このフランク・ザッパのアルバム「フリーク・アウト」収録曲から、「Brain Police」、つまり「頭脳警察」は生まれた。その響きを初めて聞いた時、何やら不穏なものを感じたことをよく覚えている。まず４文字全部漢字である。当時はカタカナ英語のグループが多かったのに。漢字だったのは、「外道」くらいだったんじゃないかな。でも「外道」には、その意味ほど不穏なものは感じなかった。「頭脳警察」は、わけが分からない。「Brain Police」という言葉を選び取り、それに「頭脳警察」と名付けたパンタのセンスは並外れている。だから今も生き残っているといっていい。
雑誌で彼らの存在は知っていたが、実際に音は聴いたことがなかった。そうしたら僕が高校生の頃（1980年代初頭）、突然「頭脳警察セカンド」が発売された。喜び勇んでレコード屋さんに行って買ってきてすぐ聴いた僕は、一曲目の「銃をとれ！～マラブンタ・バレー」からやられてしまった。自分が勝手にイメージしていた音だった。
結成から約50年。今もパンタは現役だ。顔は激しく劣化したけど。
僕が一番好きな曲は「万物流転」だ。
