プロモーションというのが出てきた。「The Kafers」についてのところを引用すると、「かつてザ・ビートルズが、1950年代の様々なロックンロール等に影響されてオリジナル楽曲を作っていたように、我々も50年代のアメリカで流行っていた様々なロックンロール等を聴きこみ、当時の感覚でオリジナルの楽曲を作ってみようということで結成された異色のバンド」とある。これくらいしか分かっていないのにアップルミュージックにあるということは、デビューしたということなのか?もう少し詳しく知りたい。「藤本国彦」で検索すれば少しは分かるよ。
「Crying for the moon instead」は、のっけから「リンゴじゃん!」というフィルインから始まる。どんなコードを使っているかとかコード進行なんかはきっと解明してくれる人がいるはずだ。僕が言えるのは最初のフィルインだけだったな。でもリンゴのあの感じを出すのは難しいと思うな。
「instead」繋がりで「I’ll Cry Instead」を聴いたが、やはりいいな、ビートルズ。純粋に楽しさ満載なのは「A Hard Day’s Night」くらいまでになるのかな。それでも「フォー・セイル」「ヘルプ!」とバンドをドライブさせていったビートルズ(最初はジョンがバンドを引っ張っていたんだっけ)は最終的には(メンバーは疲れていても)僕達をとんでもないところまで連れていってくれた。
The Kafersのアルバム、出ないかな。できれば日本語の歌詞の曲もあるとなお嬉しい。