hanami1294のブログ

現在休職中の小学校教員のつぶやきです(只今復職中)。

冬眠日記その16~世間の年間ベストアルバムを「速聴」する~

「速読」という言葉というか技があるのは知っているが「速聴」という言葉はないと思う。しかし今日(日曜日)はそれに挑戦しようと思う。つまりいろいろなアーティストを1曲だけ聴いてジャッジしようという乱暴な試みである。だっていっぱいいるんだもん、聴かなきゃいけない人が。「速読」とはちょっと意味が違うけどまあそんなことは気にしないでいってみよう。

 

何でこんなことを思いついたのかというとですね・・・。昨日の記事で新しい(若い)人たちの音楽を聴こう!と高らかに宣言したのに、僕ときたら「まずは・・・おっと、ブライアン・ウィルソン(79歳)?ビーチ・ボーイズの曲をピアノだけで演奏したアルバム?面白そうだな」とそこから手をつけ始め、それに約小1時間(最後の「グッド・バイブレーション」は素晴らしいの一言)、次は「あっ、アリソン・クラウスロバート・プラント(73歳)の新譜だ!」と言ってはそれにも約1時間費やす。こんなことをしていたら若い人にまで手が回らない。だからこその「速聴」である。ご容赦頂きたい。

 

最初に選んだのは、ラナ・デル・レイだ。静謐な感じで曲が進む。声も格調高い。オルタナティブとジャンル分けされている。1曲だけとか言っておきながらこの文章を書きながら聴いているので、もう5曲目に突入している。ジョニ・ミッチェルのカヴァーもしているというからそっち方面の人が今音楽を作ったらこんな感じになります、ということなのかなあ。

 

次に行こう。アデルだ。何だか今日は女性が続きそうだ。11月19日に発売されてもうすでに年間ベストアルバムに選出されている。アデル。名前は知っている。何となくの評判も。そしてその声は僕の勝手な想像からそんなには離れていなかった。2曲目はだんだん盛り上がって中盤から朗々と歌う。素晴らしい歌唱力だ。世界ではこういう人が評価されているんだ。なるほど。と書くと挑戦的に聞こえるかもしれない。きっともっと聴き込めばその素晴らしさが分かるかもしれない。次。

 

オリヴィア・ロドリゴだ。夏に僕は勉強のために彼女の曲を聴いた。「普通じゃん」とか何とか書いた記憶がある。アルバム1曲目はどうだろう。うん?何だかロックな感じだぞ。これは、あり、だな。悪くない。本人はすごーく気を悪くするかもしれないが僕にはランナウェイズみたいに聴こえた。勿論いい意味で言ってるんだけど(いかん。また「置き換え作業」をしている)。2曲目は今イチだったので3曲目の大ヒット曲「ドライバーズ・ライセンス」を聴いてみる。この曲が大ヒットしたのか。世の中いい意味で成熟したなあ。よし、次。

 

テイラー・スウィフトだ。こういう声でこういう歌い方だったのか。この人が世界中を沸かせているのか。分からないではない。僕も気難し屋さんではないのだ。しかし僕は最初のラナ・デル・レイに戻りたくなった。こう書くと世界中を敵に回すことになるのか。なるよな。テイラーには悪いけどこれくらいで終わらせてもらおう。次。

 

リトル・シムズ。なんだなんだ。やけに大仰なイントロだな。しかも長い。ヒップホップとジャンル分けされている。おお、やっとラップが始まった。僕はラップといえばエミネムとブルー・ハーヴの人なのであとの人がどう凄いのか正直よく分からない。いや、今回「分からない」はNGワードにしよう。どうも音も勇壮だが喋っている中味も高いメッセージ性を持っているようだ。でもヒップホップにしては長いな。長いと段々説教臭くなるから気をつけないと。次行こう。誰にしようかな。ビリーだ。

 

