復活作というのは、何年もアルバムを発表していなくて、もうこの人は引退かな?くらいに思われていた人が、一念発起して発表したアルバムのことだ。それが大傑作で世間にも受け入れられた例が、たくさんあると思う。今日はそのうちの1枚を取り上げよう。
ジョージ・ハリスンである。彼の「クラウド・ナイン」(1987年発表)は、前作(ゴーン・トロッポ)から約5年空けて作られた。
「ゴーン・トロッポ」発表当時、ロッキングオンで松村雄策が「これはビートルズ(或いはファン)に対する冒涜だ」くらいの勢いでレビューを書いていた。僕はその時まだジョージのことはほとんど知らなかったので、「そうか、あの松村が言うんだからそうなんだろうな」と思っていた。つまり、ジョージの音楽の素晴らしさに触れることなく、彼を切り捨てたわけである。
その後時は巡り、彼のニューアルバム(「クラウドナイン」)が発表されたことを知った。しかしどういう評価をされたかはちょっと覚えていない。悪いことは書かれていなかったはずだ。
調べてみると、「ゴーン・トロッポ」発表前後からジョージは音楽業界がほとほと嫌になり、映画製作や、庭いじりに没頭していたらしい。年齢でいうと40歳くらいだ。引退するにはまだ早すぎるが、当時のロック界では「もう終わった」くらいに思われていても不思議ではない。
しかし、シングル曲「セット・オン・ユー」は大ヒットし(全米1位、全英2位)、ジョージは見事に大復活を遂げたのである。偉い。すごく偉いと思う。
僕は、リアルタイムでは聴いていなくて、だいぶ後になって聴いた。「セット・オン・ユー」には盛り上がったけれど、全体としては「なかなかいいな」と思っただけであった。このアルバムをそんな風にしか評価していなかった自分が情けない。そう思ったのは、一昨日のことだ。
レコードに針を落としたら1曲目が鳴る(当たり前だ)。そのイントロを聴いた瞬間「ああっ!やられた」「昔の俺はなんて馬鹿だったんだ」と思った。それからは何回もA面B面をひっくり返しながら聴いている。
ジョージ・ハリスンって聴いていると、自分の中にも優しさや穏やかさがあったことに気づく。このアルバムは心躍る自分まで発見することができた。先日自分のロックンロール偏差値が上がったのかな?と書いたが、こういうロックンロールでも偏差値が上がっていると思われる。そう思うととても嬉しい。
まあ昨日今日はジョージだな、と思っていたが、ちょっと違った。ハイレゾ音源のことを考え出したんだよね。そして調べてみたら、下のようにすればいいんじゃないかって思ったんだよね。あってます?
いやいや今週の土曜日にJUNさんが来て教えてくれるからその時まで待てばいいじゃないか、とは思った。思ったんだけど、外に出るついでに電気屋さんに行くのもいいアイディアかな、って思ったんだよね。
「USBDACってのを探せばいいんだな」と思い、勇んで行ったが残念ながらなかった。ということはAmazonとかで探せばいいのかという僕と、だから土曜日まで待とうよという僕がせめぎ合って大変だったよ。
結局今はそんな物は探してないんだけどね。実はYouTube動画を見ているとfireTVからAmazonMusicを取り込むことができて、AmazonMusicからハイレゾ音源を得られるって言ってたんだよね。
ふふふ、fireTVならあるぞ、と思いあっという間にAmazonMusicに辿り着いちゃった。もちろんなんも買ってないからハイレゾで聴くことはできないけれど、「クラシックロック」シリーズを延々聴いていた午後だった。こういうシリーズモノはキリがなくて困るね。
でも最初に戻るが、USBDACがあって、首尾よくアンプとパソコンに繋げられても、アンプとスピーカーは別にハイレゾ対応しているわけじゃないし、家で安上がりにハイレゾを聴くということは無理そうだ。
無理なら無理ってハッキリするとこちらとしてもスッキリするので、そこら辺を是非土曜日にご教授願いたいものである。
それでは。