これが今回購入したアンプである。どう?可愛くない?
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このアンプの鳴りがどうなのかを今レコードをとっかひっかえして確かめている。軽く感想を書いておこう。
クイーン「オペラ座の夜」(1975)B面
1曲目「預言者の唄」の最初のコーラスからもう素晴らしい。コーラスがリアルな響きを伴い固まりとなって聴こえるのがこのアンプの特徴の一つかもしれない。そして2曲目「ラヴ・オブ・マイ・ライフ」につながるアコギの響き。粒だった音って言うのかな。まあ美しいことこの上ない。
最後の「ボヘミアン・ラプソディ」はロジャーの「♪ガリレオ~」のコーラスからメンバーが畳みかけるコーラスまでが圧巻の一言。ボリュームは12時くらいのところがちょうどよかった。「ジャズ」(1978)の「バイシクル・レース」もおんなじように気持ち良い。
マーヴィン・ゲイ「ホワッツ・ゴーイン・オン」(1971)
これは早朝に聴いたので、ボリュームは8時から9時の間くらい。にも拘らずいい音だったよ。特にドラムやベース、ギターなどの主要楽器以外の音(パーカッション等)がちゃんと聴こえてくる。今までは聴いていなかった音である。もちろん出しゃばるわけではないが、その慎ましい音はきちんと磨き上げられた音でもある。これが効くんですよ、旦那。
マイケル・ジャクソンの「スリラー」(1982)、スティーヴィー・ワンダーの「キー・オブ・ライフ」(1976)にも感じたんだけれども、アフリカンアメリカンの音楽は小さな音にも拘り抜いて録音している。どんなに小さくて一瞬しか鳴らない音にも意味があるって感じたな。
ラヴ・アンド・ロケッツ「セヴンス・ドリーム・オブ・ティーンエイジ・ヘヴン」(1985)
バウハウスのメンバーがフロントマンだったピーター・マーフィーを追い出して作ったバンド(?)であるラヴ・アンド・ロケッツのデビューアルバム。これが1980年代の音かー。気持ちいい。部屋にバァ~っと広がる音に驚くほどだ。その気持ちよさに痺れていて、まだ曲に集中できないでいる。曲中のブレイクの間がたまらんですぜ、奥さん。
イーグルス「ホテル・カリフォルニア」(1976)A面
これはタイトル曲だろう。イントロの荒涼とした効果音がきっちりと再生されている。そして後半のギターバトル。「ああ、こういう風に弾いてるんだ」と細かいニュアンスまでよく分かった。ドラムの音も秀逸である。3曲目の「駆け足の人生」の印象的なイントロではガッツあるギターを聴かせてくれる。バスドラムの響きもさすがと言うほかない。曲が進むにつれギターはドライヴしていく。素晴らしい。
クラフトワーク「人間解体」(1978)A面
問題はこの電子音楽をどこまで人間らしく聴かせるか、だ。今まで意識して使わなかった「あったかい」「丸い」音が聴くことができればいいのだが。→→→→ピコピコ音がこんなにあったかく聴こえるとは。こういう音楽こそ真空管アンプで聴くと実は面白いのかもしれない。
ここまでベース等の低音についてそんなに触れてこなかった。真空管アンプは低音が弱いという説もあるにはある。確かにその傾向はあるように思った。でも大事なところでは必ずいいベース音が聴こえてくるし、僕としては問題ない。
あとは、そうだなあ、僕にとっての真空管アンプの音は、輪郭がはっきりしているっていうことを書いておきたいな。今まで滲んだ音を聴いてたんだなということは分かった。これは音量を小さくしても言えることである。
まだまだ聴き直したいレコードが山のようにある。嬉しい悲鳴だ。
それでは。