hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

冬眠日記その26 ~ジョージ・ハリスンというジャンルの巻~

そろそろジョージ・ハリスンについて書きたいな。彼の音楽が素晴らしいのはよーく分かるが、上手く文章に表すことができないと書いて、そのままになっていた。

 

というわけで本気で「リビング・イン・ザ・マテリアル・ワールド」を聴いてみた。ジョージ本人は皮肉屋さんだったらしいが、ここでのジョージは善人だ(という風に僕には聴こえる)。そして優れたソングライターであり、ギタリストだ。それ以上に何か書く必要があるのかってくらい、いいアルバムだ。

 

ジョージは叫んだりはしない。悲嘆に暮れて(歌詞は悲嘆に暮れているかもしれないが)悲しそうに歌うわけでもない(時々気弱に歌っている)。ギターは泣いていても(泣いているのはクラプトンだったか)、ただジョージらしい声で、ジョージにしか歌えない歌い方で自分の作った歌を歌う。それだけだ。それだけで成り立つっていうことは、もうそれは立派なジャンルと言えるのではないだろうか。ビートルズはメンバーそれぞれがジャンルなのだ。リンゴも、ジョンもポールも、それぞれがソロ活動を始めた時から個々人がひとつのジャンルとして成立していたのではないだろうか。「ジョン・レノン」というジャンル、「ポール・マッカートニー」というジャンル、「リンゴ・スター」というジャンルという風にね。そしてジョージも「ジョージ・ハリスン」というジャンルを確立したのだ。ということをジョージの作品を聴いて思った次第である。

 

だって、本に「当時の潮流である『シンガーソングライター』らしい」とか「元祖AOR」なんて書いてあるんだよ(まあその本は「スワンプ・ロック時代」をメインに取り扱っているけど)。ジョージ・ハリスンをそんなけち臭い存在として位置づけられるのは非常に残念だ。とか言いながら偉そうに書いている僕だって1年前はジョージのジも知らなかったに等しい。人間、成長するものである。頑張れば豊かになるものである。今年は音楽的には豊作だったなあ。

 

しかし、「ひとつのジャンルである」って書いた途端、言葉が浮かばなくなってしまった。それだけで完結した言葉だからだろう。便利な言葉ではある。でもまあ、そういうことだ。今日はここまでで、また言葉が浮かんだら書いてみたい。

 

 

今は午前10時。ちゃんと学校にいるよ。ただし授業はないのでこんなことができる。2学期の整頓?うん・・・昨日したよ・・・。少しね。3学期の準備?そんなの来年すればいいんじゃない?それはそうと家からBOSEのスピーカーを持って来て、誰もいない教室の後ろの席で聴いているんだけど気持ちいいよ。小さい音でも家とは違う響きがとても新鮮である。贅沢な気分になる。

 

 

 

というわけで昔の話パート3を始めようか。テーマは「殴られたことある?」だ。

 

僕は覚えている限り、2回殴られたことがある。1回目は高1の時の担任に、2回目はアルバイトをしていたディスコのマネージャーにだ。もしかしたら皆さんは「殴った方」でしょうか?だとしたらビビるな。情けない話を書くけどごめんね。

 

1回目は高1の時の担任か。その頃僕はもう教師という存在はバカにするものだと思っていた。そうすることがかっこいいと思いっ切り勘違いしていた。でも中には勘違いしても仕様がないじゃない、という人もいたのは事実だ。とにかく誰か大人を尊敬したくもあったのだと思う。その頃一番尊敬していたのは渋谷陽一だった・・・。それはそれで結構恥ずかしいかもしれないな。渋谷陽一には悪いけど。

 

それで、高1の担任なんだけど、若くてすかしてた。女子にはにこやかに話し、男子には賢い奴だけ相手にしているようなところがあった。前に書いた通り僕は高1では超劣等生だった。その日はお互い虫の居所が悪かったのだろう。ちょうど教室の入り口付近で友だちと喋っていた僕は、教室に入ってきた担任に何気なく足を出してしまった。転ばそうとかそんな気は別になかったが、当然担任は転びそうになる。一瞬何が起きたのか分からなかった担任だが、僕が故意に足を出したと分かると、僕に向かってきて強烈な張り手をかました。グーではないので「殴られた」とは言い難いが、まあそれに等しい張り手だった。これは僕が100%悪い。今でもどうして足を出したのか(引っかけようとしたのか)よく分からない。まあ、そんなことがあった。

 

 

気を取り直して2回目のディスコ編にいこう。ディスコのマネージャーに殴られたんだから当然僕も大学生である。ディスコ「バナナビーチ(仮、ではない。本気である)」でアルバイトを始めたのは、学習塾や家庭教師といった「健全なバイト」に区切りがついた頃である。僕は怪しい「夜のバイト」に憧れていた。女性と何か起こらないか期待もしていた。「バナビ(こう呼ばれていた)」を選んだ理由は特にない。あ、でも他のディスコより敷居は低かったかもしれない。僕等みたいな奴でも客として入ることが出来たからね。

 

そんなこんなでバナビでバイトするようになった僕は、夜の生活に突入することとなった。それはそれは楽しかった。だってディスコでバイトだよ。綺麗なオネーチャンが来るんだよ。それを眺めているだけでも楽しかったなあ。しかも呼ばれて飲み物を注文されるんだよ(勿論である。ボーイなんで)。そして飲み物を作り、食べ物を運び、楽しく仕事をすることが出来ていた。店長っていうのかな、そういう存在の人は優しい人で僕たちをいつも笑わせてくれた。

 

しかし、そんなバナビのスタッフが一斉に緊張する時があった。それがマネージャーが来店した時だった。あの店長でさえも畏まった顔つきをしている。マネージャーはスタッフに声をかけ、バイトにも声をかける。少しやり取りをして気に入ったらそれが顔に出ている。僕とは「自分、大学生?」「はい」「どこ?」「〇大です!」「ふうん」だけで終わった。どうも気に入られなかったみたいだ。でもたまにしか来ないし、別に気にする必要ないや、と思っていた。

 

そして初夏のある日、僕たちスタッフは全員召集されて、直立不動のままマネージャーの話を聞かされた。これから夏だから客を集めてこい、という話だった。つまりはパー券を売れという話だ。何枚持たされただろうか。とにかく到底僕にはさばききれない枚数だった。僕はごく親しい友だちに、数枚売っただけだった。

 

そしてある日、マネージャーが店に来て、ホールのスタッフを1人1人更衣室に呼び出した。パー券のことかな?と軽く考えていた。僕は自分の番が来ると「〇枚売りました」と少し水増しして言うと、いきなり転がっていた。つまり報告した瞬間殴られたのだ。「いってぇなー」と思いながら立って直立不動の姿勢になった僕は「必ず売ります」と答えさせられていた。

 

僕は早速「バナビ」を辞めた。というか行かなくなった。「やってらんねぇ」と思ったからである。

 

この後前にも書いたホストクラブのアルバイトを始めるのだが、どちらも突然辞めるという形になった。そして「夜の仕事の辞め方ってこういうものかもしれないな」と思った。きちんとけじめをつけて辞める人は、ほんとにその道でやっていく覚悟のある人だけだろう。僕みたいなちゃらついた坊やは、ある日、突然辞めていくのだろう。

 

でも「バナビ」の賄い飯は美味しかったなぁ。毎日違うメニューで(当然か)どれも美味い。これをもう食べられないのはちょっと残念だな、とは思った。

 

 

あとはまあ、なんとなくヘラヘラ生きてきたかな。平和的に、とまでは言えないが。

 

 

明日は最強寒波がやって来るらしい。ドキドキするな。