hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

4年間も後ろの席にいたのに

Q:今日、マリコさんと話すことができたか?

A:YES!できた!2時間40分話したよ。

 

 

昨日はあんなに積極的だった僕だが、今日になってまたいつもの僕に戻っていた。そんな自分に業を煮やしたので、LINEしたところ、すぐに電話がかかってきた。15時頃だったかな。それからいろいろな話をした。音楽のこと、映画のこと、僕のブログのこと、仕事関係の内幕話等いろいろだ。いやーこんなに楽しかったのは年末にJUNさんと話して以来だな。

 

今日、マリコさんの口から出てきたアーティストは、スモール・フェイセズザ・ジャムポール・ウェラーレッチリジョン・エントウィッスルだったかな。ザ・フーは「四重人格」が好きらしい。そしてジョン・エントウィッスルのベースが凄く好きだって。彼が死んだ時(2002年。2人でほぼ同時に言った)にはショックを受けたということだ。どんだけマニアックなんだ。

 

昨日は、久々にビートルズを聴いたらしい。僕は松村雄策の本(「ビートルズは眠らない」)を推薦しておいた。「ところでマリコさんはジョン派?ポール派?」とまるで初心者のような質問をした時も「最初はジョン派だったけど、後でポールの良さも分かってきました」と丁寧に答えてくれた。

 

キンクスは?何が好き?」「うーん・・・ヴィレッジ・グリーンですかね」「ジャムは?」「うーん・・・忘れました」もう質問攻めである。そして「俺、レッチリだとあのーお母さんみたいな人がジャケットに載ってるやつ」「あー、マザーズ・ミルクですね」「そう。あれに『ハイヤー・グラウンド』入ってなかったっけ?」「入ってます入ってます。あれかっこいいですよねー」もう嬉しすぎて頭クラクラ状態である。勿論話はまだまだ続く。CDはお小遣いを少しずつ貯めて買った大事なものだから、丁寧に丁寧に扱い、今でも傷ひとつないという。

 

「hanami先生はどんな映画がお好きですか?」「うーん『ショーシャンクの空に』とかかな」「あーあれいいですよね。友だちから『いい』って言われ続けたんで観たらすぐくよかった」僕は「レオン」と「旅立ちの時」とクリント・イーストウッドを推薦しておいた。「マリコさんはどんな映画が好きなの?」「私は『ゴッドファーザー』です」と即答した。さすがである。

 

「えーっと・・・日本にトモフスキーっていう人がいるんだけど・・・」と言うと「あー知ってます」と言うではないか。ポール好きにはたまらないよ、とこちらも推薦しておいた。今書いたら推薦ばっかりしているな、俺。今度WOWOWで「ゴッドファーザー」が放映されたら観ようっと。レッチリも聴いてみるか。ああ、そう言えばゆらゆら帝国の名前まで出てきたぞ。

 

 

こんな僕らは職員室で4年間座席が前と後ろだった。僕が前で後ろがマリコさんだ。僕が後ろを振り返るとマリコさんの顔が見えるというわけだ。あの広い職員室で4年間もとても近い場所にいたのに、マリコさんが離任して初めてこんな話ができた。何て勿体ないことをしてたんだ、俺は。と思ったが、いやいやこれも巡り合わせだ、こうして楽しくお話しできたことをむしろ喜ばなければ、と思い直した。

 

お互いそろそろ夕食を作らねば、と言い合い、最後においしい麻婆豆腐を紹介してもらって電話を切った。17時30分頃だ。まだまだ書きたいところだが、生々しすぎてここには書けない話もたくさん聞くことができた。さて。明日は10時に学校に行って、新校長に挨拶をして、16時30分に精神科を受診して、明後日は10時にギター教室だ。僕にしては珍しく予定が入っている。

 

 

 

名残惜しいが、次の話題にいってみよう。

 

 

昔、近田春夫小泉今日子との対談で「新しいモノはこれからも創り出せると思う。要は何と何を組み合わせるかだ」と語っていた。更にもっと昔、遠藤ミチロウは川崎徹との対談で「作ったモノをどこに置くかで(作品の性質が)変わる」と語っていた。

 

こんなことを思い出したのは映画「エルヴィス」を観たからだ(まだ序盤までだが)。

 