ビリー・アイリッシュ。セカンドアルバムだ。これもオルタナティブなのか。この人もアデルやテイラー・スウィフト同様世界的に評価されているよな。それはとても健全なことだと思う。ぜんっぜん関係ない話だったら申し訳ないが、突然マンガ「鈴木先生」を思い出してしまったよ。鈴木先生の秘蔵っ子の優等生女子が鈴木先生に「私、カッコいい中学生になるから、先生も頑張って」みたいなことを言う場面だ。ビリー・アイリッシュもカッコいい十代になろうと誠実に努力しているような気がする。このヴォーカルを聴いてそう感じた。誰に向かって誠実に努力しているのかな。世界中の大人に向かってかな。だとしたらカッコいいぜ。俺も頑張る。これはじっくり聴こう欄に入れておこう。次。

 

タイラー・ザ・クリエイター。誰だ?ラッパーだ。世界はホントにヒップホップに席巻されたんだな。何となく暗いラップだな。それはそれで悪くない。全16曲をノンストップで繋いでいるらしい。なるほど。それも悪くないアイディアだ。どうも圧巻の作品、らしい。多分全曲聴くとそう思うのだろう。残念だがこれでお別れだ。次。

 

マネスキン。これも夏に勉強した。しかしイギー・ポップをフィーチャーした曲もあるというではないか。ロッキングオンはこのバンドのアルバムを年間ベスト1に選出している。ようし、聴くぞ。夏にはケレン味たっぷりと書いたような気がする。その印象は1曲目を聴いても変わらない。しかしこのハードロックな感じとラップな感じの融合は気持ちいい。サビはまあ昔のハードロックだけど。特に過去の音楽としがらみのない若者が結成したロックバンドって感じが「今な」感じなのだろうか。しがらみがないのはとても良いことだと思う。もしかしたら過去の音楽とのしがらみがない、ということが今の音楽のキーワードかもしれない。でも昔ミクスチャー・ロックってあったよな。あれとはまた違うんだろうな。多分違うと思う。つい最新シングルも聴いてしまったがこれはいかんよ。前作とおんなじ曲調じゃないか。もっとガンバレ!

 

ふぅ。8枚アルバムを(数曲だけだが)聴いたぞ。すごい集中力じゃないか、俺。今日の勉強はここまでにして、と思ったら忘れていた。セルフ・エスティーム。話題騒然だそうだ。傑作。大物の匂いがする、とまで書かれている。もうひと踏ん張りするか。

 

うーん・・・。もうすぐ1曲目が終わるんだけど。何も出てこない。2曲目が始まった。疲れたのかな、俺。これが話題騒然か・・・。冗談じゃなくてラナ・デル・レイに戻りたくなってきたじゃないか。これも繰り返し聴くうちに印象が変わるかもしれない、ということでセルフ・エスティームよ、申し訳ない。ここでお別れだ。

 

 

じゃあそろそろ、ニール・ヤングやらブルース・スプリングスティーンやらポール・ウェラーやらヤング・マーブル・ジャイアンツやらジョージ・ハリスンやらを聴いてもいいかな?ああ、その前にブラックモアズ・ナイトを聴いてみようかな。

 

 

 

失礼な聴き方をした9枚のアルバム達よ。いつかまた会おう。きっと「あの時は酷いこと言ってごめんね!」とシャラっと書くと思うから。そんな日がきっと来ると思うから。今日のところは私の不徳の致すところでございます、とうことで。あ、でもビリー・アイリッシュをよく聴く人ってかなりヒリヒリした生き方をしているのかなあって思いました。ヒリヒリ→ギザギザ→ロックじゃない?

 

僕の「おじさん化問題」は解決したわけではない、と思うことにしよう。

 

 

 

なんも考えず聴いてみたブラックモアズ・ナイトの「ネイチャーズ・ライト」は侮れない出来だった。こういうのを聴きたかったんだよ。幸せだ。リッチー・ブラックモアって凄いな。こういう音楽こそ若い人に聴いてもらいたいものだ。アデルもいいけどキャンディス・ナイト(リッチーの妻)のヴォーカルも素晴らしいぞ。「ネイチャーズ・ライト」が普通に街に流れていたら世界はもっと平和になるのに。