hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

どうしてインタラクティブライブは盛んにならないのだろう?

インタラクティブとは双方向という意味である。ライブで双方向というと、コール&レスポンスが思い浮かぶと思うが、平沢進インタラクティブライブはちょっと違う。
彼の行うインタラクティブライブは、彼が作る一つの物語をベースにして行われるのだが、その物語の流れはオーディエンスの反応によって変わる。そしてハッピーエンドになったりあるいはバッドエンドになったりする。

 

ではどのようにオーディエンスはライブに参加するのか?主に声である。平沢が登場するところからもう大声を出さなければいけない。つまり、最初にこんな設定で物語(平沢独特のものだ)が始まるよっていう説明があって、「さあ物語を進行させるには平沢の登場が必要だ。みんな、平沢を呼べ!」となるわけだ。ステージ上の透明のスクリーンに「CALL HIRASAWA!」の文字が映る。「もっと大きな声で!」という文字が映る。オーディエンスが本気で大きな声を出さなければ平沢は出てこない。

 

また、物語の節目節目で、どちらのルートを選ぶかをオーディエンスに決めさせる。これはほとんどが右か左を選ぶという形をとる。右を選ぶという人は右の時に大きな声を張り上げる。そして声の大きな方のルートが選ばれ、それによって演奏する曲が変わるのだ。声だけでなく、いろいろな手段でオーディエンスが参加して、物語のルートを決めていく。ルートが決まったらそのルートに従って曲が始まる。

 

曲がルートごとに決まっているのでその分通常のライブより用意する曲が多くなる。平沢は、オーディエンスが決めたルートに従って物語を進めていくことになる。それに家でパソコンを使ってライブに参加するもできる。これが平沢進が行うインタラクティブライブの概要である。

 


今のところ、平沢進しかやってないのではないだろうか?少なくとも日本では。
まず、準備がとてつもなく大変である。通常の機材、新しい機材、インタラクティブライブのための物語やCG作り、オーディエンスの参加の仕方、ネットからの参加の仕方、曲の準備などさまざまなことを考えなければいけない。平沢は、数年に一度このライブをやっている。しかも3回くらいしかやらない。まぁネットで情報交換して、どのルートをたどるとハッピーエンドになるかオーディエンスに分かってしまうからという側面もあるだろうが勿体ない。インタラクティブライブを始めた頃は、その形態のライブしか行ってこなかったようだが、近年通常のライブもやるようになった。

 

これは、他のアーティストがやっても面白いのではないだろうか。特にメジャーなアーティストは。それともこのライブは、平沢進だからこそできる、やろうとするものなのか。

 

他のアーティストにとって最大の難問は、物語作りだろう。陳腐になってもいけないし、テーマ作りも難しそうだ。でも、これをクリアすれば、どんな楽曲を演奏するか分からないワクワクしたライブになるのではないだろうか。

 

書いていて思い出したが、昔エルビス・コステロが曲名が書いてあるダーツを客に投げさせて、その曲を演奏するというライブがあったな。あれはナイスアイディアだった。