hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

400ー授業Ⅱ-②

「じゃあ、次の問題にいくよ。これは何個?」
また同じようにパッと次の図形を見せ、ゆっくり隠した。

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「えー、もう1回見せて!」
とみんなが口々に言うので、もう1度ゆっくり見せた。
「これ、1,2,3,4・・・って数える?」
「ううん。」
「さっきの考え方、使えそう?」
「うん。」
「じゃあ、今日はただ数えるんじゃなくて、どうするんだ?」
「同じ数のまとまりを使う。」
「何て書こうかな。●の求め方を・・・」
「同じ数のまとまりを使って!」
ハジメが言うと、
「1つの式に表そう!」
とタケルが言った。


「すごいな。先生は最初しか言ってないぞ。うん。じゃあそういう課題にしようか。」
みんな黙ってノートに書いている。その間に私はドット図を掲示する。シンヤが書き終わるのを確認して、
「先生にはもうまとまりが見えたな。」
と、挑発すると、
「あー、僕にも見えた。」
とタケルが言った。
「じゃあ聞くよ。できるっていう人、できるだろうなって思う人、うーん難しいっていう人で聞くよ。できる人。」
4人が挙手した。
「できるだろうなっていう人」
1人挙手。マナだ。
「うーん難しいっていう人。」
1人挙手。シンヤだ。
「これで全員手を挙げました。全員手を挙げるって大事なことなんだよ。ごまかしたりしてないんだから。だから、シンヤさんが難しいって手を挙げることは素晴らしいことなんだ。」


「さあ、みんなどうする?シンヤさんがはてなの家に入ってるぞ。」
「ヒントを出せばいい。ちょっとだけ。」
「なるほど。ちょっとだけっていうのがいいな。」
「じゃあ誰からでもいいよ。」
「4このまとまりが見えます。」
ハジメが自ら立って発言した。ハジメはその態度で授業をリードしつつあるな。その後みんなはシンヤを見た。シンヤはうーんと困った表情だ。


「先生、前に出ていいですか。」
スズカが言った。
「どうぞ。」
ハジメさんが言った4こは、こことこことこことここです。」
と指でなぞった。
シンヤを見るとはーん、と納得した表情をしている。
「シンヤさん、できそう?」
と聞くと、
「できるかもしれない。」
と言った。しかしシンヤはまだ4このまとまりしか見えていない。ちょっと仕掛けるか。


「すごいな。みんなの発言や応援のおかげで、シンヤさん、はてなの家を出られそうだぞ。」
「じゃあ、スズカさんの言ったところを囲むよ。」
と言い、4このまとまりをマジックで囲んだ。そして

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「あっ、ここにもあった。」
と言い、3このまとまりのところをゆっくり囲もうとしたら、すかさずみんなが、
「先生、そこはちがう!」
「そこは4こじゃなくて3こ!」
「えっ、違うの?何個のまとまりだって?もう1回言ってよ。」


全員が挙手した。
マナを指名すると、
「3このまとまりです。それに、3このまとまりも他にもあります。」
と言った。
「そうかー。3このまとまりもあるのか。どう?シンヤさん、できそうかな。」
シンヤは、うんと頷いた。