黒人だらけの町、メンフィスに住むことになったエルヴィス・プレスリーが見たものは、ギター1本でブルースをかき鳴らす音に合わせて男女が卑猥にダンスする様子、そして教会で牧師が信者を煽るゴスペル?みたいな音楽(←映画「ブルース・ブラザーズ」のジェームス・ブラウンみたいなの)だった。それと従来の白人が聴いていたカントリー&ウエスタン、それらがごっちゃになってプレスリーの音楽は生まれた。

 

当時の社会状況、とりわけ白人の人種差別的振る舞いなんかも考えると、プレスリーのしたことはデビュー当時からずぅっと白人優位社会に対する侮辱的行為に映る人がワンサカいたに違いない。しかし、当の本人(最初は)はいたって無邪気に己の好む音楽を創り上げていった気がする。

 

これだけでは説得力がないので、ウィキに頼るか。

 

「初期のプレスリーのロカビリー・スタイルは、黒人音楽であるブルースやリズムアンドブルースと白人の音楽であるカントリー・アンド・ウエスタンを融合した音楽であるといわれている。それは深刻な人種問題を抱えていた当時のアメリカでは画期的なことであった」

 

大体さっき書いたことと合ってるかな。そしてこの黒人音楽と白人音楽の融合というのは、とんでもない劇薬だった。組み合わせ(融合)といっても超弩級のものだ。ビートルズにしてもプレスリーから(そして黒人音楽から)多大な影響を受けている。

 

もし、プレスリービートルズ超弩級のモノを産み出したという意味で線で繋ぐことができるとしたら、その後は誰に受け継がれたのだろうか?ちょっといないんじゃないか、というのが僕の考えだ。

 

ハード・ロックがどうしたとか、パンクはこうだとかは色々な人が色々な事を書いているし、僕もそれなりに書いているつもりだ。しかし、そんなのはコップの中の出来事なんだよな、極論かもしれないが。それで、今はあらゆる表現の領域でもう新しいモノは生まれないと言われている時代だ。加えてAIが絵を描いたり音楽を作ったりしている時代だ。人間にはもう用はないのかい?

 

プレスリーに話を戻そう。彼は黒人音楽と白人音楽を融合した。出来上がったものは画期的なものだった。次はそれを客にどう見せるかである。足を動かし、腰を揺らすことで、彼は世界を揺らした。こんなことはどのプレスリー本にも書いてあることなんだけどね。想像するしかないが、突然目の前に見たことのないモノが繰り広げられて、それを楽しんでいいかさえ分からない。そりゃビックリするよね。結果、戸惑いの後に熱狂が来て、その光景は少なくともアメリカ全土には(ラジオやテレビやレコードによって)広がった。

 

 

 

ところで何だか「ボヘミアン・ラプソディー」以来、音楽ものの映画が増えているような気がするが、どうなんだろう。もしそうだとしたら何でだろう。かつて実在したスターを再現させて映画にする。ひと昔だったら失笑してしまいそうなアイディアだ。ああ、でもボウイの前の映画「スターダスト」は失笑ものだったな(今上映されている作品は観てない)。やはり作るんならお金をかけて作ってもらいたいものだ。

 

 

でもエルヴィス・プレスりーを作ったんならあとはもうジョン・レノンくらいしか思いつかないぞ。ジョンにしてもいろいろな映画は作られているから、やるなら思いっ切りお金をかけてやってほしいものだ。でもオノ・ヨーコが存命中は無理だろうな。

 

 

僕は映画「エルヴィス」の後半を観るのが怖い。どの音楽映画でもそうだが、序盤のバンドが段々盛り上がってくるところは最高に楽しいし、ワクワクする。しかし中盤以降、どうも薬や女性問題やその他諸々で失速していく姿が描かれることが多いのも事実だ。

 

「エルヴィス」なんてその最たるものだろう。大体最初のシーンがステージ直前にぶっ倒れたエルヴィスを「何とかしてステージに上げるんだ」と言って注射とかしているから、「ああ、こっからか・・・」と思ってしまったもの。

 

どうしようかな。もう1回最初から観ようかな。エルヴィス役のオースティン・バトラーが素晴らしく当時のエルヴィスを再現している。このステージのシーンは必見だ。

 

 

じゃあね、SEE YOU AGAIN! 再見!