野球の神様は、ドジャースを、山本を見捨てなかった。いや、山本投手は今、野球の神様に最も愛されている選手だった。今日はこれに尽きる。
今日は予想通り、先発は大谷だった(中3日。疲れてたと思う)。しかし立ち上がりから制球が悪い。何とかかんとかランナーを出しながらも2回を抑えた。しかし、3回につかまる。痛い痛い3ランホームランを浴びてガックリと肩を落とし両膝に手をつき俯く。こんな大谷の姿を今季見るのは初めてだ。ここでロバーツ監督は大谷を諦める。まずはブルージェイズに先制点を与えてしまった。
その後、1点ずつ返すものの、なかなか追いつけない。しかし8回マンシーがホームランを放ち、再び1点差に迫る。そして遂に1点リードされたまま最終回を迎えた。しかしワンアウト後、ロハスがフルカウントから起死回生のホームランを放った。ドジャースは遂にブルージェイズに追いついた。
9回裏、スネルは頑張ったが、1,2塁になってしまう。ここでロバーツ監督は、山本投入を決断する。山本は昨日6回96球を投げている。つまり中0日だ。さあどうなる?打たれてサヨナラ負けになる?僕は、そうなっても誰も山本を責めないと思った。
山本は、先頭打者を死球で出す。これで満塁だ。しかし山本は表情一つ変えない。内野ゴロで本塁フォースアウトで2死になるが、依然満塁のピンチは続く。そして次打者の打球は左中間に高々と上がった。レフトとセンターが交錯する場所に落ちてきた。絶対に取らなければいけないその場面で、センターのパヘスが見事キャッチをする。これで延長戦だ。
ドジャースは先攻だからとにかく点を取らなきゃいけないが、10回表は無得点だった。10回裏は山本続投で無失点。そして11回表に捕手のスミスが値千金のホームランを放った。さあ、11回裏だ。ここまで来たら山本で締めてもらおう。
先頭打者に2塁打を打たれた山本だが、表情は変わらず冷静である。そして1死1,3塁になった。さっきと同じく山本の表情は変わらずである。最後はショートゴロでダブルプレー成立。試合終了である。そこで初めて山本は感情を爆発させた。
MVPは当然ワールドシリーズで3勝した山本になった。4勝のうち3勝してるって凄くない?でも彼は、NHKのインタビューで「気がついたらマウンドにいた」「無心で投げた」「野球少年に戻った気持ち」と語った。大谷選手は「由伸は世界一の投手だ」と山本を称えた。
大谷もそうだが、世界でトップを張る人たちって、純粋なんだなー、って思った。昨年は、新加入したばかりの大谷翔平が、いつの間にかチームの精神的支柱となっていた。今季も勿論大谷中心でチームは動いていたが、いつの間にか山本投手もチームの精神的支柱になっていた。何回でも言うけど、凄いね日本人。
勝った試合は、2戦目:山本完投、3戦目:大谷2ホームラン、9出塁、6戦目:山本登板、7戦目:山本クローザーだもんね。日本人2人がいなかったらどうなっていたことか。
シャンパンファイトの途中で、山本が一人輪から外れ、ぼうっとしていた姿が映し出された。あれこそ大仕事を成し遂げた男の顔だった(勿論その後で再びみんなにもみくちゃにされていたが)。
昨日の試合後のインタビューで山本は「明日プレイする人は大変だと思います。僕は応援したいと思います」と他人事のように語っていたが、その伏線は見事自分自身で回収することになった。
それにしてもドジャースらしいっちゃあらしい試合だった。打線が繋がることは少なく、ホームランで点を積み重ねていった。ハッキリ言って地力はブルージェイズの方が上だったと思う。でもそれをも凌ぐほどの個人の力を見せつけた今日の試合であり、シリーズだった。今日の試合を見ている人達は全員「山本よ、ありがとう!」と思っているはずだ。
とにもかくにも、今季のMLB観戦は終わった。僕の日々からドジャース観戦という時間がなくなったことは大きい。これからの時間の使い方を再考してゆかねばと思っている。
それでは。