壁を壊すんじゃなくて・・・

昨日は、記事を途中まで書いたのだが、力尽きて仕上げることができなかった。だからこの記事の前半は、昨日書いた分である。

 

 

 

 

朝起きてテレビをつけたら、チームみらいの党首である安野貴博が謝罪していた。「おいおい、マジ?何をやらかしたん?」と思ったら、資産報告書の申告ミスがあったらしい。詳しいことは分からんが、SNS上ではあることないこと言われていたらしい。安野にはクリーンなイメージが強いけれど、やることはやっとるって伝わってるんだから大丈夫だろう。

 

 

安野繋がりで、YouTubeを見ると、佐藤優という人と対談している動画を発見した。参院選前の動画だ。佐藤氏は、チームみらいを応援しているようだが、最初は安野を試すような意地悪な質問ばかり投げかけていた。それに対して何とか答えようとする安野。こんなに彼がたじたじしている姿は初めて見た。

 

 

佐藤氏を調べたら、妙に胡散臭いところがあったが、ひとつ印象に残る言葉を残していた。次のような言葉である。

 

 

 

「壁を壊すんじゃなくて、壁の向こう側に友だちを作れ」。

 

 

 

これから永田町の論理に振り回されるであろう安野氏に対するアドバイスである。従来の政治と安野の間には確かに壁はある。でもそれを壊そうとしたらダメだ。それじゃあ遺恨が残るだけである。そうじゃなくて、壁の向こうにいる政治信条が異なる人、あるいは嘗ては安野氏のように青いところがあった人と友達になれ。そうすることによって、君の立場は築かれていく、という意味だったと思う。

 

 

これは、どこの現場にも当てはまることだと思った。

 

 

でも安野氏は、こういうのは得意なはずだ。前にも書いたが、天然で真面目な(悪意のない)青年である。だから新しいシステムができたら嬉々として「こんなんできたんっすよ」と自民党の重鎮に言いそうである。今も横断的に勉強会を開いていることだし、他党にも着実に安野氏のやらんとしていることに賛意を示す人が増えていると思いたい。

 

 

それにつけても、ダブルチェックができない(で申告漏れが起こる)政党って弱小過ぎるから、そこは何とかしてもらいたいものである。

 

 

 

 

 

今日は、もうひとつ印象に残る言葉があった。例によって伊予原新だが、「ブルーネス」という長編作品に出てきた言葉である。

 



 

「組織や制度に絶望したとしても、人に期待することだけはあきらめるな」

 

 

「オレは今まで、人に期待せずに生きてきた」「人は、裏切るからだ。俺自身、何度も裏切られたし、裏切りもした。だから俺にとって人間関係とは、利害関係に他ならなかった。だが、この数か月の間に、考えが変わった」

 

 

「俺の間違いは、常に相手に百パーセントを期待していたことだ。例えば、君たちは、こうして俺を見舞ってくれる。その動機の9割は、俺がプロジェクトのスポンサーだからということかもしれない。でも一割ぐらいは、掛け値なしに俺を心配してくれているのだろう。俺は、その一割の気持ちを百パーセント信じてるし、その一割の気持ちを心の底からありがたいと思ってる」

 

 

「人間に期待するというのは、そういうことなんだと今は思う」

 

 

 

いつものようにさっさと背景を書けと言われそうなので、ちゃちゃっと書いてしまおう。これは帯に書いてある通り、「はみ出し者たちの情熱溢れる科学エンタメ」である。

 

 

地震研究所にいた行田準平は、東日本大震災の時に広報を担当しており、非難に耐えられなくなって、研究所を辞職した。はみ出し者その1である。その後、海洋地球研究所の武智(学会で異端視されていたので、はみ出し者その2)に誘われ、津波をリアルタイムで監視しようとする仕事に携わることになる。ゴッドハンドと言われる照井(はみ出し者その3)というエンジニアもメンバーになる。

 

 

その後、瀬島(はみ出し者その4)という変わり者(でも優秀な研究者)、古地震学者の二宮汐里(優秀だが、とんでもない撥ねっかえり女子なのでその5)、大学院生の李英秋(むっちゃ優秀だけど飽きっぽいからその5)を加え、6人でチームを立ち上げる。

 

 

行田は、他の5人と違ってやれることはない。しかし、彼なしでは今プロジェクトは成功しなかった。

 

 

どういうことかと言うと、瀬島を武智に引き合わせ、瀬島の技術を取り入れることができたのは行田の熱意溢れる説得(プレゼン)だった。

 

 

次は、資金面での問題だ。ホリエモンを思わせる大金持ち(若松。この人もはぐれ者)がいた。この人に資金提供をしてもらいたい。でも、彼が癌であることを知り、どうやってお金のことを切り出せばいいか悩むが、これまた自分の思いをぶつけることによって、若松を納得させる。まだあるぞ。その前にさっきの言葉だ。

 

 

これは、入院している若松の見舞いに行った行田に彼が放った言葉である。この時行田は、高知の漁協と揉めていて、どうにかしたい気持ちでいっぱいだった。この言葉の後に若松は、「発想の転換をしろ」と行田にアドバイスをする。そして行田は、この励ましを胸に高知の漁協へと出向くのであった。

 

 

 

ここから僕は、胸がいっぱいになって、涙なしでは読めなかった。とにかく最初は、なんもできることのない行田が、重要な局面で悩みに悩み、決断し、周囲を説得させる。何だか都合の良いストーリーだなとレビューしている人もいたが、痛快エンタメなんだから、これくらいがちょうどいい。

 

 

最終局面では、瀬島が開発した津波センサーが見事に働きをみせ、八丈島の人々を無事避難させることができたのであった。ここでも行田は、悩み決断し、実行する。

 

 

地震予知とそれに伴う津波を予知するという科学の世界を扱った作品だが、これは情熱溢れる青春モノである。つまり僕の大好物だったというわけだ。

 

 

昨日の午前は、この本を読むことに熱中していた。だから今日に備えてのギタ練はちょびっとしかやらなかった。今からJUNさんが来るまで、少しでも練習しなきゃ。

 

 

 

 

それでは。

 

 

 

今日は、デヴィッド・ボウイの命日だから、彼を偲んでアルバムを聴こうと思う。