故あって、数万曲のうちのほとんどを消去した。(そんなに大した理由じゃないんだけど…妻から「死ぬまでにそれ全部聴くの?ホントに?」と言われてうーんと考えた結果である)
だが消したそばから、「あっ、まずい。あれ消しちゃダメだった。」というような事態が起こっている今日この頃である。
僕はアップルミュージックを導入してから飛躍的に音楽を聴くジャンルが広がった。大きなジャンルでくくるとそれは黒人音楽だ。マービン・ゲイ、スティービー・ワンダーなどの大御所から小粒なグループまで、いろいろ取り込んでは聴くようになった。それから、リチャード・トンプソン、フェアポート・コンベンション、グラハム・パーカー等のイギリスもの。スティーブ・フォーバート、エリオット・マーフィー、ジョン・ハイアット、リトル・フィート等のアメリカン・ミュージック。それに日本のロック。また、歌謡曲。グールド、クレーメルといったクラシック音楽。今まで関心はあったが聴かなかったものがすぐ手に入るのだから、すごい世の中だ。それをほとんど消した。ほんとに必要な曲だけ聴いていこうと決心したのだ。
「あ、まずい。消しちゃった…」。その第一が、ドアーズである。ドアーズを僕は1曲だけ残して全部消したのであった…(残したのは「ブレイク・オン・スルー」)。ドアーズは、オリジナルアルバム6枚(ジム・モリソン在籍時)とその他3枚のアルバム、そして膨大なライブ・アルバムが出回っている。ライブの方はそれはもう膨大な量である。そのほとんどを僕は取り込んでいた。しかしいつでも聴くことができると思い僕のスマホに眠ったままで聴くことはなかった。
ただ。オリジナルアルバムは残しておきたかったな。特に1,2、3枚目は。などと考えているうちに改めて6枚全部取り込んでゆっくり聴き込んでいこう、という風に決めた。
なぜかというと、僕はかなりドアーズの曲に対して聴く曲は聴くが、聴かない曲は聴かない、という差別をしてきたからだ(なんて酷いやつだ)。特に4枚目からの差別たるや酷い。「タッチ・ミー」「ウィッシュフル・シンフル」「ロードハウス・ブルース」「ウェイティング・フォー・ザ・サン」「インディアン・サマー」くらいしか聴いてない。いやいや他にも名曲はあるでしょ、と言われそうだし、確かにそうなんだけれど、上記した曲以上のきらめきが感じられないんだよなぁ。
でも。ちゃんと真面目にドアーズを聴こう。何か見つかるかもしれない。それは、ドアーズが持つ素敵な秘密かもしれない。
とにかく明日からは出勤前の戦闘用の曲をドアーズにしてみよう。リストを考えなければ。
清志郎のEPLPがいいとか言っていたのって最近である。それがもう今は、ジュリアン・レノンだドアーズだ、である。これは由々しき問題である。昔なら今頃もっとEPLPを聴き込んでいたはずだ。曲の聴き方が薄くなってきている。
〈出勤前のドアーズ戦闘曲〉
1. ブレイク・オン・スルー(「high」が入っているバージョン)
2. ハロー・アイ・ラブ・ユー(Adam Freeland Remixes)
3. ロードハウス・ブルース
4. バック・ドア・マン
5. タッチ・ミー
6. ラブ・ミー・トゥー・タイムス
7. ホース・ラティテューズ
8. ザ・チェンジリング
9. L.A.ウーマン
全9曲34分