「イギリスのノッティンガム出身。14歳でギターを始め、作曲をするようになる。2011年、17歳でマーキュリーレコードと契約。翌2012年にノエル・ギャラガーとストーン・ローゼズのオープニング・アクトに抜擢されたことで注目を集める。同年10月にリリースされたデビュー・アルバム「ジェイク・バグ」はUKチャート初登場1位を記録した」
2012:Jake Bugg
2013:Shangri La
2016:On My One
2017:Hearts That Strain
2021:Saturday Night, Sunday Morning
彼についての情報は以上である。いま僕はセカンド・アルバムを聴いているが、これもよい出来である。。
昨日、ブレイディみかこの「オンガクハ、セイジデアル」を少し読んでみた。パラパラとページをめくって「面白そうな本だな」と思った。タイトルが秀逸だ。例えば「怒りを込めて振り返るな」「愛は負ける」「アナキーな、あまりにアナキーな」「ストリートが汚れちまった悲しみに」「WBS(悪くて、バカで、センチメンタル)」等だ。どれも歌なり詩なりのオマージュに溢れている(こんな使い方でいいのかな?)。
その中に「ジェイク・バグ」という項があったのだ。何だろうと思い、読み進めてみて、僕はすぐにアップルミュージックで彼のことを検索した、その結果大当たりだったというわけだ。
まず声と歌い方。
よく若き日のディランに例えられているようだが、僕も否定しない。声と歌い方がディランと似ている人って実はそんなにいなかったんじゃないかな。リアルタイムでディランを経験しているようで痛快だ。ジェイクがこれからどんな風に変化、或いは成熟していくのか楽しみである。
次に曲。
この作曲能力は目を見張るものがある、と素人の僕でも思うのだから大物ミュージシャンも「こいつは只物ではない」と思ったのではないだろうか。
最後に目つき。
ファーストアルバムのジャケット写真の目つきはすごいよ。暗い。冷たい。クール。荒んでいる。僕に言わせれば、一体何を見続けたらこんな目つきになるんだ?である。
得意の引用をしてみよう。(「オンガクハ、セイジデアル」より)
「ジェイク・バグの出身地、ノッティンガムのクリフトンという地域は、英国最大の公営住宅地のひとつである」
「公営住宅地のボブ・ディラン。だと思った。と、同時に、このブリリアントなガキはこの時代にウケるのだろうか。とも思った」
「弱冠18歳(←昨日僕は19歳と書いてしまった)のジェイク・バグのデビュー・アルバムは、英国のマライア・キャリーと呼ばれるレオナ・ルイスを抜き、UKアルバム・チャートで1位になった。」
「きっとこの少年のプレ・ロックな音楽には、今世紀のUKロックが取りこぼしてきた世界があるからだ」
歌詞も紹介している。
「スピード・バンプみたいな街に閉じ込められている。ここでただひとつのビューティフルなことと言えば、脱出する考えだけ。高層の公営住宅地が頭の上に聳え立つ。人びとが所持しているものといえば、生活保護受給金だけ。そんなもんじゃ日々の暮らしもままならない。問題を抱えたこの街では、問題ばかりが目につく」(Trouble Town)
現在日本でのうのうと暮らしている僕には、ほど遠い世界だ。しかし近未来の日本、近未来の僕、という気がしなくもない。とにかく彼がかき鳴らすアコギの響きに痺れ、こんな歌を歌う彼に痺れるのを抑えることが出来ない。
というわけで今日はどんな働きぶりだったか?
午前中は新任式、入学式の準備、6年社会の1時間目の用意をした。昼食も職員室で摂った。14時からは職員会議だ。これにも出席した僕は会議が終わるとギブアップした。教室に一人籠り、横たわって固まるしかなかった。1時間ほどそうするしかなかった。
これでもちょっと頑張りすぎかな?教務からは「(職員会議とか入学式のリハーサルは)出なくていいっすよ」と言われたのでリハーサルの方はありがたく遠慮させてもらった。
少しずつでいいから、昨年4月の自分くらいにはなりたい。ゴールデンウイークまでは闘いの日々が待っているからな。